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“アスリート支える妻”の役割も見直すべき時代に? 現役Jリーガーが批判されても自炊投稿を続けるワケ

2022-11-22 eltha

小泉選手の自炊料理

小泉選手の自炊料理

 SNS上に日々の自炊料理をアップし、見事な腕前を披露しているJリーグ・ヴァンフォーレ甲府GKの小泉勇人選手(27)。色とりどりの食材に豊富な品数、センスあふれる盛り付けに「すごすぎる」「クオリティ高すぎ」「尊敬しかない」などのコメントが数多く寄せられている。中には「競技に集中するべき」という声もあるというが、厳しいトレーニングや試合に臨む中、自炊にこだわり、発信を続ける理由とは。小泉選手に聞いた。

自粛期間に始めた料理アカに反響、「競技に集中していない」一部では批判的な声も…

――料理を始められたきっかけは何だったのでしょうか。

もともと、そこまでジャンクフードを食べたり暴飲暴食をしたりするタイプではなかったのですが、サッカーの練習ができなかったコロナ禍の自粛期間に一度自分の生活を見直し、本格的に食生活や生活習慣を整えるようになりました。試行錯誤しながらプロ生活を送る中で、自分の中で確実な「変化」を手に入れるために食事の徹底、そして自炊に取り組み始めました。

――その間に立ち上げられた料理アカウントは、まもなく総フォロワー約10万に達する勢いですよね。

料理が好きではないので、継続するために、「人に見てもらう」ことで継続できるかなと思って自炊記録アカウントを公式とは別に作りました。自炊をして食生活の管理をしているというキャラを確立することによって、自分にプレッシャーをかけてせざるを得ない状況にしました。今では習慣化できているので、苦なく継続することができています。
――料理の投稿に反響が寄せられるようになり、ご自身の中で変化や発見はありましたか。

いまでも料理は全く好きではないのですが(笑)、自分の投稿が誰かの役に立っているなと感じる部分はあって、それは大きな喜びになっています。メディアの露出が増え、周囲から食について質問されたりアドバイスしたりする機会も増えました。僕の発信がもっと大勢の方々の役に立てれば嬉しいし、今後も発信を続けていきたいです。
――サッカーに対する影響や周囲の変化も何かありましたか。

良い面も悪い面もありました。良い面は、自炊を始めて明らかなコンディションの変化を感じたことです。これまでプロ生活の中で自分の目標に到達することができず、常に理想と現実のギャップに苦しみながらサッカーをしていました。それを脱却するために様々なアプローチをしてきましたが、「食」は最大の自己投資であり、そこまで費用をかけずに人生を好転させることのできる最大のツールだと感じました。
体調だけでなく、精神的にも良い方向に変わる感覚を得ることができ、こういった実体験や食の重要性を現役プロサッカー選手として発信することに価値を感じています。ただ、こういった発信を続けていると、サッカーに集中していないように見られたり、勘違いされたりすることもあります。自分の中ではあくまでサッカーで成功するために食事管理をしていて、その中で得た知識や経験を発信しているつもりなのですが…。良く思わない方もいることは理解しているので、逆にそれがプレッシャーになり、もっともっとサッカーを頑張らないとと、自分に発破もかけられています。

「最初は炊飯器の使い方すら分からず…」いまでは三食自炊、色彩検定で見栄えにも華

――反響が大きいからこその苦労もあるのですね。毎日自炊されているのでしょうか。

はい。基本的に三食自炊ですが、作り置きなどを織り交ぜながら工夫しています。もちろんたまに外食することもありますが、基本的にバランスよく摂れる定食屋を選んでいます。

――献立はどのように決められていますか。

なんとなく自分の中で試合に向けた食事内容というものを確立しているので、一週間スパンで何曜日にどのくらい何を食べるというのは決めています。アスリートならではの献立の決め方だと思います。毎日最高のコンディションで、練習に取り組んだり生活できるように、バランス良く多くの自然の食材を取り入れつつ、栄養価も高く、バランスも良く、見た目も楽しめるようなメニューを心がけています。
――かなりの品数を作られているようですが、料理の腕はどのようにして磨かれましたか。

最初は炊飯器の使い方すら分からずに、冷凍チャーハンを炒めるだけで真っ黒こげに焦がしていました(笑)。それから本格的に自炊するようになって、色々なサイトを検索しながら作っていたのですが、今ではほとんど見ずに作ることができるようになりました。盛り付けについても、SNS上には上手な方が沢山いるので、検索しながら取り入れていきました。あとは、個人的に色彩検定を受けたりして、色についての知識も入れていきました。何事も継続が大事だなと思います。

アスリートの家庭にも変化の兆し「自分で家事をしたり、夫婦で役割分担をしている選手も多い」

――「未来の嫁へ。いつでもお嫁に迎え入れる準備はできてるよ!どうでしょう??」という投稿に大きな反響がありましたが、厳しいトレーニングや試合に臨む中、自身で料理や栄養管理を徹底することは大変ではないですか。

自分の中で栄養のことを理解して作れるのと、そうでないのとでは全然違います。もちろん大変ですが、他の選手との差別化をしてもっと上を目指す上では必要なことだと思っています。ここまで自分でやっている選手はいないと思いますし、それが自分の中でも自信になっています。
――昨今は夫婦共働きによる家事分担や料理上手な男性が増えてきている中、“アスリートの妻”は、栄養管理やサポートの徹底が求められるイメージがあります。実際、周囲のプロサッカー選手のパートナーの実態は、どのように感じますか。

奥様が管理してくれる選手もいますが、自分自身で家事をしたり、役割分担をしたりして上手く夫婦関係を築いているように感じます。もちろんアスリートとして成功するために競技に集中することは大事だし、身の回りのサポートしてくれたら嬉しいという思いもあります。

――小泉選手は、どのような夫婦像が理想でしょうか。

“男だから〜しなければならない”、“女だから〜しなければならない”という感覚は一切なくて、お互いができること、得意なことを2人の協力のもとやっていけばいいと思いますし、それが円満な家庭にも繋がっていくと思います。どんな仕事も家事も大変ですし、互いが、互いのことをリスペクトし、サポートし合えるような関係性が理想ですね。
――今後の目標や挑戦したいことがあれば教えてください。

今後の目標は、アスリートの僕がこういった食の発信をすることによって、健康や食の重要性に気付くことが出来る、また取り組んでくださる方が増えれば嬉しいし、それが僕の世の中に貢献できる価値だと思っています。

サッカー界、スポーツ界にとっても、今はメディアの露出が少なくなってきている中で、別ルート、例えば食の発信をしている僕を見つけたスポーツに興味ない方が、こんなに食事管理をしているアスリートがいる、それによって、応援しよう、サッカーを見てみようという流れで、サッカーファンを増やし、スポーツ界にも貢献できたら嬉しいですね。そういった架け橋になれれば嬉しいし、それが僕の活動意義だと思っています。

すごすぎる…小泉勇人選手の自炊記録

  • SNS上で反響を呼んでいるJリーガー・小泉勇人選手の自炊料理
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