NYもエコバッグ・ブーム

 有名ブランドによるエコバッグ人気が急騰。それを象徴する出来事が、世界各地で巻き起こったアニヤ・ハインドマーチの“エコバッグ騒動”だ。

 ここニューヨークでは、“暴動”には至らなかったものの、近年エコシックがトレンディになりつつある中、7月18日の嵐の朝、平日であるにも関わらず路上には長蛇の列ができた。

 アメリカでは、エコ先進都市のサンフランシスコをはじめとした各都市でレジ袋の有料化が進み、使い捨てのレジ袋の代わりに繰り返し使えるエコバッグが定着してきている。買物はマイバッグで済ませるのがエコセレブ風でかっこいい。ニューヨークはもちろん、エコ意識が格段に強い西海岸などでは、実用的で個性的かつおしゃれなエコバッグは、日常の買物を楽しむキーアイテムとしてことさら人気だ。


ニューヨークの街中では、エコバッグが氾濫している


 各スーパーのオリジナルバッグは割安で一般的だが、ここに参戦してきたのが各有名ブランド。洗練された都会のおしゃれを演出するニューヨーク発の「マーク・バイ・マーク・ジェイコブス」では、1つ20ドル程度でジュート(黄麻)製のエコバッグを販売。ジュートは燃やしても有毒ガスが出ず、土地に還すことができる地球に優しい素材だ。絵柄の種類も豊富で、販売地によって都市名がプリントされるという。

 お手頃価格のバッグが出現する一方で、ケリーやバーキンなど、名だたる高級バッグを生み出した「エルメス」では、一見レザーのお財布、広げるとしっかり収納できる高級エコバッグ“シルキーポップ”(960ドル)をリリース。他にも20代をターゲットにしたアナスイの新ブランド「ドーリーガール・バイ・アナスイ」など、有名ブランドでは個性的なエコバッグの発表が相次いでいる。まさにエコバッグ・ラッシュだ。

 そんな中にあって、アニヤ・ハインドマーチのエコバッグを巡るあの狂騒曲。「環境問題をトレンディにしようとする考えは好きじゃない。でも、エコをかっこいいものにすることで、それが人々の習慣になる」と、デザイナーのハインドマーチさんはエコバッグ騒動の後、ニューヨークタイムス紙上でコメントした。




 消費者の“エコへの誤った理解や認識”を懸念する声も上がっている。

大切なのはプラスチック製のレジ袋をこの世の中から抹消してしまうことではなく、自然に還元できないレジ袋の使用を最小限に押さえ、使ったもの関しては正しい方法で処理すること。再利用できるものは再利用すること。

 減量(Reduce)・再使用(Reuse)・再利用(Recycle)は、総称して3Rと呼ばれているが、“なぜエコバッグが必要なのかが理解されていない。ファッション=かっこよさに対する人気のみがヒートアップしたため、エコバッグ本来の意義が薄れてしまったことへの不安が募る。

 とはいえ、これまでエコバッグに関心がなかった人々にも、「エコバッグって何?どうしてそんなに問題になっているの?」と、今回の事件はある意味大きなインパクトを与えたことには間違いない。  現在、騒動の源となったハインドマーチのアメリカ版エコバッグには、ネット上のオークションで1つ約200〜300ドルの値がつけられている。白地にネイビーのさわやかな“アメリカ限定版”ということで、日本国内にも持ち帰られネット上で販売されている。

 地球環境に優しくあろうとするクリエイターたちや、その信念に共感し、自らも立ち上がったエコセレブたちの思いをよそに、消費者たちのエコバッグ熱は上昇し続ける。

 人々のエコへの関心が高まる中、購入する側がエコの意味をより正しく理解することの大切さが問われている。(文・写真/小川佳世)


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