今年も残すところあと僅かとなりました。我が家では私が料理の仕事をしていることもあり、
おせちを準備するのは私の担当になっています。1週間くらい前から準備を始め、日持ちの長いものから少しずつ作り置きしていきます。
夫の実家は人数も多く、毎年かなりの量を準備していますが、この一年間をしみじみと振り返りながら作ることが、年末の楽しみとなっています。今回は、手作りしたくなるおせち情報と
美味しいアレンジ術をご紹介しましょう。
節目ごとに食べられていた「おせち」おせちはお正月だけに食べるお祝いの料理と思われますが、「おせち」を漢字で書くと
「御節」となり、本来は季節の変わり目の節句のことを指します。
1月1日の「元旦」、3月3日の「ひな祭り」、5月5日の「端午の節句」、7月7日の「七夕」、9月9日の「重陽」。これらを「五節供」といい、平安時代のころから朝廷では
「節会(せちえ)」という行事が開かれていました。その時、神様にお供えをして食したごちそうを
「御節供(おせちく)」といいます。それが後の
「おせち」となり、江戸時代から現在に至っては節句の一番目にあたる「正月」の料理を表す言葉として使われています。つまり、「おせち」は本来 “節目に食していたごちそう” だったのです。
そして、おせち料理を重箱に詰めて “重ねて” 用意するのは、
めでたさを重ねるという意味で “縁起を担ぐ” からと言われています。
本来は「四段重」が正式ですが、地方や家風によって五段重のところも。近年は大家族が少なくなったせいか、簡単な三段重が増えているようです。お店で販売されている重箱も三段が主流となっていますよね。我が家は2人と猫2匹なので三段です(笑)。
夫の実家へおせちを持参する場合も、三段の重箱を利用しています。親戚は入れ代わり立ち代わりやってくるので、少なくなったら綺麗に足していく、という方法を取っています。
美味しい料理屋さんのおせちをオーダーしたり、出来上がっている好みの料理を購入して、それらを詰めるのも楽しくてラクですが、「おせち」を手作りするのも節目の行事として良いものです。