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「睡眠の質」はサプリで上がる? 睡眠、疲労、肌…悩みに合ったサプリをビタミン外来医師が解説

2023-12-26 eltha

 美容や健康意識の高まりから、サプリメントへの関心が高まっています。種類も豊富で、情報が乱立していることも多く、結局どんなものを摂ったらいいのかわらかない人も多いのでは。稲毛病院の医師・佐藤務先生に、今だから知っておいてほしいサプリメントの基礎について聞きました。

よく眠れない、不眠が悩みの人が摂るべきサプリは?

 多くの方が知りたいのが、疲労や美肌対策のサプリメントだと思います。今回はお悩みのなかでも多い「睡眠」「疲労」「肌」の3つについて、佐藤先生に解説してもらいます。

 まず、健康的に活動するために最低限必要なのが「新陳代謝」「エネルギー代謝」。これらがうまくいくことをサポートしてくれるのが、『タンパク質(プロテイン)』『ビタミン』『ミネラル』になります。この3種をベースとして摂り、そこに悩みにあったサプリメントをプラスしていきましょう。

 最近「睡眠の質」が注目されていますが、鉄や銅、マグネシウム、プロテイン(アミノ酸のトリプトファン)などが不足すると安眠が妨げられます。

『ミネラル』をしっかり摂ると同時に、『ビタミン』『プロテイン』もバランスよくきちんと摂りましょう。『バレリアン』は不眠症の解消や鎮静、リラックス効果のあるハーブ。カモミールなどと同じようにサプリメントでとってもいいですし、ハーブティーとして摂ることもできます。『還元型コエンザイムQ10』も睡眠の質向上をサポートしてくれます」(佐藤務先生/以下同)

 当然ですが、カフェインを多く含むコーヒーやお茶も良い睡眠のために控えましょう。ストレッチやヨガなどで軽く体を動かしたりするのが効果的です。

「適度に日光に当たりましょう。特に朝陽が重要。太陽光の刺激により、脳内で神経伝達物質セロトニンが分泌され、これが夜暗くなると睡眠物資のメラトニンに変化します。メラトニンには、脳内の温度を下げ、眠りやすくする働きがあります」

疲れが取れない、疲れやすい人には「ビタミンB群」

 継続的な疲れやダルさを感じている人には、ベースとなる『マルチンビタミン』『ミネラル』に加えてどんなものを摂ったらいいのでしょうか。

「エネルギー代謝を高め、疲労感を軽減してくれるビタミンB群が入っている『Bコンプレックス』またはエネルギー産生を促進し、疲労感を軽減に役立つ『還元型コエンザイムQ10』を摂取しましょう」

 紫外線をよく浴びる人は、皮膚の健康を守るために、『ビタミンA(βカロチン)』を普段より多めに摂ることも心がけましょう。ビタミン剤などに含まれる『ビタミンA(レチノール)』は過剰摂取の可能性がありますが、サプリメントのβカロチンは、必要に応じてAに変換されます。

 「手が黄色くなった気がしたり、頭重感がでてきたら摂りすぎの可能性があります」と注意点もあると佐藤先生は言います。そういった症状が出た場合は速やかに摂取を中止しましょう。

 また、頭の使いすぎによる脳疲労には『ビタミン』をはじめ、『還元型コエンザイムQ10』『アスタキサンチン』などの抗酸化物質に加え、『イミダゾールジペプチド』というアミノ酸のサプリメントも有効です。

「美しい肌を保ちたい」女性の関心事に合ったサプリは?

 肌にとっての的は紫外線。紫外線を浴びると、皮膚の細胞内に大量の活性酸素が発生し、肌の弾力やハリを保っているコラーゲンやエラスチンを破壊・変性してしまいます。これがシワやたるみの原因に。

 「『ビタミン』、『ミネラル』をしっかり摂り、新陳代謝を促進しましょう。抗酸化作用を持ち、肌に潤いを与えてくれる『ビタミンC』『ビタミンE』は多めに摂りましょう。紫外線を浴びることが多いため、皮膚の健康を守るために『ビタミンA(βカロチン)』を普段より多めの摂取を心がけて」

 また、ビタミンB群は粘膜や皮膚を健康に保ってくれます。『レシチン』はコレステロールの分解や排泄に有効に働き、血液中の脂質を固まらせずにスムーズに流す作用を持ちます。したがって、酸素や栄養分を体のすみずみにまで行き渡らせることができ、美しい肌を保つことができます。

 +αで摂取したいサプリは『還元型コエンザイムQ10』。抗酸化作用を持ち、乱れた肌のターンオーバーを整えてくれます。最新研究でも、肌の潤いが高まることが判明し、再び注目されているサプリです。

「肌の不調を感じている健康な女性を対象にした研究(※)では、還元型コエンザイムQ10を1日100mg経口摂取したところ、プラセボに比べて、4週目以降で右頬、左頬ともに角層の水分量が大幅にアップしたという結果もあります」

※守川ら. Jpn Pharmacol Ther(薬理と治療). 51(4):551−62. 2023
佐藤務先生

監修者 佐藤務先生

(さとう つとむ)
稲毛病院整形外科・リハビリテーション科/健康支援科部長。1997 年、臨床の現場にサプリメントの摂り方を指導するビタミン外来を新設。2000 年には全国初の健康支援科を創設、8つの健康支援外来を新設。昭和大学医学部統合医学科講師に就任し、医学生にサプリメントや栄養の講義を開始。専門は整形外科・リハビリテーション科だが、予防を含めた総合医療を提唱

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