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防腐剤って危険?化粧品に入っていても大丈夫なの?

2024-09-25

防腐剤って危険?化粧品に入っていても大丈夫なの?

化粧品だけでなく、食品や医薬品など日用品の多くに使用されている防腐剤。そんな防腐剤ですが、名前だけを聞くと、「何だか体に悪そう……」というイメージをもつ人も多いかと思います。しかし、防腐剤は化粧品を安全に使い続けるためにも、なくてはならない存在なのです。
そこで今回は、防腐剤の役割から種類までを徹底解説!防腐剤にありがちな疑問についても、お答えします。

化粧品に含まれる防腐剤とは?危険性はない?

冒頭でもお伝えした通り、防腐剤と聞くと、「体に悪そう」「肌に悪影響がありそう」と悪いイメージをもつ人も多いかと思います。しかし実は、私たちが市販の化粧品を安全に使用し、肌トラブルを防ぐためにも、防腐剤は欠かせない存在なのです。
そもそも市販の化粧品には、アミノ酸や糖類、天然油脂などカビや微生物のエサとなる成分が豊富に含まれています。また、手や指で直接触れるアイテムであるため、知らぬ間に雑菌が付着してしまう場合も。
そんなカビ、微生物、雑菌などが化粧品に混入し、繁殖すると、化粧品の中身も変質。菌による汚染により、肌トラブルが起こる可能性もあるのです。防腐剤には、これらの菌から化粧品の品質を守り、安全に使用できる環境を維持するという役割があったのですね。

防腐剤の種類

一言で防腐剤といっても、様々な種類があります。なかでも、化粧品に使用される代表的な防腐剤の役割についてご紹介します。
◆パラベン類
医薬品や食品の防腐剤としても使用される成分です。微生物や雑菌の滅少・増殖抑制の効果を持ち、少量でも優れた防腐効果を発揮します。また、パラベン自体には毒性もなく、安全性も高い成分であると言われていますが、ごく稀にアレルギーを起こす人もいるため、最近では化粧品に使用される機会が減っています。
◆フェノキシエタノール
アルコールの一種であるグリコールエーテルからつくられ、パラベンの代用として使用される機会が多い成分です。スキンケア製品からヘアケア製品まで、様々な化粧品に用いられます。安全性は高いものの、パラベン類より抗菌力が弱いため、防腐剤として使用する場合は、他の成分と比較し、配合量を増やさなければいけないという特徴があります。
◆安息香酸Na
エゴノキ科アンソクコウノキと呼ばれる樹木の樹脂から生成され、水に溶けやすい性質をもつ成分です。食品や飲料の保存料としても承認されており、安全性が高いことでも知られています。主にシャンプーやボディソープ、洗顔料など洗浄系製品を中心に配合されることが多い防腐剤です。
◆ヒノキチオール
ヒノキの樹皮から抽出・精製した成分で、アルコールに溶けやすい性質があります。抗菌効果にくわえ、フケやかゆみ防止の作用もあるため、養毛剤や育毛剤の有効成分として配合される場合も。

「防腐剤フリー」や「パラベンフリー」だから安心とは限らない?

市販の化粧品のなかには「防腐剤フリー」や「パラベンフリー」を謳う商品も少なくはありません。そんな「〇〇フリー」の商品は、一見、肌に悪そうなものを含んでいないため、安全に使用できると感じる人もいるはず。しかし、「防腐剤フリー」や「パラベンフリー」だからといって、必ずしも肌にやさしい商品であるとは限らないのです。
パラベンフリーとは?
「パラベンフリー」とは、その名の通り、パラベン類と呼ばれる防腐剤が入っていない化粧品のことを指します。ただし、防腐剤には、パラベン類だけでなく、フェノキシエタノールや安息香酸Naなど、そのほかの成分もあります。パラベンフリーと呼ばれる化粧品には、これらフェノキシエタノールや安息香酸Naを配合している場合も多いので、パラベンフリー=防腐剤不使用というわけではないので、注意しましょう。
防腐剤フリーとは?
「防腐剤フリー」とは、その名の通り、フェノキシエタノール、安息香酸Na、パラベン類などの防腐剤が使用されていない商品のことを指します。明確な定義はないため、基本的には、各メーカー基準で防腐剤フリーと表示されている場合がほとんどです。
そんな防腐剤フリー化粧品の多くには、防腐剤代わりにBGやDPG、ペンチグリコール、エチルヘキシルグリセリンなど、防腐(制菌)効果をもつ保湿剤が使用されています。防腐剤が入っていないからといって、防腐効果がないというわけではないのですね。
防腐剤を一切使用していない化粧品の安全性は?
ごく一部の化粧品のなかには、防腐剤を一切使用していない化粧品もあります。しかし、どの化粧品にも、必ず何かしらの対策は行われているため、防腐剤が入っていないから危険というわけではありません。
一般的に防腐剤を使用しないケースは、下記3パターンに分かれます。
・防腐(制菌)効果をもつ保湿剤が防腐剤代わりに配合されている・多価アルコールやエタノールと密閉性の高い容器を組み合わせることにより、防腐効果を高めている・容量が少なく短期間で使い切ることができたり、使用期限が定められていたりするなど、防腐効果以外で二次汚染対策が行われている
決して、防腐剤を含んでいないから、防腐効果がなく、化粧品を安全に使用できないというわけではないので、安心してくださいね。

防腐剤=危険ではない!正しい知識で化粧品選びを

名前だけを聞くと危険に感じてしまいやすい防腐剤ですが、実は私たちが安全に化粧品を使い続けるためには、必要不可欠の存在だったのです。
また、一言で防腐剤フリーを謳う化粧品でも、必ず何かしらの防腐への対策は行われているため、化粧品を選ぶ時は、これらの知識を活かして、自分にぴったりの商品を正しく選ぶようにしましょう。

LISA( 美容ライター)
《プロフィール》
2011年よりライター活動開始。コスメコンシェルジュ資格取得後、美容ライターとしても活動を開始する。
スキンケアを中心に数多くの美容コラムを執筆。一人ひとりの肌質や生活スタイルを想定したうえで、適切なケア方法を導き出すコラムを得意とする。
プライベートでは、デパコスからプチプラコスメ、ドクターズコスメ、海外コスメなど、ジャンルを問わずに気になったアイテムはすぐに試すスキンケアオタクです。
《所有資格》
・日本化粧品検定1級
・コスメコンシェルジュ

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提供元:カラダクリアー|身体の内と外から「ホンキノカラダ」をつくる

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