お鍋や温かい和食がいっそうおいしくなる冬。さっぱりと食べたい時、ポン酢は欠かせません。お店で買ってしまうことが多いポン酢ですが、実はかんたんに作ることができます。果汁の種類を変えれば香りのバリエーションも楽しめますよ。
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■そもそも「ポン酢」のポンってなに?ポン酢は、だしやみりんなどの調味料に柑橘果汁を加えたもの。和食に使いやすいおなじみの調味料です。ところで、ポン酢の「ポン」ってなんでしょう?
その由来は、オランダ語の「PONS」(ポンス)という説があります。鎖国時代、唯一交易が行われていた長崎の出島を行き来していたオランダ人が使っていた言葉が、日本人にも広まったのだとか。
この「ポンス」、実際には柑橘果汁の入ったお酒を意味する言葉だったのですが、そこから転じて柑橘果汁を意味する言葉として広まった、と言われています。
■ポン酢の基本をおさらいポン酢は柑橘系の果汁とおしょう油を合わせたものが基本の組み合わせです。ここに、だしやみりん、酢や煮切った酒などを組み合わせます。料理に合わせてさまざまなバリエーションのポン酢があります。
柑橘系の果物には主にすだち、かぼす、ユズ、などが使われ、時にはレモンやライムといった外国の柑橘系で一味違った味にすることも。また、使う果物は単一にしたり、複数組み合わせて香りを混ぜ合わせることもあります。
■ 手作りポン酢で作るトマトのマリネおうちにある食材に柑橘をそろえれば準備はOK! かつおだしを使いますが、これも手軽に作れます。オリーブオイルを合わせれば野菜にもぴったり!
レシピ制作:料理家 崎野晴子
<材料>プチトマト 10〜15粒程度
オリーブオイル 小さじ1/2〜1
<手づくりポン酢>
かつお節 3g
熱湯 90cc
みりん 30cc
しょうゆ 大さじ1.5〜
かぼすの果汁 30cc〜
<作り方>1、プチトマトは洗ってヘタを除き、熱湯にさっと浸してから冷水に取り、皮をむき半分に切る。
2、かつお節を耐熱容器に入れ、熱湯をかける(マグカップなどでもOK!)。粗熱が取れたら、軽く水気を絞る。
3、みりんを小鍋に入れ、弱火にかけ沸騰したら30秒ほど置き、火を止める。
4、(2)に(3)のみりんと、しょうゆを合わせる。かぼす(または他の柑橘でももちろんOK!)の果汁を絞り、混ぜ合わせる。
5、器にプチトマトと手づくりポン酢、オリーブオイルを合わせ、冷蔵庫で15分〜冷やす。
こちらはおだやかな味の配合なので、お鍋などの合わせる時や、もう少し濃くしたい時にはしょうゆの量を大さじ2〜2.5という具合に増やし、果汁の量も増やしていきます。
作り置きするときには、柑橘を加える前の状態で、冷蔵庫で1週間を目安に保存してください。フレッシュな香りを楽しめるよう、食べる直前に柑橘果汁を加えるのがおすすめです。
(崎野晴子)