カルシウムだけじゃない!春が旬「しらす」の驚きの栄養と手軽な食べ方アイデア

春の訪れとともに旬を迎える身近な魚介類のひとつが「しらす」。
和食ではおなじみの食材ですが、その小さな姿にぎゅっと詰まった栄養素は、美容と健康にとっても嬉しいものばかり。カルシウムが豊富なことは想像できますが、実はそれだけではないんです!
今回は、そんな「しらす」について、インナービューティー料理研究家の筆者が美容栄養学の視点からご紹介します。

しらすの栄養と美容にうれしい効果とは?

春が旬のしらす、実は豊富な栄養を秘めたスーパーフード! 一般的には「生しらす」よりも「釜揚げしらす」が入手しやすいかと思います。
【1】カルシウムやたんぱく質で、美肌作りをサポート
しらすには特にカルシウムが多く含まれています。カルシウムは、骨や歯を丈夫にするだけでなく、実は美肌作りにも欠かせない栄養素。
カルシウムは、肌のターンオーバーを助け、お肌のハリや弾力を保つのに役立ちます。
また、しらすにはたんぱく質も豊富に含まれています。たんぱく質は、肌や髪の主成分であり、しっかり摂取することで健康的な肌やツヤのある髪をキープすることができます。

【2】不足しがちなビタミンDも豊富!
さらに、しらすにはビタミンDが含まれています。ビタミンDは主にきのこ類に豊富な栄養素なのですが、しらすにも豊富なんです。
ビタミンDはカルシウムの吸収や免疫機能UPのサポート、そして肌荒れや炎症を防ぐ働きなどが期待されています。
【3】ビタミンEで抗酸化力UP!
さらに、しらすには抗酸化作用のあるビタミンEが含まれています。ビタミンEは「若返りのビタミン」とも呼ばれ、肌細胞を酸化ストレスから守る働きを持っています。これにより、シミやシワの予防にもつながり、透明感のあるお肌作りへと導いてくれます。
【4】良質脂質で美肌も脳の健康もサポート
また、しらすにはDHAやEPAといった良質な脂質も含まれています。血流を促進し、くすみのない健康的な肌へ導く効果が期待できます。
これらの脂質は、脳の健康にも良い影響を与えることが知られています。ストレスや睡眠不足は肌の老化を加速させる要因となりますが、DHAやEPAを摂取することで、心のバランスを整え、リラックス効果を得ることも期待できます。
【5】ビタミンB群やカリウムで代謝アップをサポート
しらすには、ビタミンB群もバランスよく含まれています。これらはエネルギー代謝を助け、体内の老廃物をスムーズに排出するのに役立ちます。特にビタミンB12は、血流を良くし、冷えやむくみの改善にもつながる栄養素です。
また、カリウムも豊富に含まれており、体内の余分な塩分を排出し、むくみを解消する働きがあります。しらすを食べることで、代謝が上がり、体の内側から美しく健康的な状態を目指せるのです。
【6】鉄分で貧血対策も!
また、しらすには鉄分も含まれています。特に女性は毎月の月経や妊娠・出産などにより鉄分不足になりがちですよね。
鉄分が不足すると、顔色が悪くなったり、疲れやすくなったりすることがあります。しらすを取り入れることで、鉄分補給ができ貧血予防にもつながります。

しらすをもっとお手軽においしく!おすすめの食べ方とは?

小さな体にたくさんの栄養が詰まっている旬の「しらす」。
筆者はサラダやパスタに加えてアレンジするのがお気に入りです。オリーブオイルやレモン汁を合わせれば、栄養の吸収率が高まり、より効果的に美容と健康をサポートできますよ。
子どもたちには、しらすとチーズをあわせたピザ風トーストが人気で、翌朝ごはんにリクエストされます。

シンプルにごはんにのせるだけでもおいしい「しらす」。鮮度の良い「生しらす」が入手できたら、おろししょうがと合わせて食べると生臭みを抑えられます。
この春は、旬のしらすを食生活に取り入れて、美容と健康をより意識した食生活を楽しんでみませんか?季節の変わり目こそ手軽においしく、インナービューティーライフを叶えましょう!

國塩 亜矢子( フードコーディネーター)
【保有資格】
・女子栄養大学認定・食生活指導士1級
・べジフルビューティーアドバイザー
・調味料ソムリエ
・キッズキッチンインストラクター
【著書】
・決定版!節約・冷凍レシピ(宝島社)
【プロフィール】
フードコーディネーター・インナービューティー料理研究家。「インナービューティー」を軸とした自宅での少人数制レッスン、メディアでのコラム執筆、レシピ開発等の仕事を通じ、「正しい食のあり方」×「美」についてのエッセンスを伝えている。
出産後は離乳食レシピや妊活・マタニティ・授乳ママレシピの開発にも積極的に取り組み、女性のライフステージごとに関わる「食」の大切さを幅広く発信中。