2024-03-04
「民宿」と聞くと、こぢんまりとした建物、家族経営でアットホームな雰囲気、宿泊料金が安い……といったイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。しかし、はっきりとした定義や、旅館との違いはいまいひとつ分かりづらいところ。
本記事では今さら聞けない「民宿」について詳しくご説明します。客室や設備、予約方法などもご紹介。民宿に泊まったことがない方、必見ですよ!
民宿の定義を知るにはまず、「旅館業法」をチェックしてみましょう。旅館業法とは適切な宿泊業の運営や、宿泊者へ充分なサービスを提供するための指針となる法律です。
宿泊施設は営業にあたり、以下の営業種別の内いずれかの許可を得る必要があります。
■旅館・ホテル営業
■簡易宿所営業
■下宿営業
民宿は「簡易宿所営業」として許可を得ている施設が多く、簡易宿所は他にカプセルホテルやユースホステルなども当てはまります。
民宿と旅館の一番の違いは、先述の旅館業法での営業種別です。旅館はその名の通り「旅館・ホテル営業」として許可を得ています。
許可を得た種別によって、施設が満たすべき条件が異なります。それでは旅館と民宿の具体的な違いを見てみましょう。
まず、旅館・ホテル営業と簡易宿所営業では、客室の広さの取り決めに違いがあります。旅館・ホテル営業は一室ごとの広さが定められており、個室が基本。簡易宿所営業では延べ床面積の広さが決められているので、必ずしも個室でなくても良いという点が大きな違いです。
また、改正前の旅館業法では玄関帳場(フロント)の設置義務があったため、ほとんどの旅館にフロントが置かれています。簡易宿所営業には元々設置義務がないため、フロントがない民宿もあります。
民宿は和室で、トイレや洗面所は他の宿泊者と共同という施設が多いです。布団の上げ下ろしは自分で行うのが基本。テレビやエアコンはありますが、冷蔵庫やセキュリティボックスなどがない施設もあります。
※宿泊施設によって異なります。各施設の公式サイトをご確認ください。
宿によりますが、民宿では1泊2食付き、朝食付き、素泊まりなど宿泊プランが選べます。しかし料理にこだわっている民宿は多いので、せっかくなら食事付きプランを選びましょう。
農家民宿であれば旬のおいしい野菜、漁師の宿であれば鮮度抜群の魚介類。その土地のおいしいものを知り尽くしているからこそ、春の山菜や冬のカニなどその時々の旬を感じられる絶品料理を提供できるのです。
食事は基本的には食事処やダイニングで、他の宿泊客と一緒にいただきます。といっても部屋数自体が少ないため、混雑していたり騒がしかったり、ということはあまりないでしょう。
旅館のようにシーズンごとに決められた料理ではなく、その日に獲れた食材で料理することが多いため、どんなメニューなのかは当日までのお楽しみ!
民宿でもホテルや旅館のようにアメニティが用意されているところが多いです。タオルや歯ブラシセット、浴衣、大浴場にはシャンプーやリンスも!ただし宿によって用意されているアメニティは異なるので、宿泊前に確認してから準備しましょう。
お風呂は共同というところがほとんどです。天然温泉が楽しめる民宿や、近隣の浴場施設に入浴できる民宿もあります。宿によっては自宅のお風呂のようなコンパクトなバスタブや、シャワールームのみのところも。
この他に宿泊者が共同で使用できるラウンジスペースや冷蔵庫、洗濯機のある施設もあります。
民宿の良いところは、やはりそのアットホームな雰囲気。宿の方だけでなく、近隣の方との交流を楽しめる宿泊施設もあります。お餅つきなどさまざまなイベントで楽しませてくれる宿も!
地元に住んでいる人だからこそ知っているその土地の文化や歴史、おいしいものや見どころも教えてもらえるので、ローカル気分を満喫したい方にはピッタリです。
海沿いの町の民宿で漁師体験、農家民宿で農作業体験など、その土地ならではのプログラムを用意している宿もあります。都会の子供たちにはなかなかできない体験ができるので、夏休み旅行の宿泊先としても特におすすめです!
それぞれの民宿で独自のサービスを展開しているので、普通の宿泊じゃ物足りない、民宿の良さをフルに活用したいという方はチェックしてみましょう。
例えば、農場併設の民宿。馬とふれあったり、時期が合えばかわいい羊の赤ちゃんが見られたり、家族旅行にピッタリですね!
温泉地で泊まるなら大型ホテルや旅館も良いですが、天然温泉が楽しめる民宿を選択肢に入れてみては?客室数が少ないため、運が良ければ貸切状態で楽しめるかもしれません。旅館やホテルに比べて浴室数は少ないですが、気兼ねなくのんびり浸かりたい方や、宿泊費を安く抑えたい方におすすめです。
沖縄の離島を満喫するなら民宿がイチオシ。沖縄ならではの琉球建築の古民家に泊まれるチャンスです。夜は宿の方と泡盛を飲みながら楽しく過ごせるお宿も!もしかしたら三線を弾いてもらえるかもしれませんね。ふれあいが楽しみたい方に◎
民宿の予約は電話、もしくは公式サイトがあればWeb予約を受け付けていることもあります。公式サイトがない民宿も多いため、訪れるエリアの観光協会のサイトをチェックしてみましょう。宿泊施設として一覧で紹介されている場合があります。
ふらっと行ってそのまま予約、ということも空き状況によってはできないこともありませんが、食事の用意などの関係で断られてしまう可能性も。兼業で経営している民宿も多く、時期によっては営業していない場合もあるため、事前予約がおすすめです。
また、旅行予約サイトに掲載されている民宿も多いので、ぜひチェックしてみましょう。トラベルjpなら旅館やペンションなども含めて、泊まりたいエリアの宿泊施設を一括検索、料金を比較して検討することができますよ!
※本記事は民宿の概要を説明したものです。各施設ごとに設備やアメニティ、食事内容などは異なります。宿泊予約時に公式サイトで確認、または宿泊施設に直接お尋ねください。
※写真はイメージです。
【トラベルjp・ナビゲーター】
トラベルjp 編集部
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