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マルタ共和国の首都「ヴァレッタ」要塞都市&宮殿の町の見所

2021-03-03

イタリアのシチリア島の南に浮かぶ小国マルタ共和国。首都は市街が世界遺産となっている「ヴァレッタ」。五つの島からなるマルタの中で一番大きな島であるマルタ島の東部に位置しています。
ヴァレッタは、トルコ軍のマルタ攻略時に勝利し、その後聖ヨハネ騎士団によって築かれた要塞都市。マルタストーン製の建物が建ち並ぶ昔ながらの町並みは世界遺産に登録され、元宮殿を利用した見所がぎっしり詰まっています。

絶景に囲まれたマルタ共和国の首都「ヴァレッタ」

写真:Hiroko Oji

マルタ島はイタリアとアフリカ大陸の間にある地中海に浮かぶ島国。シチリア島の南約93kmに位置しています。昔から交通の要衝地であり、先史時代からの巨石神殿が点在することから「地中海のへそ」「地中海文明のゆりかご」とも呼ばれます。
五つの島からなるマルタは、入り組んだ入り江が島を取り囲むため良港が多く、低い丘陵や台地からなりたっています。

写真:Hiroko Oji

首都ヴァレッタの旧市街入り口はシティー・ゲート。1968年イタリア人建築家の設計により再建されたゲートで、トリトンの泉があるバスターミナルに面しています。ゲートをくぐるとメインストリートのリパブリック通りがまっすぐ延び、このヴァレッタの町自体が世界遺産に登録されています。

写真:Hiroko Oji

リパブリック通りや路地沿いには、マルタストーンという特産の蜂蜜色の石灰岩で造られた建物が建ち並びます。アイアン製の手摺で装飾された「ガラリア」という張り出しバルコニーをもつ建物にはショップや銀行、カフェなどが入り、賑やかな雰囲気。観光客が溢れる繁華街です。

旧市街を貫く通り沿いの見所

写真:Hiroko Oji

リパブリック通り沿いには見所が満載!遺跡が新しい建物の間に残るフリーダム広場から少し進んだところにあるのが聖ヨハネ広場。
広場に面しているのが歴史と芸術の宝庫ともいえる「聖ヨハネ大聖堂」。簡素な外観ですが、内部は豪華そのもの。色大理石や金銀で装飾された中央祭壇はもちろん、紋章や天使の彫刻が施された石灰岩柱、8つの礼拝堂、聖ヨハネの生涯・騎士団長・マルタ十字軍などが描かれた天井画、400にも及ぶ墓碑が敷き詰められた床など、見応え大です。
<聖ヨハネ大聖堂の基本情報>
住所:Triq San Gwan,ll-Belt,Valletta
電話番号:+356-2122-0536
開場時間:10:30〜14:00
休館日:日

写真:Hiroko Oji

カフェのパラソルが並ぶリパブリック広場の奥にあるのは国立図書館。1555年からの歴史をもち、1796年には騎士団の礼拝堂から移転し、1812年から一般公開されています。
当初は80万冊の蔵書を誇っていましたが、ナポレオンによって持ち出されたものも多く現在の蔵書は30万冊。手書き写本も多く貴重なもので、昔ながらの高い天井まで届く書庫も圧巻の眺めです。
<国立図書館の基本情報>
住所:36 Old Treasury Street,Valletta
電話番号:+356-2598-3550
開館時間:8:15〜17:00(土は〜13:00)
休館日:日

写真:Hiroko Oji

リパブリック通りの先が「聖エルモ砦」。シベラス半島の先端に位置し、地中海とスリーシティーズやヴァレッタ市街を一望できる砦です。
聖ヨハネ騎士団が1552年、オスマントルコの侵攻に備えて建設しました。1565年のトルコによる大包囲戦の際、約1カ月続いた攻撃から騎士団を勝利へと導く要となった砦で、第2次世界大戦時に大部分が破壊された後修復され、現在は警察学校が置かれ、西側の一角が国立戦争博物館として公開。館内では大包囲戦の経緯や当時使われていた武器・軍服・軍用車・戦闘機などが展示されています。
<国立戦争博物館の基本情報>
住所:Fort St.Elmo,Valletta
電話番号:+356-2148-1305
開館時間:10:00〜16:30
休館日:火・水

マルタの歴史を伝える「国立考古学博物館」

写真:Hiroko Oji

リパブリック通りに面して建つ国立考古学博物館は、16世紀に建造された左右対称の威厳ある建物に入っています。
神殿風の柱頭装飾のある柱に支えられたファサードを持ち、聖ヨハネ騎士団のプロヴァンス出身の騎士たちの宿舎としても利用された建物です。

写真:Hiroko Oji

館内には先史時代の巨石神殿や遺跡などからの発掘品が多数展示されています。螺旋模様の装飾があるハジャー・イム神殿の祭壇横の入り口から展示室に入ると、巨石神殿や地下神殿の仕組みや様子を見ることができます。
また、頭部のない胸や臀部を強調したふくよかな多くの女性像、壺、道具類などが並び、タルシーン神殿から発掘された唯一の男性像や病気の痕跡が残る粘土像なども展示されています。

