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ボーデン湖畔「コンスタンツ」ドイツ&スイスの国境がある歴史都市

2024-10-19

ドイツとスイスの国境があるボーデン湖西端に位置するコンスタンツ。ボーデン湖畔では最大の町で、歴史ある町並みが魅力です。
4世紀半ばにローマ皇帝コンスタンティウス2世によって築かれたコンスタンツはローマ時代末期の城塞が基になり、中世以来はドイツの宗教都市として知られます。後には統一ローマ教皇のもと歴史的に重要な町となりました。ドイツ国鉄とスイス国鉄が乗り入れる鉄道駅は港に隣接、アクセスも便利です。

コンスタンツの町

写真:Hiroko Oji

ボーデン湖は、ドイツとスイス、オーストリアに接するヨーロッパ最大級の湖。このボーデン湖西端に位置するコンスタンツの町はドイツとスイスの国境があり、ドイツの人気街道のひとつであるファンタスティック街道の南の基点となっています。

写真:Hiroko Oji

コンスタンツには有史以前から人が住んでいましたが、歴史に登場するのは4世紀前後のこと。ローマ皇帝ティベリウスの時代にローマの基地となり、紀元300年の後には城塞が設置。さらにコンスタンティウス2世によって、ローマ時代末期のConstancia城塞が基になって町が築かれたとされています。中世以来ドイツの宗教都市であり、15世紀には統一ローマ教皇のもと、歴史的に重要な町となりました。
旧市街の中心地となるマルクト広場周辺には、美しい壁画が目を引く14世紀建造の市庁舎や1896年〜1897年にかけて市場跡地に建てられたカイザーブルンネン、マイバームなど観光客の目を引くスポットが集まっています。

写真:Hiroko Oji

また、ドイツらしい木組みや壁画の施された建物が軒を並べる石畳で覆われた通りや路地沿いには、特徴的なデザインの看板がぶら下がっています。これもドイツらしい眺めの一つ!

ボーデン湖に面した港周辺

写真:Hiroko Oji

町が接するボーデン湖は、アルプス地方ではレマン湖についで第二の規模、ドイツ国内では最大の湖です。ライン川が流れ込むオーバーゼーとウンターゼーの2つの部分に分かれていて、東側のオーバーゼー側に港があります。
港に隣接する鉄道駅にはドイツ国鉄とスイス国鉄が乗り入れ、交通機関を利用するのにもとても便利なロケーションです。

写真:Hiroko Oji

港にはランドマーク的存在「インペリアの像」が立っています。ピーター・レンクによって作成され、1993年に設置されました。高さ9メートル、重さ18トンもある巨大な彫像で、台座の上で軸を中心に4分で一周の回転をしています。
女性像の名前は、1414年〜1418年、コンスタンツで開かれた宗教会議時代の愛妾“美しいインペリア”を扱ったフランスの作家バルザックの小説に由来しています。片手に教皇マルティヌス5世を、もう一方の手に皇帝ジギスムントを持ってバランスを保っています。内部には古いながら現在も機能している水位測定所があり、今の水位を示しています。

写真:Hiroko Oji

港から北へ進むと宗教会議の舞台となった和議の館が建っています。
和議の館は、アルプス以北で唯一、1417年の教皇選挙でイタリア人のオッド・ディ・コロンナが新教皇に選出され、カトリック教皇が誕生した場所です。現在の建物は築800年近いもので、内部は設備の整ったイベントホールとして利用されており、大きなホールの壁には町の歴史の場面が描かれた壁画が飾られています。一階にはレストランが入り、テラスからはボーデン湖の美しい景色を眺めることができ、観光客でにぎわっています。
<和議の館の基本情報>
住所:Hafenstrabe 2,78462 Konstanz

宗教改革の重要な舞台となった大聖堂

写真:Hiroko Oji

ヴェッセンベルク通りを北に進むと、宗教会議の重要な舞台となった大聖堂がそびえています。1415年、宗教改革の先駆者であるヤン・フスが異端の有罪判決が下された場所です。
8世紀には既にあったとされていますが、現在の教会は1089年に奉献されたもの。塔を持つ西正面は12世紀〜15世紀のもので、高さ76メートルの塔は目印となる存在。階段で上ることができ、町並みやボーデン湖の素晴らしい眺めが楽しめます。

