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茨城最大の鉄のまち「鹿島臨海工業地帯」の絶景スポットで工場鑑賞

2020.12.25

茨城県の南西端に位置する鹿嶋市と神栖市。常陸国一宮の鹿島神宮が鎮座するこの地域には、茨城県が誇る絶景スポットもあります。それが県内最大の工業集積地である鹿島臨海工業地帯。太平洋に面した鹿島港を中心に、鉄鋼と石油化学をはじめとしたコンビナートが広がる、まさに鉄の都市の景観です。絶好の展望地である港公園から、夜景も含めた鹿島臨海工業地帯の工場鑑賞をご案内します。

港公園は鹿島臨海工業地帯を見渡せる絶好の展望地

写真:大木 幹郎

鹿島臨海工業地帯を代表する素晴らしい展望地が、鹿島港に面した港公園です。広い公園の中央にそびえ立つのは、高さ52メートルの展望塔。まるで工場鑑賞のために造られた展望台で、展望室と屋上からの眺めは壮観。広大な工業地帯を見渡すことができます。

写真:大木 幹郎

港公園展望塔の屋上は360度の大パノラマ。鹿島臨海工業地帯の特徴を見ることもできます。Y字型の鹿島港に、変化に富む各工業地区を一望できる絶好の展望台です。
正面(東):巨大な輸送船が行き交う鹿島港中央航路
左手(北):鉄鋼コンビナートの高松地区
右手(南):石油化学コンビナートの東部地区
背後(西):公園周辺は飼料コンビナートの西部地区

写真:大木 幹郎

港公園展望塔の展望室へは、エレベーターの利用か階段(210段)を登って上がります。展望室の屋上は、まるで空飛ぶ船の舳先のよう。天気が良ければ、富士山や筑波山も遠望できる素晴らしい展望台です。
<港公園展望塔の基本情報>
所在地:茨城県神栖市東深芝10
連絡先:0299-92-5155
営業時間:8時30分〜17時00分
料金:大人\200、小人(中学生以下)・70歳以上\100
休業日:毎月第1水曜日と年末(12月29〜31日)
アクセス:
車で東関東自動車道・潮来ICから約20分
タクシーでJR鹿島神宮駅から約20分
※2020年12月現在は補修のため展望塔の利用不可

港公園の展望〜製鉄所のある鉄鋼コンビナート

写真:大木 幹郎

港公園から左前方に見えるのは、日本製鉄の製造拠点の一つである東日本製鉄所鹿島地区です。敷地面積は約1000万平方メートルと大規模。鹿島臨海工業地帯の中でも特に圧巻の工場施設群です。この製鉄所では、主に自動車や家電などに使用される薄板鋼板や、大きな建物の柱や梁などに使用される厚板鋼板が製造されています。

写真:大木 幹郎

港公園からは製鉄所のシンボルである高炉も見えます。高炉は鉄鉱石から鉄を取り出す、高さ100メートル以上ある大きな設備。円筒形のガスホルダーの右手に見えるのが、第1高炉と第3高炉です。
鹿島港の中央航路側には、鉄の原料(鉄鉱石・石炭・石灰石)の貯蔵場所があります。高炉には上から前処理をした原料を装入。下から1500度の熱風を吹き込み、約8時間で高温液体状の銑鉄(せんてつ)が取り出されます。

写真:大木 幹郎

鹿島港の北航路沿いは倉庫が建ち並ぶ岸壁。ここではロール状に巻かれた薄板鋼板など、製品が船に積み込まれる様子を見ることもできます。
高炉から取り出された銑鉄は、そのままでは硬くてもろいため、次の製鋼工程で不純物の除去と成分調整を行い、強くてしなやかな鋼にします。その後の圧延工程で、用途に合わせた様々な加工をされ、薄板や厚板などの製品となります。

港公園の展望〜製油所を中心とした石油化学コンビナート

写真:大木 幹郎

港公園から右前方で目を引くのは、鹿島港の中央航路沿いに建ち並ぶ巨大な貯槽の列。ここはENEOSグループの一大拠点である鹿島製油所です。原油から様々な成分を精製する工場で、1日の原油処理能力は約32万キロリットル。LPガスを除く石油製品の貯槽は104基。ここで精製されたガソリン、灯油、軽油などは、各地のガソリンスタンドなどに出荷されています。

写真:大木 幹郎

製油所の奥にも迫力の景観、多数の企業の工場施設群が広がっているのが見えます。製油所はコンビナートの中核的な存在。パイプラインで繋がる各工場に向けた、燃料や石油化学製品の原料の供給源にもなっています。

