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桜と春のぼたんが美しい!奈良・長谷寺「大和観音 はるかぜ回廊」

2025-04-02

奈良県桜井市にある真言宗豊山派の長谷寺は、花の御寺(みてら)とも言われており、その名の通り春夏秋冬、四季折々の花で彩られます。また長谷寺は、日本最古の観音霊場、西国三十三所観音巡礼(日本遺産)の奈良県霊場でもあります。
その長谷寺と、県内の岡寺、壷阪寺、室生寺の4ヶ寺の春の花を巡るイベントが「大和観音 はるかぜ回廊」です。長谷寺の春を彩る花、桜と牡丹などを美しい景色とともに楽しんでみませんか?

約1000本の桜が境内を覆い尽くす「長谷寺の春」

写真:モノホシ ダン

真言宗豊山派の総本山「長谷寺」は十一面観音を御本尊とし、西国三十三所観音霊場の第八番札所としても信仰を集めています。
“花の御寺”の名で親しまれる長谷寺の春は、3月下旬から4月中旬にかけてシダレザクラやソメイヨシノ、ヤマザクラなど約1000本の桜が境内を覆い尽くし春一色に染め上げます。

写真:モノホシ ダン

長谷寺の本堂(国宝)は、断崖絶壁に建てられている懸造(かけづくり)で「長谷の舞台」とも呼ばれています。
舞台からは、正面に愛宕山を望み、右手には五重寶塔がそびえたち、長谷寺で人気のスポットの一つになっています。

写真:モノホシ ダン

五重寶塔の建つ西の岡から本堂を眺めてみましょう。多くの桜に包まれた本堂の佇まいは、言葉にできないほどの美しさです。

春の長谷寺の新たなフォトスポット「ぼたん回廊」とは

写真:モノホシ ダン

長谷寺では桜のシーズンが過ぎると、4月中旬から5月上旬にかけて、150種・約7000株もの色とりどりの牡丹が、登廊沿いの石組みになった花壇などで咲き誇ります。
また牡丹の季節は春のみにあらず、寒い冬の時期の寒牡丹も有名です。12月上旬から1月下旬にかけて、藁で覆われた寒牡丹はまさに冬の風物詩と言えます。
そのため長谷寺では、春に咲く牡丹を“春のぼたん”と呼び、寒牡丹と区別しています。

写真:モノホシ ダン

さらに2024年(令和6年)からは、「春季ぼたん回廊」というイベントが始まっています。
これは境内の登廊および嵐の坂に多数の鉢植ぼたんを設置するもので、初夏の「あじさい回廊」、秋の「菊回廊」とともに新たなフォトスポットとして参拝者の人気を集めています。
<春季ぼたん回廊の基本情報>
期間:2025年4月26日(土)〜5月11日(日)
場所:第一回廊(下登廊)から嵐の坂
時間:9:00〜16:30

写真:モノホシ ダン

また長谷寺では、毎年4月の中旬から下旬にかけて、ぼたんの花を御本尊の十一面観音に献花・献茶する「ぼたん献花会」を行っています。
これは門前町のホテル「湯元 井谷屋」より本堂までの約1Kmほどの距離を、長谷寺の牡丹にゆかりの中国・唐皇帝の妃、馬頭夫人(めずぶにん)に扮した女性や稚児ら約100人が行列を成し、練供養を行うものです。
長谷寺で華やかに咲き誇るボタンの花とともにお練りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
<ぼたん献花会の基本情報>
開催日:2025年4月20日(日)
場所:本堂(観音堂)※入山料が必要
時間:伊勢辻(井谷屋前)出発12:30〜、本堂法要13:30〜(雨天時、昭和寮より練供養)

