11月12日に2年ぶり3枚目のニューアルバム『アイ・アム... サーシャ・フィアース』のリリースを控える歌手のビヨンセが10月末、妹のソランジュと揃って来日を果たした。
ファッションブランド「サマンサタバサ」のプロモーションモデルを務めるふたりは、東京・銀座にオープンしたセレクトショップ「EiGHT MiLLiON（エイトミリオン）」の開店祝いに駆けつけた。その場で語られた生トークと、NYで収録したインタビューをお届け。

――素晴らしいアルバムになりましたね。制作を終えた今の気分は？

ビヨンセ このアルバムを、皆に聞いてもらくてたまらない。アルバム1枚ごとに、私は成長してきたと思う。そしてこのアルバムは、私が今まで作ってきた中でも最高の作品で、間違いなく一番長い時間をかけて制作したアルバムね。費やしてきた時間、考え、情熱がこのアルバムから聴き取れる。だから、とても興奮しているし、誇りに思える作品になったと思っているわ。

――制作に1年かけたそうですが、どうやってそんなに時間を作り出せたのですか？

ビヨンセ （忙しいながら時間を捻出するのは）昔からやってきたことだもの。デスティニーズ･チャイルドのアルバムを出したのは15才の時よ。そして今は27才。その間に多くのことを成し遂げることができたから、次のゴールはクラシックで、伝説になるような、記念碑的作品を作ることだわ、と思っていたの。

「何か大きなこと」「何かホットなこと」「その時においてクールなこと」じゃなくて、時代を超えて残るような何かをしたかった。そして音楽的な面で、自分自身の高みへたどり着けるような挑戦が必要だと感じていたのね。だから「1年間きっちりアルバム制作に費やそう」と決めたのよ。1年間というか、それは半年だったかもしれないし、2年間だったかもしれない。とにかく急いで作品を作り上げるんじゃなくてね。といいながらその間映画を2本撮ったりしているんだけど（笑）。本当は私、じっとしてられない性分なのよ（笑）。

――“サーシャ・フィアース”とは、ビヨンセのステージの上のキャラクター。ステージに立つとまったく別人のようになってしまうビヨンセの呼び名としてファンにはおなじみですが、アルバムのタイトルにしたのは？

ビヨンセ 私は二重人格的なところがあるの。たとえばインタビューでの私と、ステージの私は、全く違うキャラなんだけど、どっちも私なのね。その長年かけて作り上げられたステージ上のキャラクター“サーシャ・フィアース”を、私の心と魂の一部として知ってもらおうと思ったの。それでアルバムを2つに分けることにしたのね。今までで一番ピュアで、純粋で、脆さを見せたラヴ･ソングもある一方で、今まで以上にセクシーで、強気で、炎のように熱い曲もあるの。その両極端の曲をぜひ聴いて欲しかったの。そのどちらも私だから。

――ディスク1とディスク2、全く違うアルバムになりましたが、それぞれどんなシチュエーションで聴くのがオススメですか？

ビヨンセ 今、恋愛しているなら、それが遠距離恋愛でも、新しい人と恋に落ちたばっかりでも、「アイ･アム・・・」の方をオススメするわ。自分の本心と対話したい時にもいいと思うわ。「これって私のために書いたんじゃないの！？」って言ってもらえるほど、とってもパーソナルで、心で感じていてもどう言葉で表現していいかわからなかった気持ちを表現できているのよ。「サーシャ･フィアース」の方は、クラブに行く前とか、前のカレシを忘れたい時とか（笑）、こんな関係を続けちゃいけないとわかっていても言い出せない時とか、誰かを誘惑したくて、セクシーな音楽が必要な時とか（笑）、そんな時ね。

――あなたの最も大きな野望は何ですか？

ビヨンセ 私が想像していた以上のことを成し遂げてきたので、私はハッピーな女性よ。一番の野望は、幸せな状態を持続することね。このままハッピーな人生ですごしたいわ。年を重ねるにつれて、プライオリティは変わっていくと思うけど、このまま成長し続けることね。人間的に成長すれば、音楽も成長するし、選ぶ映画も成長するし、恋愛もついてくると思うし、すべてが良い方向に進むと思うの。

■来日時の２人の写真はこちら
■新作アルバム『アイ・アム... サーシャ・フィアース』はこちらでチェック！
■ビヨンセのプロフ
■ソランジュのプロフ

アイ・アム... サーシャ・フィアース
ビヨンセ
発売日：2008年11月12日（日本1週先行発売）　
価格：1,980円（税込）
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
品番：SICP-2078〜SICP-2079
※ 日本盤のみのボーナス・トラック２曲収録

ビヨンセオフィシャルサイト
http://www.sonymusic.co.jp/beyonce