写真:大木 幹郎

港公園からは製油所の心臓部である常圧蒸留装置も見えます。背の高い円柱状の蒸留塔が目印。常圧蒸留装置は石油精製の工程で一番初めに、原油から様々な成分に取り分ける装置です。
常圧蒸留装置では加熱した原油を蒸留塔に送り込み、沸点の違いから、LPガス、ナフサ、灯油、軽油、重油などへ分けて蒸留します。なおナフサは、ガソリンや石油化学製品の主原料です。

港公園から望む幻想的な工業地帯の夜景

写真:大木 幹郎

日没後、港公園は鹿島臨海工業地帯の素晴らしい夜景の展望地となります。夜空の下できらめく大規模な工場施設群の眺めは絶景です。
港公園から右手、製油所の夜景は整然と建ち並ぶ貯槽が美しく、大きな白い筐体が夜空に映える景観。接舷している輸送船の姿も昼間より印象的に見えてきます。

写真:大木 幹郎

港公園から左手、製鉄所の夜景は昼間よりずっと静かで幻想的な景観。それでいて、照明の灯された大規模な設備は、昼間より力強く躍動感があります。製鉄所や製油所をはじめ、一大生産拠点として夜も厳かに動き続ける姿には、神々しさも感じられることでしょう。

写真:大木 幹郎

港公園での夜景撮影について少しアドバイスです。撮影の時間帯は日没から30分ほど後、空が少し明るい時間帯がおすすめ。真っ暗となった時間帯より、はっきりと工場施設の輪郭と奥行きが感じられます。展望塔で夜景を撮影できるのは、17時の営業終了時刻より日没が早い時期、11月〜翌年1月上旬です。

海風の見える丘は巨大な風車群の展望地

写真:大木 幹郎

最後に鹿島臨海工業地帯から「海風が見える丘」という、爽快な海岸の展望地をご紹介します。場所は鹿島港から南に位置する南海浜地区。鹿島灘に面した護岸沿いにある展望地で、海岸に建ち並ぶ風力発電所の風車群を見渡せる場所です。

写真:大木 幹郎

南海浜地区の風車群は、ウィンド・パワー・グループの洋上風力発電所です。風力発電機の数は、海風の見える丘から右手に7基、左手に8基。総出力は30メガワットと茨城県で最大規模です。1基の風力発電機の大きさは、タワーの高さは60メートル、ブレードの長さは40メートル。巨大な風車が建ち並ぶ様は壮観。まさに海風の見える展望地です。

写真:大木 幹郎

海風が見える丘では護岸の壁画にもご注目ください。この壁画は1000人画廊。神栖市民の方々が描いたもので、鹿島港から約6キロメートルもの長さにわたり続いています。群青の雄大な鹿島灘、クリーンなエネルギーを生み出す巨大風車、味わい深い絵画。ここは美しい展望地です。汚さないようゴミは各自で持ち帰りましょう。
<海風の見える丘の基本情報>
所在地:茨城県神栖市南浜
アクセス:
車で東関東自動車道・潮来ICから約25分
タクシーで鹿島神宮駅から約30分

港公園は工業地帯にある茨城県の観光名所

港公園は全国的にも優れた工場鑑賞スポットです。まず鹿島臨海工業地帯にあること。ここは約3000ヘクタールの工業用地に、約160社の企業が工場を構える国内最大級のコンビナートです。そして工業地帯の中央の立地と展望塔による眺望。製鉄所と製油所をはじめ、壮大な工業地帯を一望することができます。夜景も大変素晴らしく、港公園は茨城県で強くおすすめできる観光スポットです。
最後に他の工場鑑賞スポットを2つご紹介します。はじめに夜景も美しい「砂山都市緑地」。鹿島製油所から南に位置、石油化学コンビナート内にある公園です。津波の避難所として整備された丘の上が、石油化学工場を見渡せる展望地。次に「新浜緑地公園」。鹿島港中央航路の入口北側に面した位置にあり、港公園よりも間近に製鉄所の高炉の姿を見ることができます。
2020年12月時点の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
神栖市ホームページ(外部リンク)
https://www.city.kamisu.ibaraki.jp/
神栖市観光協会(外部リンク)
http://www.kamisu-kanko.jp/
日本製鉄株式会社(外部リンク)
https://www.nipponsteel.com/
鹿島石油株式会社(外部リンク)
http://www.kashima-oil.co.jp/
株式会社ウィンド・パワー・グループ(外部リンク)
https://windpower.co.jp/

【LINEトラベルjp・ナビゲーター】
大木 幹郎

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