化粧品も食品のように中身=成分をチェックしてから購入する女性が増えています。「天然成分」「自然由来」といったキーワードにひかれて商品を購入したことはありませんか? 自然のものだから肌にも良さそうですが、意外と「肌に合わない」といった声も聞きます。自然由来の原料を使っているのに、どうして肌荒れするのでしょうか。
天然=肌に良いとは限らない昔から薬草などをスキンケアに取り入れてきた歴史があり、自然由来のものは肌にも良いイメージがあります。しかし、植物由来の成分にアレルギー反応を示す人がいるのも事実。小麦粉アレルギーの人が、たとえオーガニックの小麦粉製品でも食べられないことと同じなのです。自然由来だからといって、万人の肌に合うとは限りません。
また、「石油系原料不使用」とうたう製品もありますが、“石油系=肌に悪い”とも限らないのです。石油系原料の代表格であるミネラルオイルは、「酸化しにくい」といったメリットからベビーオイルやクレンジングオイルの主原料として使われています。皮膚科でも使われるワセリンの原料も石油系です。
なぜ石油系=悪といわれるようになったかといえば、戦後の精製技術が未熟だったころの名残といえます。当時は品質の悪いミネラルオイルによって肌トラブルを起こした人もいて、そのときのイメージがいまもなお残っているのでしょう。そもそも、本当に害悪なものは化粧品成分として認可されないので、過敏になる必要はないのかもしれません。