2021-03-17
こんにちは、離乳食インストラクターの中田馨です。5〜6カ月を過ぎたら離乳食がスタートします。初めて離乳食を作るママは、何を食べさせればいいのか? 何に気を付ければいいのか? など、疑問を感じている方も多いと思います。
今回は、離乳食をスタートするときに知っておいてほしい「基本のルール」を話します。
離乳食に使う食材にはルールがあります。
【1】
消化に良く滑らかになりやすい食材や脂肪分の少ない食材を選びましょう。
例えば炭水化物だと、米やじゃがいも、さつまいも。ビタミン・ミネラルは、たまねぎ、にんじん、大根、かぶ、かぼちゃ、トマト、冬瓜、ブロッコリー、ほうれん草、いちご、りんごなど。たんぱく質は、豆腐、白身魚、卵(最初は卵黄から)などです。煮てもやわらかくなりにくい食材や繊維の多い食材や脂肪の多い食材は、この時期には食べさせません。
【2】
味付けなしからスタートしましょう。
腎臓の機能が未熟なことと味覚を育てる意味でも、食材そのものの味を食べさせます。調味料を使って風味にバリエーションをつけ始めるのは、少量の塩やしょうゆ、味噌などの基本的な調味料であれば7〜8カ月ごろ(離乳食中期)からOKです。
【3】
NG食材を知っておくこと。
ボツリヌス菌が心配なはちみつや黒砂糖。喉につまらせる危険のあるこんにゃく、団子、餅など。アレルギーの心配のあるそばやナッツ類。それ以外にも、生卵や刺身、大人用の加工食品、お菓子もNGです。
これらはあくまで一例です。ベビーカレンダーのサイト食材の詳細については掲載されているので参考にしましょう。
離乳食の調理にもルールがあります。
【1】
食材は必ず加熱すること。
赤ちゃんは細菌への抵抗力が弱いです。離乳食は、つぶしたり切ったりする機会が多く、大人の料理よりも手や包丁、まな板などの調理器具が触れる機会が多いので、細菌に触れる機会も多くなります。
大人なら冷ややっこで食べる豆腐も必ず加熱しましょう。食材をまな板と包丁で刻んだ後に加熱します。冷蔵や冷凍保存しておいた離乳食も加熱します。
【2】赤ちゃんが飲みこめる形に調理すること。
離乳食をスタートするまで、赤ちゃんは母乳や育児用ミルクの液体を飲んでいました。まだ歯も生えそろっていませんし、舌の動きも前後にしか動かず、大人のように自由に舌が動いたり、歯で噛むことができません。最初はできるだけ液体に近いとろとろとしたポタージュ状にしてのみ込みやすくします。
離乳食のスタート時は食材を食べる順番があります。まずは、炭水化物。次にビタミン・ミネラル。そして最後にたんぱく質。これらを時間をかけながらゆっくり食べさせていきます。
離乳食のスタートは炭水化物の「おかゆ」から。米は滑らかになりやすく、胃腸が未熟な赤ちゃんでも消化吸収が良いのが特徴で、離乳食期の赤ちゃんの主食のになるものです。最初の一口目は、米1に対し水10で炊いた「10倍かゆ」を裏ごしし、ペースト状態にした「10倍つぶしかゆ」を食べます。日数をかけ少しずつ量を増やしていき、1カ月後を目安におかゆのつぶつぶを大きくしていきます。
次に野菜です。野菜はお粥に食べ慣れてきた1週間ごろを目安にスタート。たまねぎ、かぼちゃ、にんじんなどなめらかになりやすく、甘みのある野菜が食べやすいです。離乳食がスタートして1カ月を過ぎたころから、たんぱく質源の豆腐、白身魚、卵黄にチャレンジしましょう。
初めて食べる食材は、1日1種類にし、赤ちゃん用のスプーン1さじからスタートします。2〜3日同じ食材を与えて慣れさせましょう。少しずつ量を増やして、10倍がゆなら1カ月を過ぎたくらいで小さじ10くらい食べられるようになります。
離乳食がスタートしたら、ママは大人の食事に加えて赤ちゃんの食事を作ることになります。最初は1日1食ですが、離乳食が進むにつれ、2〜3食となり、おやつもスタートします。だからこそ、ママの心構えが大切です。
1.育児(離乳食)は教科書通りに進まない2.よその子と比べない3.必死になりすぎない!「まあいいか」と言う気持ちが大切4.赤ちゃんもママも50点を目標にする
実はこれ、我が子の離乳食に気合いを入れすぎて、撃沈してしまった私だから言える心構えなのです。
育児はスタートしたばかり。最初から頑張りすぎて疲れてしまったら大変です。長くおおらかに続けていくためにも「まあこれくらいでいいか」と、赤ちゃんとママ合わせて100点満点くらいがちょうどいいのです。基本のルールを守りながら、赤ちゃんのペースに合わせて離乳食を進めていきましょう。
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