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世界遺産の教会をはじめとする長崎・新上五島町の魅力

2021-02-16

新上五島町は、五島列島の北部に位置し、夕日の撮影スポットや若松瀬戸などがある美しい西海国立公園の景観が魅力です。また、世界遺産に登録された潜伏キリシタンの教会が有名で、多くの教会が点在し、中心の中通島が十字架の形をしていることから、祈りの島と呼ばれます。また海の幸や五島うどんなどの食べ物がとても美味しく、人情味ある旅先として注目を集めています。ぜひ訪問され、新上五島町の魅力を満喫してください。

世界遺産の頭ヶ島天主堂へ

写真:菊池 模糊

新上五島町に来たら、何よりまず、世界遺産の頭ヶ島(かしらがしま)天主堂へ行ってみましょう。頭ヶ島には、今は立派な頭ヶ島大橋が架けられアクセスが良くなりました。かつては、ほとんど無人の島でしたが、禁教期に長崎外海の潜伏キリシタンたちが移住・開拓したもの。新上五島町屈指の見学ポイントです。
頭ヶ島天主堂の見学は、旧上五島空港でシャトルバスに乗り換えてから入場する形となりあらかじめ予約が必要。詳しくは下記関連MEMO欄の「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター」の公式サイトをご覧ください。

写真:菊池 模糊

長く潜伏した頭ヶ島の信徒たちは、解禁後、カトリックへ復帰し石造りの風格ある教会堂を建てました。それが頭ヶ島天主堂で「潜伏」が終わりを迎えたことを象徴しているとして、2018年7月に、集落ごと世界文化遺産へ登録されました。
頭ヶ島天主堂は、名工鉄川与助の設計施工による石造り教会。向かいの轆轤(ろくろ)島などの石を切り出して、財政難を乗り越え信者達の協力で、10年の月日を費やして1919年に完成しました。ロマネスク調を基調としながら、内部は船底天井と五島に自生する椿を模した花装飾が見事で、とても華やかな雰囲気です。

写真:菊池 模糊

天主堂のある小さな集落の前には美しい海があり、目前に轆轤島が横たわります。浜に面したキリシタン墓地が印象的で、弾圧の中で強く生き延びた信者たちの思いを偲ばせるものです。

上五島の名物料理や土産類

写真:菊池 模糊

頭ヶ島天主堂の見学後は有川港近くにある「五島うどんの里」に寄って食事や買い物をしましょう。観光案内所をはじめ観光物産館・レストラン・休憩所(写真参照)などがあります。港ターミナルには鯨賓館ミュージアムがあり、長崎・佐世保・福江への船の発着所となります。

写真:菊池 模糊

上五島の一番の名物は五島うどん。地獄炊きという煮立った鍋から直接うどんを取って食べます。つけ汁はアゴ(トビウオ)で取ったダシを使った醤油ダレで、生卵を加えます。五島うどんの里をはじめ周辺には五島うどんの店が多いので、ぜひ味わってください。地元の塩と椿油を使った五島の風土にあった食べ物なのです。

写真:菊池 模糊

上五島はお土産も豊富。五島うどんは椿油使用でコシが保たれ酸化しにくく長期保存可能。その製造時に使われる塩は品質が良く、椿油は食用のみならず美容にも効果があります。
食べ物では、かんころ餅が素朴な味で人気。五島灘産の海産物も有名で、干し魚や貝焼きひも、イカ燻製、煮干、いり粉、めかぶ、あおさ、魚醤など、どれも美味しいので迷います。
その他、五島の芋焼酎も酒好きには最高。十字架をあしらったクルスやロザリオアクセサリーなど五島ならではの装飾品もあります。

有川港周辺の見どころ

写真:菊池 模糊

有川港横にあるのが海童神社。もとは応護島(おこじま)という小島でしたが、有川港ターミナル造成時に陸続きとなったもの。驚くのは巨大ナガスクジラの顎の骨でできた鳥居です。石段を登れば頂上付近に石の祠があり、恵比寿様と龍神様が祀られています。

写真:新上五島町観光物産協会

有川港と頭ヶ島の中間部の崎浦に砂岩質の堆積岩採石場があり、周辺の集落に石工が住み、生活空間で多様な石材活用を図りました。これが評価され、2012年に「崎浦の五島石集落景観」として国の重要文化的景観に選定されました。今は崎浦の中の友住地区に写真の石畳道が残されています。

