春の足音が聞こえ始めたかと思えばマフラーと手袋が手放せないほどの厳しい寒さが続いたり、日中と夜の寒暖差が激しかったりして自律神経が乱れがちになるこのシーズン。
しかも、4月から大きく環境が変わる人にとっては、今から心身共に緊張状態や興奮状態になってしまっている方も。
「緊張モード」にシフトするときの神経である「交感神経」が優位になり過ぎてしまうとリラックスできずに快眠が妨げられ、心や体のバランスが崩れてしまいます。日々の眠りでキレイをつくるためには、「自律神経のバランス」がキーワードなのです。
20代、30代の女性では、実に7割近くの人たちが冬から春の季節の変わり目に身体や肌の不調を感じているといわれています。人間のストレスには精神的ストレスだけでなく、肉体的ストレスのほか、気温の変化などによる物理的ストレスがあるので、どうしても季節の変わり目にはストレスを感じやすくなってしまい、睡眠難民が増えてしまうことに。
睡眠のリズムをコントロールしている体内時計が位置する脳の視交叉上核は、ストレスを感知する中枢でもあるので、ストレスがかかると睡眠のサイクルが乱れ、睡眠のサイクルが乱れるとストレスに弱くなる、という相関関係にあるのです。
心身を緊張から解きほぐしリラックスさせるためには、日々のストレス解消はもちろん、自律神経のバランスを整え、日が暮れてからは副交感神経を優位にする方法を取り入れることが非常に重要だといえます。
副交感神経を優位にする方法1「内蔵マッサージ」瞑想で深い呼吸を行うことも、心を落ち着かせて快眠へと誘う方法です。体のマッサージはリラックスを促すのにとても有効な方法といえますが、実は呼吸をゆっくり行うことで体の中をマッサージすることも、心身のリラックスにとても効果的なのです。
まず安楽座のポジションで背筋を伸ばし、恥骨から頭のてっぺんまでを一直線にします。どちらか片手はおへそから指3本分下の丹田に置き、ゆっくり鼻から5秒間かけて息を吸って、口から6秒間かけて息を吐き切ります。
最初はゆっくり呼吸することが大変に思えると思いますが、慣れてくるとどんどん呼吸のリズムをゆっくりにしていくことが出来るので、焦らずに行いましょう。
また、息を吸うときは「良いエネルギー」を全身の細胞に送り届けるイメージを持ち、息を吐くときは体に溜まった「悪いエネルギー」を吐き出すイメージを持ちながら行うと、より精神的に良い影響を及ぼしてくれますよ。
副交感神経を優位にする方法2「思い切り笑う」ストレス社会で頑張る女性ほど、自分の感情を抑えて日々を送ることに慣れてしまっているケースが多いのですが、実は思い切り笑うことは心をリラックスさせることにつながります。
笑うことはストレスホルモンを抑制させるといわれているので、笑いは快眠美人への近道ともいえますね。
なんとアメリカで行われた研究では、「これからコメディを観る」と分かっただけで、アンチエイジングホルモンの分泌が高まるということが報告されているのです。つまり、笑うと予感するだけで、私たちの脳は反応しているということですね!
本当に面白くなくても「つくり笑い」をするだけで効果があるとも言われているので、まずは鏡に向かってニッコリするところから始めてみてもいいかもしれませんよ。
(友野なお)