携帯電話の技術革新が進み、通信スピードがあがって、データ保存の容量も増えました。と同時に、配信される楽曲も増え、ボタン操作だけで簡単にヒット曲を買えるようになり、音楽プレーヤーとして常用する人が増えているのでしょう。1000円を超えるＣＤに対し、１曲200〜400円でダウンロードできるという“安価”な面も見逃せません。お金を持っていない若者がダウンロードを選ぶ理由もわかります。
　日本レコード協会によると、昨年のCDシングル生産金額は前年比92％の469億円、一方で配信シングル（パソコン含む）は右肩上がりの383億円。枚数にあたるダウンロード数ではすでに勝っておりシンングル曲の流通手段として、配信がCDと肩を並べる存在になってきました。
　ＣＤのミリオンセラーが続出した90年代、それにはCDラジカセの普及が大きく貢献したと言われています。“携帯で音楽を聴く”時代には、どのような“音楽文化”が作られていくのでしょうか。今年の配信シングルのヒットの動向は要チェックかもしれません。