――最近では芸能人の年の差婚に対し、SNS等で批判したり誹謗中傷をしたりする人がいます。動画を観る人が多いだけに、お二人にもそういったことはないですか?まりこ 「10年後捨てられるだろう」とか「親子みたい」とか「オバサン」とか、めちゃくちゃきます。自分はもう年の差なんて気にしていないつもりだったんですが、そうやって言語化されたものを見たときは、グサグサ胸に来るんですよね。ということは、深い部分ではまだすごく意識していたんだな…ということに気づかされました。同時に、こうせいが「俺がわかっているから大丈夫」と安心させてくれていたので、私にとってこうせいの言葉が一番大事だということも再確認しました。ただ、客観的に私たちを見た人のコメントが、自分たちがその時、向き合うべきテーマになるということにも気づかされました。
こうせい 自分たちが世間からどう見られているかを知って、それについて語り合い、「自分たちが解り合えていればいいよね」と納得することで、むしろ夫婦の絆をより強めるきっかけになった気がします。とはいえ最初は、アンチコメントに過剰に反応してしまって、ものすごく怒りを感じていました。
――いろいろなことを2人で乗り越えてきたんですね。そんなお二人に、最後に結婚についてのお考えをお聞きしたいです。最近は「結婚したくない」「コスパが悪い」と言う人が増えたり、婚活が逆に男女の対立を生んだり。結婚が、ものすごくハードルの高いもののようにも見えています。こうせい マッチングアプリや婚活では特にそうだと思うんですけど、年齢とか職業とか年収とか、プロフィールで相手を決めがちですよね。でも、数字ではなくて、一緒にいて心地いいとか、相手の人間的な部分を大切に見てほしいと思います。
まりこ 私はこうせいと出会う前は条件付きで相手を見ていましたし、自分自身も妻としての条件を作っていました。でも、こうせいと私は条件とは無縁な状態で知り合って。ずっと順調だったわけではありませんが、自分に嘘をつかずにいられる相手となら、きちんと向き合って、どんな問題も一緒に乗り越えられると痛感しました。相手といることで幸せになれるかどうかよりも、大変なことを大変と思わずいられる相手かどうか。問題のない人生なんてないですし、問題は一緒に解決していけばいいのですから。それができる相手かどうか、自分の気持ちに正直に相手を見てほしいと思います。
(文:河上いつ子)