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桜×紅葉の穴場!西行永眠の弘川寺は南大阪のパワースポット

2021-11-19

願わくば花の下で死にたい。百人一首で知られる平安末期の歌人、西行。文武両道で美形、しかし西行はエリートコースを捨て、23歳の若さで出家します。日本を放浪し、多くの和歌を詠み、最後の眠りについた地が、大阪南部の河南町にある弘川寺。西行法師の墓や桜山、紅葉谷、本坊庭園などがあり、桜や紅葉の穴場スポットです。ひっそり静かな弘川寺は清浄な空気に包まれた隠れパワースポット。西行終えんの地をご紹介します。

弘川寺へのアクセス、駐車場は?

写真:沢木 慎太郎

西行終えんの地で知られる「弘川寺(大阪府河南町)」。電車でのアクセスは近鉄・長野線の富田林駅から金剛バスに乗り、「河内」バス停で下車。弘川寺には約100台の無料駐車場があるので、クルマでのアクセスもおすすめです。

写真:沢木 慎太郎

弘川寺は、真言宗の寺院。桜の名所として名高く、春にはお花見や桜祭りでにぎわいます。弘川寺の裏手には桜山があり、遊歩道をハイキングしながら約1500本の桜を楽しむことも。山桜やソメイヨシノ、八重桜、枝垂れ桜、霞桜などを見ることができ、大阪で穴場の桜スポット。

写真:沢木 慎太郎

桜だけでなく、さまざまな花を楽しむことができるのが弘川寺。「源平桃(桃の一品種)」も、見どころの一つ。ひとつの木に、白や赤、ピンクの花が咲き、まるで源平合戦(源氏旗が白、平氏旗が白)のように、三色が競いあって咲いています。

大阪・弘川寺は紅葉の隠れ名所

写真:沢木 慎太郎

弘川寺の本坊庭園付近は、紅葉の隠れ名所。色鮮やかで美しい紅葉を見ることができます。

写真:沢木 慎太郎

弘川寺の紅葉時期・見ごろは例年11月中旬〜12月上旬ごろ。桜だけでなく、紅葉も美しいのでぜひご参拝ください。

写真:沢木 慎太郎

一方、写真は「隅屋桜(すやざくら)」と呼ばれる紅枝垂れ桜。春のころには、護摩堂と鐘楼の前で凛と咲いています。
※弘川寺の桜の見ごろ時期は例年3月下旬〜4月上旬ごろ。

桜や紅葉、新緑と歴史の旅へ

写真:沢木 慎太郎

葛城山のふもとにある弘川寺。修験道の開祖、役小角(えんのおづの)が665年に創建したと伝えられています。写真は杉木立の合間から見える本堂。桜だけでなく、新緑や紅葉が美しい観光スポットです。

写真:沢木 慎太郎

弘川寺は行基や空海も修行した寺院。本堂の横にある石段を登ると、やがて見えてくるのが写真の西行堂。どことなく、神さびた気配が感じられます。

写真:沢木 慎太郎

桜や紅葉、新緑の森林浴の散策を楽しみながら、歴史への旅を感じましょう。西行は出家後、吉野で庵を結び、29歳のころに陸奥へと旅立ちます。京都の鞍馬山や嵯峨野、東山、伊勢の二見浦、高野山や四国などを巡り、晩年に訪れたのが弘川寺。当時の座主であった空寂上人を慕って、弘川寺の裏山に庵を結び、ここに自分の死に場所を求めました。

西行法師の終えんの地、弘川寺

写真:沢木 慎太郎

西行堂をさらに奥へと進んだ丘に、西行の墓(写真中央)があります。NHK大河ドラマ「平清盛」では、西行は主人公の清盛の親友で、待賢門院(鳥羽天皇の中宮で、崇徳・後白河両天皇の母)との愛憎が、若い西行を出家に駆り立てたと描いています。

写真:沢木 慎太郎

西行の墓を見つけたのは、江戸時代の僧で歌人の似雲(じうん)。今から約250年前のこと。似雲法師も弘川寺に庵を結び、西行堂を建立。自身もこの地に没しました。
どんなに楽しいことがあっても、どんなに愛し、愛されても、人はやがて年老いて、ひとりで死ななければならない存在です。

写真:沢木 慎太郎

こんもり盛り上がった西行法師の墳墓。いつでも、かわいい花が添えられています。
「願はくは 花の下にて 春死なむ そのきさらぎの 望月のころ」
“如月の望月のころ”というは旧暦の2月15日(満月)のことで、釈迦(ブッダ)が入滅した日。太陽暦では3月末にあたります。
放浪の果てに辿り着いた願い。文治6年(1190年)春。旧暦の2月16日。満月。西行は自ら詠んだ歌の通り、桜を見つめながら静かに息を引き取りました。73歳の春のことでした。

大阪の隠れパワースポット、弘川寺

写真:沢木 慎太郎

西行法師の墓の奥には、「桜山」と呼ばれる丘陵があり、春には美しい桜を愛でることができます。桜の向こうに大平和祈念塔(PLの塔)が見え、のどかな日本の原風景が広がります。

写真:沢木 慎太郎

花や月を愛し、いのちを深く見つめ、飾らない気持ちで孤独や哀しみ、生きることの苦しみを歌い続けた西行。松尾芭蕉や高杉晋作の生き方にも影響を与えました。
西行を出家に駆り立てた失恋。高貴な女性との許されない恋に苦しみ、俗世のしがらみを捨て、恋を失った傷を一生かかえたまま漂泊の旅を続けました。旅の終わりに、西行はわずかばかりの聖なる想い出を抱え、安らかに昇天。生涯の愛を永遠に成就させました。

写真:沢木 慎太郎

桜山や紅葉谷、新緑など、四季それぞれに美しい表情を見せる弘川寺。本坊庭園には樹齢約350年の大阪府指定天然記念物のバラ科の「カイドウ(海棠)」があり、毎年4月中旬ごろに可憐な桜の花を咲かせます。
春と秋には西行記念館が開館。ひっそり静かな弘川寺は、今も西行を慕う人々を引き寄せる穴場のパワースポットになっています。
大阪観光の魅力は、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)や梅田スカイビル、大阪城、通天閣、あべのハルカス、道頓堀だけではありません。奈良や京都のように、大阪への旅行で奥深い歴史を秘めた歌人の聖地を訪れてみてはいかが?
なお、西行が奈良県吉野で庵を結んだ「西行庵」などについては別途、記事にまとめていますので、ご興味のある方は関連MEMOに貼り付けたリンクからのぞいてみて下さい。

弘川寺の基本情報

住所:大阪府南河内郡河南町弘川43
電話番号:0721-93-2814
アクセス:近畿日本鉄道・長野線富田林駅から金剛バスで河内停留所下車徒歩約5分
拝観料金:境内、桜山自由、本坊庭園・西行記念館(10時〜17時)は大人500円、子供200円
西行記念館:開館期間は春季4月1日〜5月10日、秋季10月20日〜11月30日(年によって変動あり)
駐車場:約100台(無料)
2021年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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【トラベルjp・ナビゲーター】
沢木 慎太郎

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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