食事の欧米化によって日本の伝統食離れが進んでいるとか、自立を目指す女性の社会進出によって家庭料理が廃れてきているとか、まぁ、“食”に関する問題意識は多々ありますが、衣食住の中で、食は一番削られやすいことなのかもしれませんね。特に家庭の食は、人目につかないので、お母さん次第で“格差”が生まれやすい。

　 昔は母のお手伝いながら、毎日の生活の中で家庭料理を覚えたものらしいのですが、今はみんな忙しくて、親も料理に手間をかけていられないし、子としては習いたい気持ちはあっても、その機会は減るいっぽう。いくら情報化社会といっても、“おふくろの味”はネットで検索して出てくるものではないので、いずれは言葉そのものがなくなってしまう日が訪れるかもしれませんね。

“おふくろの味”とともに、いずれ消え行きそうな懸念のある言葉に“親孝行”があります。“親孝行”もいざ、やってみようとすると、どうしていいかわからない。これも、昔は、毎日の生活の中で、自然と“親孝行”を覚えたものらしいのですが、“親孝行”離れが進んだ現代では・・・。そんな、親孝行さえ、やり方がわからないという現代の“子”たちに、自称親コーラー（親孝行家）・みうらじゅん氏は、著書『親孝行プレイ』の中で「“親孝行”は、偽善でもイイ。プレイ（実行）することが大事なのだ」と言っていました。

　 偽善でもイイから、お母さんと一緒に肉じゃがを作ってみる。“おふくろの味”と“親孝行”を救うには、それしかない！？

　 ちなみに、みうらじゅん氏の『親孝行プレイ』がドラマ化され、MBC（毎日放送）などでオンエアー中です。放送情報はこちら＞＞