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歯科医が教える「正しい歯磨き」、歯磨き粉の量は? 歯間ブラシとフロスはどっちを選ぶ?

2023-10-14 eltha

 近年、歯周病菌が糖尿病など生活習慣病と関連があることが分かり、悪玉菌は口の中だけにとどまらず、全身に影響しているといわれています。悪玉菌の増殖を抑えるためには、毎日のオーラルケアがポイント。歯磨きには歯ブラシと歯磨き粉が必要です。歯科医師の宝田恭子先生に、歯磨きグッズの正しい選び方を聞きました。

歯磨きは毎食後が理想、夜寝る前だけは10分かけて丁寧に

 日本人が1回あたり歯を磨く平均時間は1〜3分だそうです(「歯に関する調査 2015年」ライフメディア社)。朝や昼は忙しく、歯磨きタイムを十分にとるには難しい人も多いと思います。その分、夜寝る前はしっかり、歯間ブラシやフロスを使いながらケアする時間を確保しましょう。

「1本の歯に20秒かけ合計10分以上、すべての歯を磨きましょう。歯ブラシや歯磨き粉も、悪玉菌増殖を防ぐものを使い、時間、磨き方、グッズの3方向から意識を高め、悪玉菌を減らすケアを行ないましょう」(宝田先生/以下同)

 歯ブラシは、鉛筆を持つように軽い力で持ちましょう。歯と歯肉の境目に45度の角度でブラシをあてて、振動させるように、小刻みに動かすのがポイントです。

 また、食べかすを栄養源として悪玉菌がプラーク(歯垢)を形成するのは、食後約8時間、その後さらに長時間留まると、細菌がバイオフィルムを形成します。バイオフィルムは、菌同士で栄養をやりとりし、外敵から守ったりする働きを行っています。プラークの他、舌苔も細菌が作り出すバイオフィルムの1つ。

「唾液中のカルシウムやリンと反応し石灰化すると歯石となり、歯科クリニックでないと除去できなくなります」

歯ブラシは「植毛」「形」「やわらかさ」の3つで選ぶ

 奥まで入り込んでしまった歯周病菌は除去できませんが、歯周ポケット内の悪玉菌は歯磨きで除去できます。そのためには、歯ブラシ選びも重要になってきます。

 宝田先生によると、歯ブラシの素材はナイロン毛で植毛が密、毛の硬さはふつうかやわらかめ、ヘッドは小さめで柄はストレートなものが適しているそう。そして歯間ブラシやフロスを使うと、歯垢除去効果がさらに高まります。

「歯間ブラシは歯の隙間ができてきた中高年向き、フロスは歯の隙間が少ない若年層にオススメします。歯間ブラシは、サイズがあったものを使用するのがポイント。大きいサイズを使うと、歯の隙間が広がる可能性があり注意が必要です。歯間ブラシも、歯肉を傷つけないやわらかめがオススメ」

悪玉菌の除去を狙うなら、歯磨き粉も成分をよく見て

 歯ブラシと同様に、歯磨き粉も清掃効果が高く歯周病予防を目的としたもの選びましょう。

「“清掃剤”といって、プラークを除去する成分を配合、さらに歯周予防の薬用成分である殺菌剤、抗炎症剤が配合の歯磨き粉もオススメです。また、虫歯予防には“高濃度フッ素配合”を選ぶといいでしょう。これらの成分が1つにまとまっている歯磨き粉もあります」

 最近注目されている清掃成分は、「重曹(炭酸水素ナトリウム)」。重曹は、キッチンなどの清掃にも使われるので、聞いたこともある人もいるのでは。重曹を使用した歯磨き粉は、市販でも入手可能で、ラインナップも増えています。

 歯磨き粉を使う量は、6歳以上は歯ブラシのブラシ部分全体と同じ(1.5〜2cm)量が適切。

「歯磨き粉は少なめでいいと考えている方もいらっしゃいますが、高濃度フッ素配合の歯磨き粉は適正量を用いることで予防効果を発揮します」

 毎日歯磨きしているから大丈夫と安心せず、今一度ご自身のオーラルケアを見直してみては。毎日の正しい歯磨きと歯科クリニックでのクリーニングの2本立てケアで、悪玉菌除去を目指しましょう。
宝田恭子先生

監修者 宝田恭子先生

宝田歯科医院院長。日本アンチエイジング歯科学会幹事。歯周病治療・入れ歯治療などお口のアンチエイジング専門。口元の筋肉を中心に表情筋を鍛えるエクササイズを考案。歯科医師の視点から「要支援」にならない体づくりを提唱する。著書に『たるみが消える顔筋リフト宝田流表情筋トレーニング』(講談社刊)他

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