写真:Hiroko Oji

見逃せないのが、奥の部屋にひっそりと置かれているガラスケース内の「眠れる女神」。ハイポジウム神殿から発見された石像で、すっぽりと掌に乗るほどの小ささです。頭部の無い像が多い中で、この像にはしっかりと頭部がついています。
またおよそ紀元前2000年代の「マルタのヴィーナス」像も巨石神殿からの発掘品で見逃せません。
<国立考古学博物館の基本情報>
住所:Triq lr-Repubblika,ll-Berlt,valletta
電話番号:+356-2122-1623
開館時間:10:00〜16:30
休館日:月・火・水

緑の公園「ローアー・バラッカ・ガーデン」

写真:Hiroko Oji

聖エルモ砦から海沿いの通りを南下した所にあるのがローアー・バラッカ・ガーデン。オリーブやヤシが生い茂る緑豊かな公園で、グランドハーバーに向かってベンチが設置され憩える空間です。
公園中央にあるのは、マルタがイギリスの統治下だった際に活躍したアレキサンダー・バルへの敬意を表し建設された新古典様式の神殿。1799年、ナポレオン率いるフランス軍を撤退させたという功績があり、初代英国マルタ総督を務めた人物です。

写真:Hiroko Oji

公園の向かいにある円形のモニュメントは、「シエージュ・ベル・メモリアル」という鐘楼。第二次世界大戦中にマルタ包囲戦で亡くなった7,000人にもおよぶ軍人・市民を追悼するため、1992年に建造されました。巨大なブロンズの鐘がつるされ、毎日正午に鐘が時を告げます。

写真:Hiroko Oji

シエージュ・ベル・メモリアルの足元にある大きな横たわる銅像の左手には北アフリカ側の地中海、前方にはマルタ騎士団が最初に築いた3つの町スリーシティーズ、そして右手には海沿いにズラリと並ぶマルタストーンでできた建物群が一望できます。
<ローアー・バラッカ・ガーデンの基本情報>
住所:Quarry Wharf, Valletta
開場時間:8:00〜21:00

眺望抜群!「アッパー・バラッカ・ガーデン」

写真:Hiroko Oji

ヴァレッタの中でも抜群の眺望が得られるのがアッパー・バラッカ・ガーデン!その歴史は17世紀半ばまで遡ります。マルタ騎士団員のイタリア人が、イタリアの騎士団の為に造ったプライベートガーデンだったもので19世紀に一般開放されるようになりました。
公園内は噴水を中心に色鮮やかな花々が植えられていて、英国統治時代の記念碑が建っています。

写真:Hiroko Oji

建設当時は屋根がついていた1661年当時の柱廊が残っていて、海に向かって並ぶベンチに腰掛けて一休みできる空間は憩いの場。一角にはマルタ人彫刻家の作品「さまよう3人の子供の彫像」をはじめ、いくつもの記念碑にアインシュタインのレリーフなど芸術作品にも出会えます。

写真:Hiroko Oji

アッパー・バラッカ・ガーデンの足元には500年の歴史をもつ礼砲隊の大砲が並んでいるのが見えます。毎日正午と午後4時にグランドハーバーに向かって空砲が発射されます。
クルーズ船が往来するグランドハーバー、スリーシティーズ、造船所などが一望でき観光客に大人気。2012年12月にオープンしたエレベーターがあり、簡単にボート乗り場の港に行けます。城塞の規模の大きさを間近で感じることができるのでおすすめです。
<アッパー・バラッカ・ガーデンの基本情報>
住所:Triq St.Orsla,Valletta
開場時間:7:00〜22:00

マルタを巡る起点となる町ヴァレッタ

マルタ自体はシチリア島の南にちょこんと浮かぶ小さな島国。淡路島の約半分の大きさですが、見所はあちらこちらに点在しています。このマルタでの交通手段はバスかタクシー、フェリーとなり、気軽に使えるのがバスです。
見所がギュッと集中した首都ヴァレッタは各地に向かうバス便の面でも中心的存在で充実しています。ヴァレッタでの観光を充実させ、さらに近郊へお出かけしてマルタ観光を楽しんでくださいね。
2021年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
聖ヨハネ大聖堂(英語)(外部リンク)
https://www.stjohnscocathedral.com/
国立考古学博物館(英語)(外部リンク)
https://heritagemalta.org/national-museum-of-archaeology/
マルタ政府観光局(英語)(外部リンク)
https://www.visitmalta.com/en/home
地中海に浮かぶマルタ・ヴァレッタで見る騎士団長の宮殿
https://www.travel.co.jp/guide/article/45944/
マルタ観光局ホームページ(日本語)(外部リンク)
http://www.mtajapan.com/

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Hiroko Oji

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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