ブラジルの予知能力者、ジュセリーノ・ノーブレガ・ダ・ルース氏の最新刊『予言者ジュセリーノ　未来からのスピリチュアルメッセージ』（講談社、1,365円）が2日、出版された。地球環境や世界経済についての“予言”から、個人的な悩み相談まで。予知夢を見るようになったきっかけや私生活についても明かしているほか、2043年までの「予言年表」も収められている。この本の出版のため来日したジュセリーノ氏にインタビューした（取材日：2008年9月24日）。

『予言者ジュセリーノ　未来からのスピリチュアルメッセージ』 ジュセリーノ・ノーブレガ・ダ・ルース 発売日：2008年10月2日 価格： 1,365円（税込） 発行：講談社 ISBN：978-4-06-214956-3

−−私たちが興味のある予言には起きてほしくないことの方が多いのですが、ヴィジョンを受け取る時は怖くないのでしょうか？

ジュセリーノ　9才の頃、この特殊な能力を手にしてからずっと戦ってきました。怖くはありませんが、家族にも理解してもらえなくて、悲しかったですね。週に6日はヴィジョンを受け取るのです。もう、見たくないと思って、眠らないように努力しても、いつの間にか眠っていてヴィジョンを見てしまうのです。いくら抵抗してもムダでした。この特殊な能力の目的をはっきりと自覚するまで、時間はかかりました。宗教家に会って相談したこともあったし、瞑想をしてみたり、修業に取り組んだりして、自分探しをしました。19才くらいまで、自分でも受け入れることが難しかったですね。

−−特殊な能力を手に入れて、人生は変わってしまったと思いますか？

ジュセリーノ　えぇ、大きく変わってしまいました。子供の頃は、人々を助ける医者になりたいと思っていました。音楽で人を癒したいと思って、バンドをやっていたこともあります。レコードデビューのチャンスもあったのですが、実現はしませんでした。今でもエルビス・プレスリーを歌わせたら、うまいですよ（笑）。しかし、私の本当の夢は、みんなが幸せになることだと気付いて、人々に予知した内容を伝えるという役割を自覚するようになったのです。

−−予知能力を手に入れたことを不本意に思っていますか？

ジュセリーノ 　いいえ。10才の時に、初めて予知の内容を伝える手紙を送り、13才の頃から予知夢を記録しておくようにしました。今では毎日のように、当局にヴィジョンの内容を知らせる手紙を書くのも使命だと思っています。その一方で、8年前、私は40才で結婚し、4人の子どもに恵まれました。予知能力があったとしても、私は一人の人間であり、4人の子どもの父親になるために生まれてきたのだと思っていますし、子どもたちのためにも、地球や人類の未来を残すという使命を背負っていることも実感しています。

−−40才で結婚することは予知していたのですか？

ジュセリーノ　結婚することはわかっていましたが、運命によって決められたものではありません。本人同士の自由意志が大きいのです。結婚相手を決めるのは自分です。妻とは出会った瞬間、目が合ったとたんに熱い感情が生まれました。その場で意気投合して、半年後には籍を入れることになったのです。

−−多くの人が、自分は誰と結婚するのか、どんな将来が訪れるのか、知りたがっています。個人の未来を見通すことはできるのですか？

ジュセリーノ 　多くの人が具体的な未来を聞きたいと思っていますね。そういう相談の手紙もたくさんいただきます。ただ、個人的な問題に関しては、慎重にコントロールしていきたいと考えています。プライバシーに触れることも多いですし、傷つく人もいるでしょう。自殺の危険性を抱えた人もいるので、リスクが付きまとうからです。

−−最新の著書の中で、個人の問題にも言及していますね。家族の調和が地球の危機を救うと。

ジュセリーノ　地球が抱えている問題も、家庭が抱えている問題も本質的には一緒。個人のエゴイズムが全体の調和を崩しています。まずは、家族という身近な存在の問題から解決して、愛を求め合い、育てていくことが大事なのです。すべての困難は、人間自身がもたらしているんですよ。