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「いろいろな文化や言葉が混在する職場で、みんなが気持ちよく仕事できるように、自分が気を配ることも仕事の一つだと思っています」 それが千絵さんの“ハケンの品格”だ。 「まだまだ英語も未熟ですし、最初は、日本語の金融・証券用語もわからなくて、焦りました」と謙遜するが、今の職場に勤めて4ヶ月。英語でコミュニケーションをとりながら、証券会社での日々の業務を行っている。 そんな千絵さんが、「学生時代、とにかく英語が苦手だった」というから驚き。 「中学、高校と英語は赤点ばかり。なのに、短大の国際文化学科に進学したんです。英語が苦手というコンプレックスがあった反面、憧れもどんどん大きくなっていきましたね」 そして、ついには、日本脱出を計画した。 「英語を話さなくてはならない状況に自分を追い込まないと、このコンプレックスは克服できないと思いました。短大を卒業したら、海外に語学留学しようと決めていたので、就職はせずに、パートで働いてお金を貯めました。25才の時にアイルランドに1年間、語学留学して、日常英会話ができるようになりました」 帰国後、しばらく地元福岡の人材派遣会社を通じて事務の仕事をしながらまた、貯金。貯まったところで、今度はワーキングホリデーでカナダへ渡った。 2005年の12月に帰国。「せっかく英語を身につけたのに、いざ英語を活かせる仕事を探したら、福岡ではなかなか見つからない。東京に出たいがお金がない。親戚もいない。そんな八方塞りに悩んでいた時に偶然見つけたのが、パソナの『東京ビジネス留学制度』でした」 地方在住者に、東京での就業をサポートする制度を利用し、上京。英語を活かせる職場で働くという、夢を叶え、現在に至る。 東京で自分のスキルを活かし、自立した生活を送る千絵さん。 仕事を終えた後の楽しみは、晩酌とレンタルDVD。 「家に帰って、電気つけて、冷蔵庫から缶ビールを取り出し、一口飲んだ瞬間、『今日も終った〜』って、シアワセを感じますね(笑)。いまさらながら『24』のDVDにハマっています」。 現在、資格合格に向けた勉強にも力を注ぐ。 「金融、経済って面白いですね。常に動いている。現場に身を置いて、初めて興味がわきました。仕事の幅を広げるためにも、証券外務員(二種)の資格を取ろうと勉強中なんです」 証券会社だけでなく金融業界は英語を活かせる仕事が多い。資格を持っていれば仕事の幅が広がる資格なのだ。 「せっかく金融、経済の世界に足を踏み入れたので、もう少し経験を積んでいきたい。そして、小さい頃からの夢があって、何かは秘密ですが(笑)その実現にも役立つかなあとも思っていて」 どこまでも勉強熱心で前向きな千絵さん。どんな悩みも引き受けてくれそうな、優しくて頼もしいアネゴって感じがする。 「例えば私のように、英語を身に付けたいとか、夢を持ったり、何かやりたいことがある人にとって、人材派遣のシステムはとても有効だと思いますね。勤務時間や契約期間を選べるので、夢を実現するためのプランも立てやすいと思う」。 だからといって、“腰掛け”気分で働くのは、「もったいない」と考える。「その時々の環境を最大限に活かして、吸収できるものはどん欲に身につけたいと思う。後で何が役立つかわからないでしょう」 英語が苦手というコンプレックスを自力で克服したことが、大きな自信につながった。 |
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