平熱が36℃に満たない、いわゆる低体温の女性が増えているといわれています。体の末端が冷える冷え症とちがい、低体温は、体の内部が冷えている状態。
放置すると、代謝が落ちて太りやすくなる、疲れやすくなる、などの不調のほか、婦人科系の疾患の原因になり、将来妊娠しにくくなるリスクも。将来の自分の体のためにも、普段の生活の中で無理なく改善していきたいですね。
■低体温になる原因とは!?一般的に、日本人の平熱は36℃〜37℃。平熱が36℃未満の状態を「低体温」とよびます。手足の先が冷たくなる「冷え性」とは異なり、意外と自覚症状がないのがこの低体温。若い女性をはじめ、最近増えている症状です。
低体温は、病気などの明らかな原因がある場合以外は、生活習慣によって引き起こされることがほとんどです。冷暖房の効いた室内で長時間過ごす、露出の多い服装、運動不足やストレスなど、日常生活の中で誰もが思い当たることばかり。
普段の生活の中で体を冷やしすぎていないか、一度振り返ってみましょう。
■低体温が招くさまざまなデメリット低体温とは、体の内部が冷えているということ。体全体の機能が低下するので、疲れやすい、肩や首のコリがひどくなる、といったデメリットが。
免疫力がダウンし、風邪などの感染症にかかりやすくなったり、花粉症などのアレルギー症状が出やすくなったりすることも。
また、美容面にも大きな影響が。基礎代謝力が落ちるため、脂肪を燃焼しにくくなり、太りやすくなってしまいます。さらに、細胞の働きが悪くなるため肌のツヤやハリが失われ、早く老ける、という恐ろしい結果に。
低体温はホルモンバランスの崩れも引き起こすといわれています。生殖機能のある下半身はとくに冷えやすく、低体温のままでは将来妊娠しにくくなるかもしれない、という大きなリスクも。
■低体温を改善するためには低体温になってしまう原因の多くは生活習慣。改善するには、普段の生活の見直しが大切です。
日ごろ運動をする機会のない人は、歩く時間を増やすだけでも効果があるといいます。通勤時に一駅手前から歩いてみる、出勤前にウォーキングをするなど、手軽にできる運動を続けてみて。
食事は、体を冷やすものをとりすぎないよう注意しましょう。インスタント食品や嗜好品はできるだけ避け、1日3回、規則正しく食事をすることが大切です。
体を温める作用のある、かぼちゃやショウガ、発酵食品などを上手にとり入れるようにしてください。
また、意外と気づかない原因が下着。きつい下着で体をしめつけると、血流を滞らせ、内臓の働きを低下させてしまいます。下着をはじめ、体型に合わない洋服や靴を身につけるのも避けた方がよいでしょう。
(加藤 朋実)