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奈良・明日香村「稲渕」「阪田」「上」「細川」の4つの棚田巡り

2021-06-30

日本の原風景ともいわれる明日香村では、緩やかな斜面に沿って作られた棚田がいくつも見られます。そのなかでも、「稲渕」「阪田」「上(かむら)」「細川」の4つの棚田は、同じ棚田でも、稲渕・阪田は“広大”、上と細川は“眺望”と“夕陽”とそれぞれ違った景観を楽しむことができます。明日香村を代表する4つの棚田で、美しい棚田の風景に出会いに行ってみませんか?

明日香村でもっとも広大な「稲渕の棚田」

写真:モノホシ ダン

明日香村でもっとも有名な棚田といえるのが「稲渕(いなぶち)の棚田」です。平安時代から室町時代にかけて開墾され、日本の棚田百選にも選ばれた棚田で、約300枚の水田と畑により形作られています。
また稲渕の棚田は、県内の特に優れた景観の一部、奈良県景観資産としても登録されていて、明日香村の農村の原風景を強く残しています。

写真:モノホシ ダン

稲渕の棚田を一望できるのが「朝風峠棚田展望台」です。展望台からは、なだらかな傾斜に湾曲した大小さまざまな水田や畑が不規則に続く棚田を見ることができます。

写真:モノホシ ダン

さらに稲渕の棚田は、秋には田の畔や土手に咲く彼岸花の県下有数の自生地でもあります。広大な稲渕の棚田で、農村の原風景を心行くまで楽しみましょう。
<稲渕の棚田の基本情報>
住所: 奈良県高市郡明日香村大字稲渕
電話番号:0744-54-4577(明日香村地域振興公社)
アクセス:近鉄飛鳥駅から明日香周遊バス赤かめで「石舞台」バス停より徒歩約20分
車利用の場合は、西名阪自動車道郡山ICから国道24号線と国道169号線経由で石舞台古墳駐車場利用

ピラミッド状の方墳“都塚古墳”がある「阪田の棚田」

写真:モノホシ ダン

稲渕の棚田と隣接する「阪田の棚田」は、県道155号と県道15号の分岐するあたりにある大きな棚田です。
阪田地区は耕地が急傾斜のため、農業生産性が低かったところを、「農山漁村活性化プロジェクト支援交付金事業」によって景観や埋蔵文化財に配慮しながらの開発が行われています。

写真:モノホシ ダン

阪田の棚田の絶景スポットは、“神の宿る石”として知られる「くつな石」の近くにあります。ここからは、眼下に阪田、祝戸、島庄、岡などの集落、さらに甘樫丘や畝傍山、遠くに二上山を望むことができます。
くつな石までの上り坂はキツイですが、棚田の風景が少しずつ移り変わっていく見事な眺望を楽しめます。
<阪田の棚田の基本情報>
住所:奈良県高市郡明日香村阪田
電話番号:0744-54-4577(明日香村地域振興公社)
アクセス:近鉄飛鳥駅から明日香周遊バス赤かめで「石舞台」バス停より徒歩約20分
車利用の場合は、石舞台古墳駐車場利用

写真:モノホシ ダン

なお阪田には、日本では類例のほとんどない“ピラミッド状”の方墳として大きな話題となった「都塚古墳」があります。築かれたのは6世紀後半ごろで、被葬者は、権勢を誇った蘇我馬子の父「蘇我稲目(そがのいなめ)」とする説が有力です。
国の史跡に指定されている都塚古墳では、柵の間から横穴式石室の内部や石棺を間近に見ることもできます。古墳ファンならずとも、阪田の棚田を訪れた際にはぜひ拝見してください。
<都塚古墳の基本情報>
住所:奈良県高市郡明日香村阪田小字ミヤコ938
電話番号:0744-54-4577(明日香村地域振興公社)
アクセス:近鉄飛鳥駅から明日香周遊バス赤かめで「石舞台」バス停より徒歩約10分
車利用の場合は、石舞台古墳駐車場利用

田園風景と市街地などの眺望に優れる「上の棚田」

写真:モノホシ ダン

稲渕の棚田と同じく、奈良県景観資産に登録されているのが「上(かむら)の棚田」です。明日香村の石舞台古墳から、桜井市の多武峰へと抜ける県道155線の峠道沿いに位置する集落から望むことの出来る棚田風景です。

写真:モノホシ ダン

上の棚田の見学には、冬野川源流の谷に架かる「気都和既(きつわき)橋」から眺めるのがおすすめです。橋の上からは、近くは古くから存在する山裾の集落景観が、遠くには、橿原市の市街地、さらに彼方には、葛城山や金剛山の山並みが眺望できます。

写真:モノホシ ダン

上の棚田は、夕陽の名所でもあります。昔ながらの棚田風景と現代的な市街地風景との比較や、重畳と連なる山々からなる眺めをお楽しみください。
<上の棚田の基本情報>
住所:奈良県高市郡明日香村上(かむら)
電話番号:0744-54-4577(明日香村地域振興公社)
アクセス:桜井市コミュニティバス「談山神社」バス停より徒歩約30分
車利用の場合は、奈良県道155号線「気都和既橋」からすぐ

美しい“棚田焼け”を見ることができる「細川の棚田」

写真:モノホシ ダン

県道155号線沿いで、上の棚田に行く途中にあるのが同じく夕陽の名所として知られる「細川の棚田」です。細川の棚田は、冬野川に沿って続く棚田で、初夏にはきれいな水鏡の風景が広がります。

写真:モノホシ ダン

細川地区は、西に向かって開けた地形をしているので、以前から夕陽が美しいことで知られています。なかでもおおすめは、田んぼに水が入る田植えの時期。
水面に夕陽が反射してとても美しい「棚田焼け」の光景が見られます。そのため、5月下旬から6月にかけての田植えの時期になると多くのカメラマンで賑わいます。

写真:モノホシ ダン

夕陽に反射して輝く棚田は、グラデーションに富み、荘厳のひとこと。刻々と変化してゆく水鏡は、まるで夕陽の魔法のようです。
なお、車で訪れた際には、道路脇に何箇所か駐車スペースが設けられていますので、そちらを利用するようにしましょう。
<細川の棚田の基本情報>
住所:奈良県高市郡明日香村大字細川
電話番号:0744-54-4577(明日香村地域振興公社)
アクセス:近鉄飛鳥駅から明日香周遊バス赤かめで「石舞台」バス停より徒歩約20分
車利用の場合は、奈良県道155号線沿いの駐車スペース利用

明日香村の歴史探訪の旅とともに訪れたい

いかがでしたか。日本の原風景ともいわれる奈良県の明日香村には、今回ご紹介した棚田のほかにも、上居(じょうご)や栢森(かやのもり)など多くの棚田があります。
石舞台古墳や、花の寺・岡寺、飛鳥寺の日本最古の大仏・飛鳥大仏など歴史探訪の旅とともに、美しい棚田の景観も楽しんでみてはいかがでしょうか。
2021年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
旅する明日香ネット棚田(外部リンク)
https://asukamura.com/sightseeing/480/
明日香村赤かめ周遊バス(外部リンク)
https://asukamura.jp/kame_bus/akakame.html
あすかであそぼ(外部リンク)
https://asukadeasobo.jp/
奈良・明日香村で「かかしコンテスト」と「彼岸花祭り」を楽しもう
https://www.travel.co.jp/guide/article/28564/

【トラベルjp・ナビゲーター】
モノホシ ダン

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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