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会津東山温泉「向瀧」福島の名宿で日本の“おもてなし”を感じよう

2021-01-12

会津東山温泉「向瀧」(福島県会津若松市)は、国の登録有形文化財第一号として知られる日本屈指の名旅館のひとつ。温泉・客室・料理・建築・接客など全てに優れ、口コミの評判も非常に高い宿。しかも2食付き一万円台からの宿泊も可能。驚くべきハイコスパな宿でもあります。
今回は、それらの魅力を徹底的にご紹介。憧れの名宿「向瀧」で、日本文化ならではの“おもてなし”を存分に体験しましょう!

日本屈指の名旅館!会津東山温泉「向瀧」とは!?

写真:権丈 俊宏

「向瀧」は国の登録有形文化財に日本で初めて登録され、名実ともに日本を代表する老舗温泉旅館のひとつ。創業は明治6年。鉄筋のビルホテルが多い会津東山温泉の中でも、ひときわ目を引く存在です。
どこから見ても絵になる外観ですが、定番は玄関前にある橋を入れてのアングル。記念撮影されたい方は、ここで一枚パチリとシャッターを切りましょう。

写真:権丈 俊宏

館内へ足を踏み入れた途端、いにしえの日本にタイムスリップしたかのような雰囲気。向瀧は四季折々の風情を楽しめる中庭を中央部に配し、山の斜面を利用して建てられた木造旅館。長い廊下や所々ある階段が特徴です。
動線が長い建物ですが、合理主義の現代建築と異なる点が向瀧の魅力の一つ。館内は手作業で丁寧に清掃され、貴重な木造建築が最上の状態で現存。ここには古き良きの日本の姿が凝縮されています。

写真:会津東山温泉 向瀧

向瀧といえば、冬の「雪見ろうそく」を思い浮かべる方も多いでしょう。100本を超える竹筒とろうそくは、一本一本手作業で配置。独特の幻想空間に包まれ、これを楽しみに宿泊するリピーターも数多くいます。
以下、温泉・客室・料理・文化財、そして“おもてなし”…。向瀧の魅力を各々徹底的にご紹介します。

向瀧の魅力その1:源泉100%かけ流しの絶品温泉

写真:権丈 俊宏

向瀧には、大浴場が2ヶ所と貸切家族風呂が3ヶ所あります(温泉付き客室も一部有り)。その全てが、加水も加温もしない源泉100%かけ流しです。なお日帰り入浴は不可。毎日9時30分からお湯を抜き、15時のチェックイン時点で宿泊者に一番風呂を提供するためです。
向瀧の温泉の泉質名は、「ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉」。硫酸塩泉は、保湿効果や肌の蘇生効果に優れた美肌の湯。また血行促進効果も高く、脳卒中の湯とも呼ばれています。要は体の外からも中からも健康になれ、非常に効能に優れた泉質なのです。

写真:権丈 俊宏

向瀧で有名な浴室が「きつね湯」。向瀧は自然湧出の自家源泉を3本を所有。それらを巧みに調整することにより、45度ほどの熱めに調整されています。
入ってすぐは、新鮮な温泉ならではのピリッとした肌触り。次第に毛穴が開き、温泉成分が体内に吸収。じんわりと体が温まります。心身をシャキッと引き締め、リフレッシュしたい方におすすめです。
※上写真は男湯です。

写真:権丈 俊宏

もう一つの大浴場が「さるの湯」。自家源泉と会津東山温泉が所有する共同源泉をブレンドし、41度ほどのやや温めに調整。
さるの湯では一転して、シルクの様な柔らかな肌触りが特徴。リラックスした気分で湯浴みを楽しめます。とりわけ、ぬるめの湯がお好みの方におすすめ。温泉好きな方なら、きつね湯とさるの湯の両方に浸かり、“4度の違い”を肌で感じ取ってみて下さい。
※上写真は女湯です。
一方で3ヶ所ある貸切家族風呂は、41〜42度ほどの適温やや温めに調整。追加料金なく利用でき、空いていれば時間制限なく入浴可能。ファミリーやプライベート重視の方に特におすすめです。

向瀧の魅力その2:予算やニーズで選べる文化財客室

写真:権丈 俊宏

向瀧の客室は、全24室。そのすべてが国の文化財に登録されており、造りも各々異なる木造建築です。大まかに言うと3パターンのプランがあります。
上写真は、1室しかない特別室「はなれの間」。三間続きの全20畳の和室です。はなれ専用の内湯も完備。まるで、お殿様かお姫様にでもなったかのような贅沢な滞在を楽しめます。
はなれの間は、大人数で宿泊するほどリーズナブルに宿泊できます(定員8名)。プライベート重視で、家族や親しい仲間たちと宿泊したい方におすすめです。

写真:権丈 俊宏

一方で向瀧の定番といえば、趣向を凝らした中庭に面した客室。春の桜・初夏の新緑・秋の紅葉、そして冬の雪見ろうそく…。日本の四季が凝縮されたかのような中庭を眺めながらの滞在は、心に残る一時となるに違いありません。

写真:権丈 俊宏

また中庭には面していませんが、リーズナブルな客室もいくつかあります。リーズナブルとはいえ、こちらも文化財の客室。最安値で一万円代から宿泊も可能(平日・休日の1室2名以上利用時)。向瀧の温泉や風情を格安で楽しみたいといった方におすすめです。
他にも温泉付きの客室が2部屋あります。どの客室を選んでも本格的な空調設備が導入されており、木造の宿とは思えないほど快適に過ごせます。予算やニーズに応じて、最適な客室プランを選択してくださいね!

