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迷いに迷った子どもの臍帯血保管。高額でもやっておいてよかった理由

2021-01-07

新生児

2020年9月、きょうだい間の臍帯血投与の臨床研究計画が認められたというニュースを目にしました。再生医療がまた大きな一歩を踏み出したことになります。令和元年に娘を出産したときに、臍帯血を民間バンクで保管するかどうかとても迷いました。高額な金額を支払ってでも民間バンクで保管することを決断した私たち夫婦の葛藤や、参考にした医師の話を紹介します。

両親教室で知った民間バンクの臍帯血保管

再生医療で臍帯血が注目されているということを知ったのは、妊娠中に夫と受講した産婦人科の両親教室でした。分娩時にのみ採取することができる臍帯血は、白血病や再生不良性貧血の治療だけでなく、近年では自閉症や脳性麻痺などに対する再生医療・細胞治療での利用可能性が注目されているそうです。

メリットだけ聞くと「ぜひ」とひとつ返事で前向きに検討したいところでしたが、採取した臍帯血を保管しておくためには民間バンクへの登録に加え、10年間で20万円という高額の保管料が必要とのこと。出産一時金があるとはいえ、私のかかりつけの産院は持ち出しで20万円ほどの支払いがあったため、さらに20万円の出費というのは決して安くはなく、臨月になるまでなかなか決断ができないまま月日が経ちました。

20万という金額を前に葛藤した私たち

臍帯血を民間バンクで保管するかどうかを両親・義両親に相談すると、30年前は臍帯血を保管するかしないかの選択肢そのものがなかったそうです。お金が必要なら出すよと相談に乗ってくれたものの、20万円というそこそこの金額を受け取るからには、使い道として後悔することのないようにネットの口コミや助産師さん、それから先輩ママに相談し臍帯血保管についてできるだけたくさんの情報を集めました。

一民間企業の公式サイトには「これまでの20年間で5.5万人のママが保管」と、この数字も多いとみるか少ないとみるかは判断しにくいものでした。調べながら、まさに今時代の過渡期の真っただ中にいると実感したものです。

“ぜいたくな無駄”になることを祈って

リサーチを進めている間にあれよあれよと臨月になり、決断しないといけないタイミングに。最終的に決め手となったのは、「日々更新されていく再生医療、臍帯血を使った治療はこれからもっと可能性が広がっていくでしょう。お子さまが健康体であることが一番ですが、何かあったときの保険として私は民間バンクでの保管をおすすめします」という主治医のひと言でした。

20万円という金額を聞くと怯みますが、10年間の月額に換算すると月々2,000円ということも検討材料として非常に参考になりました。使わないことを祈りながら20万円を投資するのはなんとも不思議な気持ちでしたが、夫も私も後悔はありません。

民間バンクに連絡すると、契約書を交わしたあとは産院と民間バンクでスムーズに手続きを進めてくださりとても簡単に臍帯血を保管することができました。生後10カ月の娘は健康で何不自由なく育っていますが、臍帯血保管からたった10カ月で臍帯血の臨床研究はさらに次のステージに進みつつあることを知り、私の中には安心材料があることが心強いです。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

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監修/助産師REIKO

著者:こさい れい0歳女児の母。元テレビ番組ディレクター。フランスで育った自身の経験をもとに海外生活、旅行、子育てについて執筆している。

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提供元:ベビーカレンダー

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