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チェコでプラハに次ぐ文化財保有数を誇る「オロモウツ」の見所

2023-04-08

チェコの東半分を占めるモラヴィア地方の中部にある、チェコで5番目に大きい街がオロモウツ。歴史的建造物が点在し、プラハに次ぐ多くの文化財を保有し、教育機関が充実し交通の重要な拠点でもあるという街です。
街の中心地となる旧市街には、点在する噴水や世界遺産の記念碑のある広場があり、定時になれば仕掛け時計が楽しめる市庁舎、教会、博物館に美術館、少し離れて大聖堂と、見所がてんこ盛りの街並みです。

オロモウツの観光は三つの広場から

写真:Hiroko Oji

チェコ東部を占めるモラヴィア地方の首都ブルノからさらに北東へ60キロメールほどの位置にあるのがオロモウツ。プラハに次いで、チェコ第二の文化財保有数を誇るチェコ第五の都市です。
オロモウツの中心地まで鉄道駅やバスターミナルからトラムで5分ほど。旧市街には三つの広場があり観光の起点となります。中でも一番大きなホルニー広場は、色とりどりの歴史的建造物が取り囲む石畳で覆われた広々とした空間。市庁舎と3つの噴水と世界遺産の聖三位一体柱があり、年末にはクリスマスマーケットが開催され、観光の起点ともなる豪華な広場です。

写真:Hiroko Oji

このホルニー広場の西に堂々たる姿で建っているのが聖三位一体柱。1716年〜1754年にかけて建てられたバロック様式の記念碑で、高さ35メートル。3層の最下層部は礼拝堂、その上は聖母被昇天の像や天使に使徒のレリーフ、一番上の層には金色に輝く三位一体像があります。
ペストの終息を記念して建てられたチェコ国内で最も高い彫刻作品で、2000年に世界遺産として登録されました。

写真:Hiroko Oji

ホルニー広場から南へ延びる通りの先にあるのがドルニー広場。こちらも石畳の広場で可愛らしいパステルカラーの建物が建ち並んでおり、ネプチューンとジュピターという二つの噴水があります。
さらにホルニー広場の北東へ延びる通りの先には、トラムも走る通りに面した共和国広場があり、トリトンの噴水や大学、博物館・美術館があります。

仕掛け時計のある市庁舎

写真:Hiroko Oji

一番大きな広場ホルニー広場の中央に建っているのが市庁舎。ルネッサンス様式の尖塔の4面には時計が設置されており、ゴシック様式の張り出し窓のあるチャペルがある建物です。

写真:Hiroko Oji

市庁舎は15世紀に創建され、東側には16世紀に付け加えられた石造りの階段があります。現在の姿は1955年に改修されたものです。

写真:Hiroko Oji

尖塔の基部、北側のファサード壁面には仕掛け時計があり、毎正時少し前になるとたくさんの人々が集まってきます。それは、時計の仕掛けを見るため。科学者やスポーツ選手、労働者などが窓から登場する仕掛けで、窓の上には懸命に働く肉体労働者や民族衣装をまとって祭りを楽しむ人々のモザイク画が、下には占星術の12宮を表す天文時計があります。

旧市街に点在する噴水

写真:Hiroko Oji

オロモウツの街歩きの楽しみの一つが噴水巡り。バロック時代に全盛期を迎え、街中に点在する7つのうち6つの噴水にもバロック様式の装飾が取り入れられています。それぞれ「カエサル」「ヘラクレス」「ネプチューン」「ジュピター」「トリトン」「マーキュリー」の名がつけられた古代神話がテーマのものです。
まずはホルニー広場の市庁舎の北東にあるのが、ローマ皇帝カエサル・シーザーの噴水です。このカエサルがオロモウツの街を造ったという伝説があり、オロモウツ噴水群の中で最大の大きさを誇っています。

写真:Hiroko Oji

ヘラクレスの噴水もホルニー広場にある噴水の一つ。聖三位一体柱と仕掛け時計の中間あたりに建っています。
ホルニー広場には、6つの古代神話をテーマにした噴水とは違った雰囲気でカメやイルカなどをモチーフにしたアリオンの噴水というのが、聖三位一体柱の南に建っています。

