――映画『エヴェレスト 神々の山嶺』(3月12日公開)では、伝説の登山家である元恋人・羽生(阿部寛)や彼を追う深町(岡田准一)の身を案じ、帰りを待ちわびるヒロイン・涼子を演じています。登山に命を懸ける男たちの物語の中で、涼子が女性目線を代表しているように思いました。
【尾野】 涼子はもともと山が好きだと思うんですが、自分の兄をはじめ関係が深い人はいつも山で死んでしまう。山を嫌いになりそうだけど、嫌いになっちゃいけないという感情もあるなかで、ひたすら待っているんですよね。私は最初、涼子としては待つことはつらくて良いことなんてひとつもないと思っていたんです。でもつらさを抱えながら待っているからこそ、帰ってきてくれたときの“嬉しい”という言葉だけでは表現できない素晴らしさと美しさを感じることができる。待つことで生まれる美しさと悲しさを、涼子を通じて感じ取ってもらえたら嬉しいです。
【尾野】 涼子はもともと山が好きだと思うんですが、自分の兄をはじめ関係が深い人はいつも山で死んでしまう。山を嫌いになりそうだけど、嫌いになっちゃいけないという感情もあるなかで、ひたすら待っているんですよね。私は最初、涼子としては待つことはつらくて良いことなんてひとつもないと思っていたんです。でもつらさを抱えながら待っているからこそ、帰ってきてくれたときの“嬉しい”という言葉だけでは表現できない素晴らしさと美しさを感じることができる。待つことで生まれる美しさと悲しさを、涼子を通じて感じ取ってもらえたら嬉しいです。