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恋人の聖地!お夏・清十郎ゆかりの大阪府「水間寺」で恋愛祈願

2023-04-13

大阪府貝塚市といえば、大阪府の南部に広がる市域。郊外に出ると、いまなお田園風景の広がる牧歌的な地域ですが、そんな貝塚市に「恋人の聖地」と呼ばれるお寺があること、ご存知ですか?「水間寺」です。水間寺は歌舞伎や文楽にも登場するお夏・清十郎ゆかりの寺院であり、二人の恋愛成就にあやかっていまなお大勢の人が参詣しています。今回は水間寺の魅力をお伝えしましょう。

聖武天皇の勅願により創建された水間寺

写真:乾口 達司

「水間寺(みずまでら)」は大阪府貝塚市にある寺院。境内の中心には、1811年(文化8)に再建された本堂(貝塚市指定有形文化財)が建立されています。
寺伝によると、奈良時代、聖武天皇の勅願により、僧・行基が創建しました。創建前、行基は白鳥と観音菩薩の化身である16人の童子に導かれて当地に行き着いたといわれています。当地に着くと、滝から竜神が出現。竜神は行基に聖観音菩薩像を授けました。聖観音を本尊として安置した行基は寺院を建立。二つの河川に挟まれたこの地の形状にちなみ、寺名を「水間寺」と名付けたのでした。
こういった創建のエピソードからは、水間寺がいかに神秘的な寺院であるかがわかりますね。

写真:乾口 達司

創建以来、水間寺は多くの人の崇敬を集めましたが、戦国時代末期、羽柴秀吉による紀州征伐に巻き込まれて、伽藍焼失。江戸時代に入り、再興されました。1925年(大正14)には水間鉄道水間線が開通し、現在でも多くの参詣者が訪れています。
本堂にお参りした際は、軒下をご覧ください。たくさんの絵馬が奉納されていることにお気づきになるはず。水間寺がいかに篤く信仰されてきたか、その絵馬の数からもわかりますよ。

聖観音菩薩出現の滝

写真:乾口 達司

本堂に向かって右側には、ご覧のような看板が立てられています。看板の先には、先ほどご紹介した聖観音菩薩出現の滝があります。こちらもあわせて訪れましょう。

写真:乾口 達司

その滝がこちら。滝の上にしめ縄がはられていることからも、お寺にとって、ここがいかに大切な場所であるか、おわかりいただけるでしょう。

写真:乾口 達司

滝の近くに建つのは、降臨の瀧観音堂。その名のとおり、行基菩薩が竜神より聖観音像をいただいたことにちなんだ建物です。

恋人の聖地!お夏・清十郎ゆかりの愛染堂

写真:乾口 達司

境内の南には、愛染堂と呼ばれるお堂もあります。その名のとおり、愛染明王をおまつりしているお堂で、中世、この地の豪農の娘・お夏がこちらの愛染明王にお祈りをして、思いを寄せていた伏見天皇の勅使参侯の随身・山名清十郎を晴れて射止めたとされています。
それにちなみ、現在、愛染堂は水間寺のなかでも特別な「恋人の聖地」と位置づけられています。

写真:乾口 達司

二人の恋愛は、近世以降、歌舞伎や文楽の題材としてとりあげられており、近代に入ってからもお夏を田中絹枝、清十郎を林長二郎(長谷川一夫)がそれぞれ演じた映画も製作・上映されています。
写真はお堂の向かいに立つお夏・清十郎の墓。墓前の花立ての部分に「田中絹枝」「林長二郎」と刻まれているのが、おわかりになりますか?

写真:乾口 達司

もちろん、愛染堂では、恋愛にちなんだおみくじや絵馬も授与していただけます。恋に悩んでいる方、良縁を求めている方はぜひ愛染堂にお参りしましょう。

境内の建造物

写真:乾口 達司

ほかにも、境内にはさまざまな見どころがあります。
たとえば、こちらは境内の中心に立つ三重塔。1834年(天保5)に再建されたもので、貝塚市指定有形文化財となっています。明治時代以前に建てられたものとしては、大阪府内唯一の三重塔です。

写真:乾口 達司

こちらの宝篋印塔は「享保十二年」の銘を持っています。したがって、江戸時代中期に建立された宝篋印塔であることがわかりますが、注目したいのは、塔身の側面に前かがみになって歩く人物の姿が浮き彫りにされていること。これはかつて念仏をとなえながら各地をめぐったと隔夜僧と呼ばれる僧侶の姿を刻んだものであると考えられています。
水間寺がいかに多面的な魅力を有した寺院であるか、おわかりいただけたでしょうか。水間鉄道水間線の終着駅である水間観音駅から徒歩10分足らずのところにあり、アクセスの良さもポイントの一つ。水間寺に参詣し、恋愛成就などを祈願してみてください。

水間寺の基本情報

住所:大阪府貝塚市水間638
電話番号:072-446-1355
アクセス:水間観音駅より徒歩約7分
2023年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
龍谷山 水間寺(外部リンク)
https://mizumadera.or.jp/

【トラベルjp・ナビゲーター】
乾口 達司

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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