青山の雑貨店激戦区に登場「ZARA HOME」、立ち位置は?
2014-04-12 11:10 eltha
◆都内初&日本初路面店の青山店、出店の理由
随時約4万点の最新アイテムを揃える青山の同店は、日本国内では昨年4月にオープンしたグランフロント大阪、ららぽーと横浜店に続く3店舗目。都内への出店も、路面店も初めてとなる。店舗は1階のみのフロアで総面積は約700平方メートル、東京メトロ表参道駅を出てすぐという立地だ。
同ブランドの母体となるINDITEXグループのへスス・エチェバリア広報部長は今回の出店について、「場所選びは時間をかけてよく検討をしています。(賃貸料が)安いところなら店舗面積を広げることは可能だけど、きちんと(ブランドの)イメージを伝えたいので、良い場所が見つかるまでは焦ることはしない」とコメント。こだわり抜いた末の出店であることを明かした。
では、なぜ青山だったのか? 「ヨーロッパでは青山、特に表参道は昔からデザイナーや建築家からの連想で、とても有名な場所です。お客様に我々の敬意を表す場所として、エレガントでハイレベルの青山は、それを表現するもっともふさわしい場所だと考えました」(同氏)。
◆雑貨店激戦区・青山でZARA HOMEの個性はどう光る?
同店舗の近くには、デザイン雑貨を多数扱うスパイラル マーケット、昨年10月に東京初進出を果たしたデンマーク発の低価格雑貨店フライング タイガー コペンハーゲンが。また、青山通り沿いにはフランフランの実験店舗Lounge by Francfrancや、無印良品のコンセプトショップFound MUJIなどもあり、雑貨店が目白押しだ。デザイン性、低価格、キュート、シンプルなど、それぞれの個性と特徴で、激戦区を盛り上げている。
そんな青山エリアで、ZARA HOMEの立ち位置はどこになるのか? それは、ヘスス氏が語った青山のイメージ“エレガントでハイレベル”がヒントになるかもしれない。
同じグループ会社のファッションブランド「ZARA」は日本ではファストファッション系のひとつとして見られることがあるが、ZARA HOMEのアイテムは決して“低価格”の部類には入らない。また、テーマを設けたコレクションがシーズンごとに展開されているが、アイテムはスペインのデザインチームが中心となって製作していることもあり、どのアイテムもどことなくエレガントでヨーロピアンな印象。スタイリッシュで上品なアイテムを求める大人な男女や家族連れ。そこに、ZARA HOMEの個性が響きそうだ。
ちなみに、同ブランド2014年春夏の主なコレクションは青々とした熱帯雨林をテーマにした「アマゾニア」、印象派のロマン主義に描かれているような庭園と、パステルトーンにインスパイアされた「アクアリウムガーデン」、東西の文化が融合された「トルコ」、インドネシアの伝統工芸をモチーフにした「バリ」など。1週間に2回新作を入荷したり、その時の流行を取り入れて配置換えを行うなどして新鮮さを保つほか、ユーザーが求めるデザインのアイテムも数多く制作するなどして、来店者の期待に応えていく。