ホーム 旅行&おでかけ > 近江八幡の散策なら 「喜兵衛」で琵琶湖の郷土料理

近江八幡の散策なら 「喜兵衛」で琵琶湖の郷土料理

2023-05-20

旅に出た時の楽しみの一つに、その地のグルメを味わう事も挙げられますよね。重要文化財にもなっている近江商人の屋敷が立ち並んでいる町を訪れたなら、ぜひこの地の郷土料理も食べておきましょう。
そこでご紹介するのが、観光客も多い八幡堀のすぐそばにある「喜兵衛」です。近江ならではの食材を使った伝統料理の数々が味わえるのは、300年ほど前に建てられた商家。ここで、近江八幡の“味の思い出”も作りませんか。

全国で活躍した「近江商人」のふるさと

写真:万葉 りえ

江戸時代に近江に本店をおき、全国で商い(あきない)をしていた近江商人。その発祥の一つとされているのが近江八幡です。
天秤棒一つで全国へと赴き、江戸日本橋や大阪に出店を構えても、本店は近江。たとえ豪商となっても、質素倹約、質実剛健の暮らしをしてきました。現在でも新町通りあたりには八幡商人たちが残した大きな商家がいくつも残り、見学できるようになっています。
近江八幡に来たのなら、そんな商人たちも食べていた郷土料理も味わっておきましょう。そこでご紹介するのが、観光客が散策する近江八幡市新町にある「喜兵衛」です。

豊臣秀次ゆかりの八幡堀

写真:万葉 りえ

東に4kmほど行った先に織田信長が築いた安土城跡もありますが、この町にとってゆかりが深いのは豊臣秀吉の甥の豊臣秀次です。1585年に八幡山に城を築き、城下町を開きます。さらに琵琶湖と八幡堀をつないで船による人と物の物流を活性化させ、近江八幡を商都として繫栄させる礎を築きました。
現在は近江八幡を代表する観光地の一つになっており、時代劇のロケなども行われる八幡堀。「喜兵衛」があるのは、その堀のそばです。

近江の味が詰め込まれた「喜兵衛弁当」

写真:万葉 りえ

この店が開いているのはランチの時間中心で、祖母から母へ、そして娘へと受け継がれた地元の料理が味わえます。
おすすめは、まずこちらの「喜兵衛弁当」です。このお弁当の中に、すでに近江の味がいくつも。手前に盛られているのは牛しゃぶですが、その向こうには特産の赤こんにゃくや丁字麩(ちょうじふ)を使った料理。そして琵琶湖で獲れるアユやエビ!

写真:万葉 りえ

何が入っているのか、どんな味がするのかを楽しみながら召し上がってみてください。
多くの方が注文するのは、この喜兵衛弁当に別皿をプラスするメニューです。別皿は、鯉のあらいや近江牛のローストビーフなどから選択でき、こちらはその中の鯉の煮つけ。ほどよく煮込まれて、しかもつやつや。金額追加で別皿料理の数を増やすことも可能です。

300年近く受け継がれてきた商家

写真:万葉 りえ

店の外観から時代を経てきた建物の様子は伝わっていたと思いますが、こちらは江戸時代に肥料商、両替商として栄えた商家です。ベンガラが塗られた格子窓や黒漆喰などは、ほとんど建設当時のまま。
また屋敷奥の庭も当時の面影がたっぷりです。光さす庭を愛でながら、ぜひ近江の味をゆったりと楽しんでください。

豪商の家の町並みの後は、ラムサール条約・西の湖の水郷めぐりへ

写真:万葉 りえ

江戸時代の風情を色濃く残す新町通り界隈。ここには昔の建物を使った資料館もあり、見学してみれば、この町がいかに豪商を生み出してきたかを知ることができるでしょう。
近江八幡市指定文化財となっている「旧伴家住宅」は、2階建てさえ禁止されていた江戸時代に、町屋としては豪壮な3階建て!しかも屋敷内には45畳敷きの大広間もあります。江戸日本橋に大店を構え、大名貸しもしていた伴家。十数年かけて建築されたこの住宅で朝鮮通信使の饗応もしており、今も八幡商人の力の大きさを見せつけます。
また歴史民俗資料館となっているのは、豪商の一人だった森五郎兵衛の家。…なのですが、こんなに大きくても“控え宅”。他にも重要文化財になっている「旧西川家住宅」や、建築家ヴォーリズが残した建物など、近江八幡には見どころがいっぱいです。

写真:万葉 りえ

八幡堀では、船に乗って観光している様子も見かけるでしょう。もう一つお勧めしたいのが、ラムサール条約登録湿地で、琵琶湖最大の内湖・西の湖(にしのこ)での水郷めぐりです。
ヨシなどがしげる広大な湿性植物群落の間をめぐるのは、織田信長も楽しんだとされる手漕ぎの和船。ここは動植物の貴重な生息域で、鳥類だけでも百数十種が確認されています。水郷めぐりの乗船場がある円山・白王という集落や里山も含めて、「重要文化的景観」の第1号にもなっている西の湖。その先には安土城があった安土山も望めます。
見どころも美味しいものも待っている近江八幡。次の旅の候補に、この町を考えてみませんか。

喜兵衛の基本情報

住所:滋賀県近江八幡市新町一丁目八
電話番号:0748-32-2045
定休日:水曜日
営業時間:11:00〜14:30
※市立資料館の、「郷土資料館」「歴史民俗資料館」「旧西川家住宅」は共通チケットが便利です
※八幡山山頂へは15分間隔でロープウェイが運航しています
2023年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
滋賀県湖西のレトロおしゃれな建築群 今津「ヴォーリズ通り」
https://www.travel.co.jp/guide/article/42634/
近江八幡観光物産協会 水郷めぐり(外部リンク)
https://www.omi8.com/omihachiman/suigo/

【トラベルjp・ナビゲーター】
万葉 りえ

関連記事

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

Facebook

あなたにおすすめの記事

P R
お悩み調査実施中! アンケートモニター登録はコチラ

eltha(エルザ by オリコンニュース)

ページトップへ