リコピンなど、体に良い栄養素が豊富なトマトは、日々の食事でぜひとも積極的に食べたい野菜。
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そんなトマトの食べ方として、最近「冷凍トマト」が話題になっています。これはどのようなものなのか? その魅力と使い方を紹介します。
■冷凍トマトの作り方冷凍トマトとは、その名前の通り「凍らせたトマト」のこと。作り方はいたって簡単で、ヘタをとった丸ごとのトマトを保存袋などに入れて、冷凍室で凍らせるだけ。もちろん、ミニトマトでもOKです。
ただし、トマトに水気が残っているとカビの原因となったり、傷みやすくなったりします。保存袋に入れる前に、しっかり水気を拭き取っておきましょう。できるだけトマトが空気に触れないように、保存袋の空気をしっかり抜いておくこともポイントです。
■冷凍トマトの魅力とは?トマトは長期保存が難しい食材で、冷蔵庫の野菜室に入れていても、数日たてば水分が抜けて味が落ちてしまいます。しかし、冷凍しておけば1カ月程度は保存が可能。その上、うまみがアップするといううれしいオマケつきです。
冷凍トマトをそのまま水にさらすと、皮がつるりとむけます。湯むきよりも手間がかからないので、トマトの皮をむいて加熱調理したい場合などは、いったん冷凍すると楽です。
■加熱調理に適した保存法冷凍トマトを解凍すると水分がどんどん出て、形も崩れます。そのため、解凍してそのまま食べる生食には適していません。
「皮をむきやすい」「うまみが増す」「味がしみ込みやすい」などの冷凍トマトならではの魅力を活かして、加熱調理メニューに使うのがおすすめです。
大きな冷凍トマトをカットして使いたいときは、完全に解凍すると扱いにくくなりますので、半解凍くらいで切ると良いでしょう。
■おすすめの冷凍トマトメニュー具体的には、冷凍トマトをどのように使えば良いのか? 簡単なメニューをいくつか紹介します。
●冷凍トマトのぶっかけそうめんゆでて冷水でしめたそうめんを皿に盛り、その上に凍ったまますりおろした冷凍トマトをたっぷりのせて、麺つゆをかけたら完成。青じそ、ネギ、ミョウガ、ツナ、ハム、錦糸卵など、好みの具材をトッピングしてもOKです。
●冷凍トマトのあっさりスープ鍋に市販のコンソメスープの素、皮をむいて適当にカットした冷凍トマト、水を入れて火にかけ、ひと煮立ちさせるだけ。お好みでコショウ少々やパセリを加えてもいいですね。コンソメスープの素と水の量は、スープの素に書かれている分量を参考にして調節しましょう。
●冷凍ミニトマトの簡単浅漬け皮をむいた冷凍ミニトマトに、昆布茶少々をまぶし、冷蔵庫へ。30分くらい置いておけば、味がなじんでおいしく食べられます。よりしっかりと味をなじませたい場合は、一晩寝かせても良いでしょう。
冷凍トマトを作っておけば、献立のバリエーションが増えますし、サッと使えるので時短調理にも役立ちます。
家庭菜園でトマトが豊作! という人や、いただきもののトマトが食べきれないときなどは、鮮度が落ちてしまう前に、冷凍してみてはいかがでしょうか?
(森川ほしの)