写真:Hiroko Oji

こちらはドルニー広場のネプチューンの噴水。この少し南にはジュピターの噴水が建っています。
聖モーリッツ教会の西に建つマーキュリーの噴水も含めて合計7つの噴水があるオモロウツの街。噴水を探し歩くのも一つの楽しみとなります。

聖ヴァーツラフ大聖堂

写真:Hiroko Oji

聖ヴァーツラフ大聖堂は、旧市街の北東にあるオロモウツのシンボル的存在の教会です。
聖ヴァーツラフ大聖堂は、オロモウツ王のスヴァツプルクによって1107年に創建されたオロモウツで最も古い建造物。正面に2本、南側面に1本の塔がそびえ、一番高い塔の高さは100メートル以上。オロモウツで最も高い建造物でチェコ国内でも2番目の高さを誇ります。当初バロック様式で建設され改築が繰り返され、1265年の大火の後ゴシック様式に改築されました。

写真:Hiroko Oji

アーチ天井の高い大聖堂内に入ると厳かな空気に満ちていて、繊細で彩鮮やかなステンドグラスや主祭壇に目が惹かれます。

写真:Hiroko Oji

大聖堂内の各祭壇に施された神聖で優美な装飾や宝物は、ぜひじっくり時間をかけて鑑賞したいもの。聖書の創世記を表したステンドグラスなども必見です。
<聖ヴァーツラフ大聖堂の基本情報>
住所:Vaclavske namesti,779 00,Olomouc
電話番号:+420-731-402-036
開場時間:6:30〜17:30(水曜日〜16:00、日曜日7:30〜)
アクセス:トラム2・3・4・6番のU Domu停留所で下車し北へ徒歩1分

聖モジツ教会

写真:Hiroko Oji

聖モジツ教会は、ホルニー広場の北側に位置するこの地区の教区教会です。
14世紀に本堂が建てられ、16世紀に入ってから2本の塔が付け加えられました。長年にわたって増築・改修を繰り返されてきて、ゴシック、ルネッサンス、バロック、ネオゴシックと多くの建築様式が採用されています。高さ46メートルある塔は上に上ることが可能で、オロモウツの街を一望できます。

写真:Hiroko Oji

一歩足を踏み入れると、アーチを描く模様の高い天井とそれを支える柱の列が美しく、繊細なデザインのステンドグラスもずらりと並ぶ教会内は厳かな空気に満ちています。15世紀にゴシック様式で製作された「オリーブヒルのキリスト」という彫刻は必見です。

写真:Hiroko Oji

中央ヨーロッパ最大、全ヨーロッパでは8番目の大きさといわれるパイプオルガンは1745年に造られたもの。元々3つの鍵盤があった古い楽器に1960年代に改築、新たに5つの鍵盤が加えられ、135の音階と1400本のパイプで構成されています。天使の像がちりばめられた優美な装飾は必見です。
<聖モジツ教会の基本情報>
住所:8.Kvetna 517/15, Olomouc 779 00,
電話番号:+420-585-223-179
開場時間:7:00〜19:00
アクセス:トラム2・3・4・6番 U Sv. Morice停留所から約70メートル

世界遺産と多くの歴史的建造物が点在するオロモウツの街

オロモウツの街には、ホルニー広場にある世界遺産の聖三位一体柱をはじめ、旧市街のロマネスク、ゴシック、ルネッサンス、バロックなどさまざまな様式の建造物が建ち並び、散策するだけでも目を楽しませてくれるものが潜んでいます。
中心地は鉄道駅やバスターミナルから少し離れていますが、トラムで簡単にアクセスできるので、日帰り観光も可能です。
2023年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
チェコ政府観光局:オロモウツの噴水群(外部リンク)
https://www.visitczechrepublic.com/ja-JP/34a3b208-7d92-42fd-bd0e-00ac0554c586/place/c-olomouc-fountains
オロモウツツーリズム:聖ヴァーツラフ大聖堂(外部リンク)
https://tourism.olomouc.eu/sights/cathedrals-churches-and-chapels/detail=217/ja
チェコ政府観光局:聖モジツ教会(外部リンク)
https://www.visitczechrepublic.com/ja-JP/69dc8a0c-5b6f-43e0-acab-cddc051b5e3d/place/c-olomouc-church-st-moritz

【トラベルjp・ナビゲーター】
Hiroko Oji

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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