写真:Hiroko Oji

大聖堂内は荘厳な空気が流れ、ずらりと並ぶ祭壇には素晴らしいレリーフや彫刻、色鮮やかで緻密なステンドグラスなどの装飾が施されています。パイプオルガンは落ち着いた色合いで細やかな美しい装飾がされています。975年頃、聖モーリスの聖遺物がもたらされ、13世紀には聖人像が飾られた八角柱のロトンダが造られました。
地下のクリプタはこの教会の一番古い部分で、ここに9世紀、ローマから聖ペラギウスの聖遺物がもちこまれ、壁にはいくつかの彫刻がある円盤が飾られています。

写真:Hiroko Oji

ヤシの木を思わせるようなデザインのボルト天井を持つ回廊には、凝ったデザインの紋章が描かれた板絵がたくさん飾られ、一見の価値があります。
<大聖堂の基本情報>
住所:Munsterpl.1,78462 Konstanz
電話番号:+49-7531-90620
開場時間:10:00〜18:00

ライン川沿い

写真:Hiroko Oji

オーバーゼーとウンターゼーの2つの部分に分かれているボーデン湖。この二つの湖の間をつなぐライン川沿いには素晴らしい風景が広がっています。

写真:Hiroko Oji

東側のオーバーゼーから流れ出るライン川に架かる橋の袂にあるのは、ラインの塔。中世の木造のライン橋を保護する北の城門として1200年頃に建てられました。
アーチ型の天井の下は自由に通り抜けることができ、川面を見渡せます。塔は川と反対側の壁は煉瓦でなく木造。刑務所として機能していた時期もありました。塔の足元の前にはバロック様式のネポムク像のコピーが置かれています。
<ラインの塔の基本情報>
住所:Rheinsteig 4,78462 Konstanz
電話番号:+49-7531-52602

写真:Hiroko Oji

ラインの塔から西に続く川沿いには、レオポルト1世などの歴史上の重要人物の像が並んでおり、その先には火薬塔が続きます。

シュテファン教会前の広場に出る朝市

写真:Hiroko Oji

大聖堂の少し南側にはシュテファン教会が建っています。コンスタンツで設立された最も古い教会のひとつであり、その起源はローマ時代後期にまでさかのぼります。
元々はロマネスク様式でしたが、現在はゴシック様式。内部は3身廊に分けるアーチと列柱に施されたフレスコ画が美しく、ステンドグラスにパイプオルガンの装飾も素晴らしく、祭壇前の天井画が緻密で優雅。壮麗な内装の教会です。
<シュテファン教会の基本情報>
住所:Sank-Stephans-Platz 12,78462 Konstanz
開場時間:9:00〜17:00

写真:Hiroko Oji

シュテファン教会前の広場では、早朝から賑やかに朝市が開かれます。地元で採れた野菜やフルーツが盛りだくさん!新鮮で色鮮やか、目でも楽しめます。

写真:Hiroko Oji

お惣菜の数々にパンやジャムなども売られていて、朝食調達に利用できるものも並んでおり、活気がある一角です。

アクセス至便!便利なコンスタンツ

コンスタンツは歴史的にも重要なポイントがあるばかりでなく、ドイツとスイスの国鉄が乗り入れており、両国の観光に出かけやすい町。ボーデン湖畔の町々や島へのお出かけには船も利用でき、観光の幅が広がります。
周辺の町から日帰りでも訪問できますが、この町で宿泊すれば、ホテルでゲストカードを発行してくれ、列車やバス・船でのお出かけがとてもお得になります。ぜひ湖畔沿いの町のホテルで宿泊して観光を楽しんでくださいね。
2024年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
コンスタンツ観光局(外部リンク)
https://www.konstanz-info.com/
「ロマンティック ホテル バルバロッサ」で国境のボーデン湖畔を満喫
https://www.travel.co.jp/guide/article/48633/
ドイツ・コンスタンツ「ホテル ヒルシェン」は充実した朝食&滞在でもリーズナブル!
https://www.travel.co.jp/guide/article/48635/

【トラベルjp・ナビゲーター】
Hiroko Oji

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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