価格が安い上に、低カロリーでダイエットにも最適な鶏のムネ肉は、とても便利な食材です。ただ、家庭で調理すると、どうしても食感がパサパサになってしまいがち。
(c) gontabunta - Fotolia.com
そこで今回は、鶏ムネ肉をしっとりおいしく食べられる、「ゆで鶏」の作り方&保存方法をご紹介。特売の鶏ムネ肉を見つけたら、多めに作ってストックしておきましょう。
■鶏ムネ肉は、なぜパサパサになる?鶏モモ肉ならジューシーに仕上がるのに、同じ方法で鶏ムネ肉を調理すると、なぜかパサパサに…。鶏ムネ肉は、モモ肉に比べると水分・旨みが逃げやすく、脂の量も少ないため、加熱によってパサパサになりやすのです。鶏ムネ肉をおいしく食べるためには、どうすれば良いのでしょうか?
レストランなどでは特別な調理器具を使って焼いたり、しっとり仕上げるための下ごしらえをしたり…と、いろいろな方法を駆使しているようですが、家庭ではなかなか、そんな風に手間をかけてはいられません。
■しっとり! パサパサにならない「ゆで鶏」の作り方そこで、今回紹介したいのが簡単にしっとり仕上がる「ゆで鶏」です。ポイントは、「加熱しすぎないこと」。時間をできるだけ短くして、水分や旨みの流出を防ぎます。
<材料>鶏ムネ肉 1枚
しょうが 1片
ネギの青い部分 1本分
酒 100cc
水 1,000〜1,500cc
<作り方>1、大きめの鍋に水を入れ、沸騰させる。
2、沸騰したら1カップ程度の水(分量外)を加え、鶏ムネ肉、薄切りにしたしょうが、ネギ、酒を入れる。
3、再度沸騰してきたら火を止め、フタをしてそのまま20分程度放置する。
肉に火が通れば完成です。菜箸を刺してみて、スッと抵抗なく通れば火が通っています。もし抵抗を感じるようなら、もう一度加熱して沸騰したら火を止め、またしばらく放置して火を通します。
コツ・ポイント
・加熱時間をできるだけ短くしたいので、調理の前に肉を冷蔵庫から出し、室温に戻しておきます。
・フタは、鍋にピッタリと合うものを使用して、フタと鍋に隙間ができないようにします。
・冷めるまで肉を煮汁に浸けておくことも、しっとり仕上げるためのコツ。しっかり冷めるまで、鶏ムネ肉は取り出さないようにします。
ゆで鶏が冷めたら、好みの大きさに切ったり割いたりして、「中華ダレをかけて棒棒鶏に」「野菜に添えてサラダに」「ゴマ味噌と合わせて和風和え物に」と、いろいろなメニューに活用しましょう。
(c) runin - Fotolia.com
もちろん、ハム感覚でそのまま食べてもOK。鶏の旨みたっぷりな煮汁は、塩やしょうゆで軽く味付けするだけで、おいしいスープになります。
■ゆで鶏の保存方法できるだけ空気に触れさせたくないため、ゆで鶏を保存する際に使用する容器は、タッパーよりも保存袋がおすすめ。煮汁に浸けた状態で冷蔵庫に入れておけば、4〜5日程度は保存可能です。
もっと長く保存したい場合は、冷凍保存しましょう。ゆで鶏を煮汁ごと保存袋に入れ、しっかりと空気を抜いて密封したら冷凍庫へ。3〜4週間が保存期間の目安です。使うときは冷蔵庫へ移す、鍋に移して加熱するなどの方法で解凍します。
使用する材料はムネ肉・しょうが・ネギと水だけ。ネギに関しては、なければ入れなくても構いません。安い鶏ムネ肉を「ごちそうゆで鶏」に変身させて、いろいろなアレンジメニューにチャレンジしてみませんか?
(森川ほしの)