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京都「瑞峯院」重森三玲が作庭した迫力満点の庭園は必見!

2024-05-01

「瑞峯院(ずいほういん)」は京都市北区にある大徳寺派の寺院です。キリシタン大名として知られる大友宗麟が一族の菩提寺として創建し、当時から残る方丈(本堂)や唐門は国の重要文化財となっています。なかでも、重森三玲によって作庭された「閑眠庭(かんみんてい)」と「独坐庭(どくざてい)」は必見なので、ぜひ実際に足を運んでみてください。

大友宗麟が創建した寺院

写真:島塚 渓

瑞峰院は、頓知の逸話で知られる一休宗純(いっきゅうそうじゅん)が住職を務めた大徳寺の塔頭寺院(たっちゅうじいん)です。大徳寺の境内には20を超える塔頭と呼ばれる小院があり、多くが戦国時代の有力大名たちによって寄進されました。
瑞峰院はキリシタン大名として知られる大友宗麟が天文4年(1535年)に創建し、400年以上一族の菩提寺として大切に守られてきました。

写真:島塚 渓

瑞峰院は創建当時から残る方丈(本堂)を中心に、唐門や茶室などから構成されています。寺内には3つの茶室があり、そのうち昭和3年(1928年)に建てられた安勝軒(あんしょうけん)は、常時見学ができるようになっています。和紙を通して漏れる自然光が美しい茶室で、躙り口や床の間など茶室独特の雰囲気を感じられる貴重な場所です。

重森三玲が作庭した庭園は必見

写真:島塚 渓

瑞峰院の見どころは、本堂の周囲に配置された閑眠庭(かんみんてい)と独坐庭(どくざてい)と呼ばれる2つの庭園です。閑眠庭と独坐庭は、戦後を代表する作庭家の重森三玲(しげもりみれい)によって、昭和36年(1961年)に完成しました。「永遠のモダン」とも称される重森三玲の庭園は、現代美術を彷彿とさせる斬新なデザインを特徴としており、京都を中心に多くの傑作が残されています。

写真:島塚 渓

本堂の北側に位置する閑眠庭は、キリシタンとして知られる創建者の大友宗麟にまつわる庭園です。白砂の上に斜めに配置された石は、縦に4個、横に3個あり、繋げると十字架の形になるように設計されています。そのため閑眠庭は別名「十字架の庭」とも呼ばれ、キリスト教の保護に尽力した大友宗麟の思いを汲んだ庭園となっています。

蓬莱山を表現した庭園

写真:島塚 渓

本堂の南側に位置する独坐庭は、寺号の「瑞峯」をテーマにした蓬莱山(ほうらさん)の石組を中心とした庭園です。蓬莱山とは神仙思想で仙人が住むとされる伝説の山で、長寿や不老不死の象徴として作成されました。
瑞峰院では苔で蓬莱の島を表わし、その上に置かれた大きな立石で急峻な山を表現しています。背後に直線的な生垣、側面に樹木の刈り込みを配置することによって、蓬莱山の立つ空間が絵画のように切り取られていることも独坐庭の大きな特徴です。

写真:島塚 渓

蓬莱山の石組の周りには、砂紋によって表現された波が幾重にも描かれています。白砂の盛り上がりも所々で非常に大きくなっており、島に打ち寄せる荒波を表わしていると考えられています。独坐庭のように水をいっさい使用しない庭を枯山水と呼び、砂の紋様や石組みを工夫することによって、海や波など雄大な自然の景観を想像させています。

瑞峯院の基本情報

住所:京都市北区紫野大徳寺山内
料金:400円
拝観時間:9:00〜17:00
アクセス:市バス「大徳寺前」下車、徒歩約5分
2024年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
京都観光オフィシャルサイト「京都観光Navi」瑞峯院ページ(外部リンク)
https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=383

【トラベルjp・ナビゲーター】
島塚 渓

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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