向瀧の魅力その3:会津の伝統に徹底してこだわる料理

写真:権丈 俊宏

向瀧では、料理目的で宿泊する方も多いでしょう。会津の伝統や食材に徹底してこだわり、化学調味料を一切使用しないオリジナルの会席料理が楽しめます。
夕食は客室で頂きます。上写真はその料理の一部。客の食べるタイミングを見計らいながら、数回に分けて運ばれてきます。旬の食材を使用するため、四季に応じてメニューは変わります。

写真:権丈 俊宏

年間を通じて楽しめる名物料理の一つが「鯉の甘煮」。江戸時代から伝わる会津の伝統料理です。鯉特有の臭みが一切なく、噛めば噛むほど口の中にじんわりと広がるような滋味。向瀧オリジナルの日本酒である「美酒佳肴」との相性も抜群です。
なお鯉の甘煮は、真空パックに入れて自宅へ持ち帰ることも可能。その際は、仲居さんか宿のスタッフに遠慮なく頼みましょう。また玄関横にある売店でも、お土産用として鯉の甘煮が販売されています。

写真:権丈 俊宏

朝食も部屋食で頂きます。農作物は地元の有機栽培の農作物を使用。お米は会津産のコシヒカリです。すべてが手作りのせいもあってか、体も心もほっこり温まるような朝食といえるでしょう。
また宿泊人数が多い場合など、夕朝食会場として別に個室が利用できることもあります。希望する場合は、事前に宿に問い合わせてみましょう。

向瀧の魅力その4:館内に散りばめられた文化財の趣

写真:権丈 俊宏

向瀧は登録有形文化財第一号の宿。言い方を変えると、宿泊施設のみならず日本の建造物の中で、一番最初に登録有形文化財に登録された貴重な建築遺産です。“文化財は専門家でないと難しい?”、と心配される方もいるかもしれません。しかし決してそんな事はないです。
以下、その魅力を簡単にご紹介しますね!

写真:権丈 俊宏

向瀧で、とりわけ建築の見事さが分かりやすく表現されているのが「大広間」。注目したい点は、格天井(ごうてんじょう)と呼ばれる天井です。大広間の「会津桐の柾目一枚板」は天然木材不足もあり、現在では再現不可能といわれる貴重な建築遺産です。
※格天井とは、45〜90センチ程度のグリッドに組まれたデザインの天井のこと。最も格式の高い天井様式と言われています。
大広間は、現在でもグループでの夕朝食会場として現役で使用されています。見学したい場合は、必ず宿のスタッフに声をかけてください。

写真:権丈 俊宏

向瀧では、客室にも文化財建築ならではの“匠の技”が散りばめらています。例えば障子。組子とよばれる幾何学的模様は、当時の大工職人が一本一本手作業で組み立てたもの。障子に貼られた和紙から差し込む柔らかな光は、伝統的な和空間をより一層引き立ててくれます。
※組子とは、釘を使わずに木を組み付ける技術のこと。
ご紹介したのはほんの一例であり、館内いたる所から文化財の趣を感じずにはいられません。滞在時は、ふらりと館内散策もおすすめ。特に館内ツアーといったプランはありませんが、分からないことがあれば、遠慮なく宿のスタッフに尋ねると良いでしょう。

会津東山温泉「向瀧」真の魅力は、“おもてなしの心”に有り

このように向瀧は、温泉・客室・料理・文化財建築…すべてが非凡な名宿です。しかしそれらには、日本特有の文化である“おもてなしの心”が根付いています。その心があるから、温泉が良い・客室は快適・料理も美味しい・建築も美しいのです。
「すべてはお客様の思い出のために。」これは向瀧の公式サイトより引用した言葉です。言うことは簡単ですが、“お客様のために”を忠実に実行しているからこそ、宿泊客は快適な時間を過ごせます。口コミの評判が極めて高いのも当然と言えるでしょう。
「向瀧」の真の魅力は、“おもてなしの心”。言い換えると、常に客目線に立った細やかな接客にその原点があります。そんなことを考えながら滞在してみると、きっとまた違った感動に出会えるに違いありません。
2021年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
会津東山温泉 向瀧 公式サイト(外部リンク)
https://www.mukaitaki.com/

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権丈 俊宏

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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