写真:菊池 模糊

上五島の島々は山がちで大規模な水田ができません。そこで畑作が主になり、そこで栽培される小麦から五島うどんが作られたのです。
写真は頭ヶ島天主堂のある集落を尾根道から撮影したもの。このように海際の谷が開かれ小規模集落が出来ています。まさにキリシタンが潜伏するのに適した地形で、今は新上五島町は日本で最もキリスト教徒の割合が多い市町村になっています。上五島では、そうした歴史的背景を物語る景観にも注目しましょう。

中通島の穴場スポット

写真:新上五島町観光物産協会

石畳の友住地区から南へ少し行った江ノ浜の「龍馬ゆかりの広場」に、坂本龍馬の像が建てられ新しい穴場観光スポットとして注目されています。
龍馬の亀山社中が長崎のグラバーから購入した練習船が暴風雨にあって遭難。愛弟子だった池内蔵太をはじめ12名の同志が亡くなりました。龍馬は鹿児島で「寺田屋事件」の傷を療養中でしたが、ここに駆けつけ事後処理にあたり、村役に慰霊碑建立を依頼したそうです。
龍馬像は仲間への鎮魂の想いを表現して、遭難した場所を見つめて合掌しています。なお、写真で龍馬像と慰霊碑の中間に見える長いベンチは、遭難した練習船の梶棒を模したものです。

写真:新上五島町観光物産協会

上五島には、29もの教会があり、人口比としては日本一で、ほとんどの集落には教会がある形になっています。
その中でも印象的でおすすめなのが、奈良尾港から車で10分の「桐教会」。海に面した小高い丘に立っておりロケーションが最高。周辺には豊かな緑が多く、青い海が綺麗で、桐教会の白亜の建物が見事に映えています。教会から海を見下ろしても、写真のように海から教会を見上げても、その美しさは抜群です。
教会入り口横には、五島の地にキリスト教を広めたガスパル与作、パウロ善七、ミカエル清川沢次郎の銅像があります。教会内部は白を基調としたシンプルな作りが好印象です。

写真:新上五島町観光物産協会

有川港から北へ車で約30分のところに白草公園があります。ここから見る「矢堅目の夕景」は素敵で、上五島の穴場撮影スポットとして注目されます。矢堅目とは、奈摩湾入口にあり円錐形の奇岩と海岸線が美しい場所のことで、白草公園からは湾をはさんだ対岸にあることから夕陽をバックにシルエットで見えるのです。

若松島の見どころ

写真:菊池 模糊

新上五島町で中通島についで大きな島が若松島で、両島の間には30の小さな島々が複雑に入り組み、若松瀬戸と呼ばれる西海国立公園を代表する見事な自然景観が見られます。
現在は、延長522mのトラス橋である若松大橋が完成し、若松瀬戸を跨いでいます。写真のように船で下を通過すると迫力ある展望を楽しめます。

写真:菊池 模糊

若松島の穴場スポットは、ハリノメンドとキリシタン洞窟。ハリノメンドとは荒波の浸食で出来た穴で、五島弁で穴のことをメンドと言い「針の穴」という意味。聖母マリアが幼子イエスを抱いている姿のシルエットに似ていることから注目の撮影ポイントとです。写真をご覧ください。船から撮影したものですが、穴が聖母子像の形に見えるでしょうか?

写真:菊池 模糊

ハリノメンドのすぐ近くにキリシタン洞窟があります。これは、1868年に起こった「五島崩れ」と呼ばれるキリシタン弾圧を逃れて、若松島の一部住民が船でしか行くことのできないこの洞窟に身を隠したもの。だが、煮炊きの煙を発見され、捕らえられ拷問を受けたそうです。
その後1967年に、苦難に耐え信仰を守った先人たちをしのび、洞窟入口に高さ4mの十字架と3.6mのキリスト像が建てられました。
なお、若松港から観光船があり、若松大橋→桐教会→ハリノメンド→キリシタン洞窟と見て回れます。若松瀬戸の美しい景観とともに、キリシタンの歴史を体感できる感動のクルージングです。

新上五島町の基本情報

アクセス:
新上五島町有川港までは、長崎より高速船で85分、佐世保よりフェリーで約3時間10分、五島市福江よりジェットフォイル高速船で85分
中通島内の観光は、スポットが広く点在するので、レンタカー利用がおすすめ
2021年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
新上五島町観光ナビ(外部リンク)
https://shinkamigoto.nagasaki-tabinet.com/
長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター(外部リンク)
https://kyoukaigun.jp/sp/reserve/list.php
世界遺産だけじゃない!長崎県五島市の魅力を探ろう
https://www.travel.co.jp/guide/article/45503/

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菊池 模糊

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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