長谷寺ならではの春の風物詩「和傘と牡丹」のコラボ

写真:モノホシ ダン

長谷寺は奈良を代表する牡丹の名所です。そのため「長谷のぼたん」「ぼたんの長谷寺」とも言われています。
長谷寺の牡丹は、今から1000年以上も前に、先に述べたように唐の皇妃、馬頭夫人が長谷寺の十一面観世音菩薩の霊験を得た御礼として、牡丹を献上したのがはじまりといわれています。
写真は、本坊前の牡丹園越しに見た本堂です。

写真:モノホシ ダン

なお牡丹は、耐寒性は強いですが、暑さに弱いという特徴があります。そのため日当たりの良いところでは直射日光を避けるため傘などで日陰を作って花を保護する必要があります。
和傘と牡丹のコラボレーションは、長谷寺ならではの春の風物詩です。

写真:モノホシ ダン

なお「大和観音 はるかぜ回廊」期間中は、4ヶ寺それぞれの春の境内を表した特製切絵朱印(志納金1000円)が授与されます。
長谷寺の特製切絵朱印には、賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)と長谷型灯籠を囲むように桜と牡丹がデザインされています。

春季特別拝観では「本坊・大講堂の特別拝観」もおすすめ

写真:モノホシ ダン

また長谷寺では春と秋の年2回、期間限定で特別拝観を開催しています。普段は関係者以外、立ち入ることができない国宝の本堂の内陣に入り、御本尊である10mを超える大きな十一面観世音菩薩像(重文)のお御足に直接触ることができます。
特別拝観中は、仁王門と本堂の正面に「御本尊大観音特別拝観」の看板が立っています。
御本尊大観音特別拝観では、仁王門前の拝観受付で入山共通券(1700円)の購入がお得です。記念品として頂戴する「結縁の五色線」は、観音様との結縁(けちえん)の証です。
<本尊大観音特別拝観の基本情報>
場所:本堂(観音堂)
期間:2025年3月15日(土)〜7月6日(日)
時間:9:00〜16:00
料金:1000円(入山料500円別途)

写真:モノホシ ダン

ほかに春季特別拝観では、長谷寺において重要な行事が行われる本坊・大講堂(重文)が特別公開されます。
御本尊と同じ大きさの掛軸、「本尊御影大画軸(複製)」や、長さ50mを超える「長谷寺縁起絵巻(複製)」を拝見することができます。
この本尊御影大画軸は、1495年(明応4年)に罹災した本尊十一面観世音菩薩像を復興再建するための設計図として作られたとされ、ほぼ原寸大に描かれた“掛けられない掛け軸”大画軸をスキャン装置によりデジタル化したものです。
ぜひ大画軸を目の当たりにして、長谷の観音様の大きさを実感してください。
<本坊・大講堂 特別拝観の基本情報>
場所:本坊 大講堂
期間:2025年3月15日(土)〜7月6日(日)
※5月下旬、6月中旬は、行事の都合により拝観停止(詳細は長谷寺HPを参照)
時間:9:00〜16:00
拝観料:500円(入山料500円別途)、共通券1700円(入山料、本尊特別拝観料込み)

写真:モノホシ ダン

なお本坊・大講堂の特別拝観では、特別拝観記念限定御朱印(各500円)が授与されます。拝観の記念に授かってみてはいかがでしょうか。

“花の御寺”長谷寺で春の花を楽しもう

いかがでしたか。春の長谷寺の境内では、桜や牡丹のほかにもヒメウツギやベニバナトキワマンサク、オオデマリなどの春の花々が咲き乱れます。
桜や牡丹ばかりに目が行きがちですが、これらの綺麗な花の風景も同時に楽しんでみてはいかがでしょうか。
2025年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
紫陽花が彩る石段も!奈良・長谷寺「大和三大観音あぢさゐ回廊」
https://www.travel.co.jp/guide/article/47653/
カラフルな「菊回廊」と紅葉!奈良「長谷寺」で秋の絶景を満喫
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桜に牡丹に紅葉!奈良・花の御寺「長谷寺」で四季の風情を満喫
https://www.travel.co.jp/guide/article/34847/

【トラベルjp・ナビゲーター】
モノホシ ダン

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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