父の日ギフトもマッサン効果!? 贈答用ウイスキー人気増
2015-06-14 09:40 eltha
ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝氏と妻・リタ氏をモデルにし、「国際結婚」と「国産ウイスキー」をテーマに描いた同ドラマは、全話平均21.1%の好視聴率で一大ブームに。ドラマのヒットに伴い、国産ウイスキーの需要も高まっていった。
ニッカウヰスキーを有すアサヒビールの2015年1〜5月国産ウイスキー販売数量は、前年同期比54%増。その影響で原酒不足となり、シングルモルト『余市』を8月末の出荷分で終えるが、9月以降に中味とパッケージを新たに刷新した『シングルモルト余市』を展開させると明らかにしている。また、以前から『角瓶』の角ハイボールファンを獲得しウイスキー出荷率の高かったサントリーも1月〜5月の前年同期比が10%増となり、こちらも絶好調。今、空前のウイスキーブームが巻き起こっていることがわかる。
もともと“父の日にウイスキーを贈る”という風潮は以前からあったが、昨年6月はドラマ放送前だったため、“マッサン効果”が反映される父の日は今年が初めてとなり、注目度は高い。特製ジョッキが付いた『角瓶』や、父の日限定のギフト用特製カートンがセットになった商品を数量限定で発売しているサントリーは「父の日に向けて特別仕様にする店舗は前年より1割増となりました」と今年の動向についてコメント。「シーンに合わせ飲み分けされる方も増えていると感じます。まだ(父の日まで)時間があるので期待しています」と語る。
一方、今月2日に新商品『ブラックニッカ ディープブレンド』を発売したほか、ウイスキーを購入するとショットグラスが付くキャンペーンをWebサイトにて実施しているアサヒビールは「女性や若年層など幅広い年代の方に興味を持っていただくことができ、また昨年ニッカウヰスキー創業80周年記念ということもあり需要は広がりました」とコメント。父の日需要に向けてさらなる訴求を狙う。
バブル崩壊後、アルコール飲料の多様化や不況による低迷期、ハイボール人気による上昇期を経て迎えた現在のウイスキー人気。ブームが定着し、スタンダードになるか、注目だ。