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レトロな小学校舎をリノベ!四条室町「京都芸術センター」

2021.09.16

全国各地で宿泊施設やカフェなどへの再利用が見られる旧小学校舎。京都四条室町にある「京都芸術センター」もそのひとつで、戦前に建てられた旧明倫小学校の校舎を活用しています。
スパニッシュ様式の外観を持つ館内は、リノベーション後に京都市内の芸術文化の創造拠点に。芸術関連の書籍やビデオなどが豊富に揃う図書室や、全国の芸術関連スポットの情報コーナーが人気です。

京都芸術センターは芸術振興の拠点施設

写真:麻生 のりこ

2000年4月、芸術家やその他芸術に関連した活動を行う人たちの声をもとに、京都市における様々な芸術の総合的な活動拠点として、「京都芸術センター」は誕生しました。
制作室では日々アーティストが制作し、ギャラリーや講堂では展覧会や舞台公演・ワークショップなどが実施されています。
場所は四条烏丸交差点から北西方向へ約250メートル。烏丸通から1本西側の室町通に面し、目印はアールデコの香り漂う八角形の門柱です。

写真:麻生 のりこ

門扉の奥には、事務室が入る西館を中心として北館と南館が建っています。突き当りに見えるのは南館で、1階に前田珈琲明倫店があります。
京都芸術センターの建物は、閉校した明倫小学校の校舎を活用しています。
明倫小学校は、1869年(明治2年)に下京三番組小学校として開校し、1875年(明治8年)に明倫小学校へ改称。そして1931年(昭和6年)に大改築を経て、明るいベージュ色をしたスパニッシュ様式の外観を持つ現在の校舎となりました。

写真:麻生 のりこ

その後、大正・昭和時代を経て1993年(平成5年)に閉校。校舎内の一部を改装し、2000年に京都芸術センターとして生まれ変わったのです。2008年には西館、北館、南館および正門と塀が国の有形文化財に登録されました。
こちらは事務室が入る西館の入り口です。三角形の玄関ポーチが印象的!

雅で豪華な意匠の秘密は…

写真:麻生 のりこ

西館1階には事務室や旧体操場が、2階には和室の大広間と講堂があります。
玄関から入って正面に掛けられている扁額には、第2代京都府知事・槇村正直揮毫による「明倫」の文字が。
「明倫」とは孟子の言葉「人の道を明らかにする」の意味です。江戸時代にはこの理念を持つ藩校や私塾が、全国各地に誕生しました。京都の明倫舎は、江戸時代中期の思想家・手島堵庵(てじま とあん)が開設した心学講舎で、この建物が初代の校舎に充てられたことから「明倫小学校」の名がつきました。

写真:麻生 のりこ

京都芸術センターの館内には、あちこちに明倫小学校時代の面影が残されています。
それは階段の手すりや親柱だったり、水飲み場だったり。階段の親柱には色が異なる複数の素材が用いられ、その細やかな細工に見惚れる方も。小学生の利用を考慮してか、蹴上部分(ステップ)もそれほど高くないんですよ。
明倫小学校は国の学制発布に先駆けて、町衆の尽力や寄付により開校した日本初の学区制小学校・番組小学校64校のひとつです。
「番組(町組)」とは、当時の京都市内に暮らす町衆たちによる地域連合自治組織のこと。明倫小学校の周囲は室町筋の繊維街で、織物や染呉服の問屋街。そのために裕福な住民が多かったのです。建物はもちろん、校舎内に見られる様々な意匠にも頷けますね。

写真:麻生 のりこ

グラウンドは北館と南館の間に配置されており、それに面して廊下が東西に延びています。白い壁と濃茶の腰壁とのコントラストがレトロ感たっぷり。
在りし日には友達同士が北館と南館との廊下からグラウンド越しにそれぞれ相手を見つけ、手を振っていたのかもしれません。
教室だった部屋は、それぞれ制作室やワークショップルーム、ギャラリーなどに利用されています。

各種情報は南館1階で

写真:麻生 のりこ

こちらは南館1階にある図書室です。室内の奥半分に並ぶ芸術関連の書籍やビデオなどは圧巻のひと言。年代物の美術書や演劇関連の書籍(雑誌含む)に加え、VHSやDVDの数々を、室内のテーブル席やソファー、視聴機器で閲覧できます。※持出不可
京都芸術センターのギャラリーや図書室、情報コーナーの開室時間は午後8時まで。晩い時間まで開いているので、少し早めに夕食を済ませて食後に訪れてはいかが?
なお、都合により開室時間等に変動があります。お出掛けの前に記事下欄【関連MEMO】からご確認ください。

写真:京都芸術センター

芸術関連情報を知りたい方は、南館1階の情報コーナーへ。室内に一歩入れば、そこには京都市内はもちろん、市外や全国のギャラリー、美術館など芸術関連スポットの情報が。
チラシやポスター、DM類を見ているだけでも、アートな気分に浸れるでしょう。内容は美術や書、写真、演劇、音楽、そして絵画など多種多様。イベント形式は展覧会や個展をはじめ、講演会やワークショップなども。
地元の方たちしか知らないような情報が載っている、地域新聞もお勧めです。

写真:麻生 のりこ

DMやチラシは持ち帰り自由なので、京都滞在中に気になるイベントがあれば、ぜひ足を運んで見て! 京都旅行での新しい思い出になりますよ。
なお西館1階の事務所横窓口では、オリジナルグッズや書籍、同センターが関係しているイベントのチケット等を販売しています。
アートコーディネーターの遠山さんによると、同センターでは「あった物を活用する」ことを重視しているそう。館内のあちこちで小学校時代の痕跡を見つけるのも楽しみのひとつです。

京都芸術センターの基本情報

住所:京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2
電話番号:075-213-1000
アクセス:
・電車
JR「京都駅」から地下鉄烏丸線「四条駅」下車、22・24番出口より徒歩約5分
阪急京都線「烏丸駅」22・24 番出口より徒歩約5分
京阪本線「三条駅」から地下鉄東西線「烏丸御池駅」下車、4番出口より徒歩約10分
・市バス
3、5、201、203、207 系統など乗車後「四条烏丸駅」下車、徒歩約5分
駐車場:なし
2021年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
京都芸術センター(外部リンク)
https://www.kac.or.jp/

【トラベルjp・ナビゲーター】
麻生 のりこ

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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