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“ごろごろ水”!?奈良県「洞川温泉湧水群」で天然水を堪能

2022-08-24

水道水の臭いが気になる都会で暮らしていると、良質な天然の水をいただきたいと思う方も多いのではないでしょうか。そんな方にお勧めしたいところが、奈良県天川村の「洞川温泉」にあります。洞川温泉の周辺から湧き出す天然水は環境省の「名水百選」にも選ばれており、休日ともなると、それを求めて都会からたくさんの人がやって来ます。今回は奈良県天川村の「洞川温泉湧水群」をご紹介しましょう。

洞川温泉湧水群の代表格「ごろごろ水」

写真:乾口 達司

「洞川温泉(どろがわおんせん)」は奈良県吉野郡天川村にある温泉郷。いまから1300年前、役小角によって開かれたとされる修験道の聖地・大峰山のお膝元にあり、修験者はいまでも洞川温泉を経由して大峰山に分け入ります。温泉地としても知られているため、シーズンになると、毎年、大勢の観光客で賑わいます。
そんな観光客のお目当ての一つが、大峰山系から湧き出る良質の天然水。洞川温泉の周辺は石灰岩の地層が隆起して作られたカルスト地形に花崗岩質のマグマが貫入したところで、その上に形成された豊かな森林が雨水をたくわえ、あちらこちらで良質の天然水を湧き出させています。
湧水群のうち、「泉の森」「神泉洞」「ごろごろ水」の三か所は「洞川温泉湧水群」の名で環境省の「名水百選」にも選ばれています。

写真:乾口 達司

洞川温泉湧水群のなかでもっとも知られているのは「ごろごろ水」。関西一円にその名の知られた名水で、休日ともなると、ごろごろ水を求めて、採水場にはたくさんの人がやって来ます。
採水場にわざわざ駐車場が完備されていることからも、たくさんの人がやって来ることがうかがえるでしょう。

写真:乾口 達司

しかし、「ごろごろ水」とは、何とも不思議な名前ですよね。その由来は、地中を流れる水がゴロゴロと音をたてて流れることにちなみます。
ごろごろ水を採水する外来者が急増していることもあり、近年は湧水地からご覧のようなパイプをわたして水を流しています。観光客はこのパイプから流れてくる水を採水するわけです。

いたって簡単!ごろごろ水の採水法

写真:乾口 達司

ごろごろ水の採水方法はいたって簡単。お車で来場した場合は駐車料金を支払い、係員の指示するブースに車を停めます。その背後にごろごろ水の流れるパイプがわたされているため、後は目の前にあるバルブをひねるだけ。
あらかじめ持参した空のペットボトルなどにごろごろ水を注ぎ入れましょう。採水料は駐車料金にふくまれているため、駐車時間内(1時間)であれば、どれだけ汲んでも咎められることはありません。

写真:乾口 達司

大量に汲んで持ち帰りたいという方は、大容量向けの容器を幾つか持参するのも一計です。

写真:乾口 達司

敷地内には、歩行者用の採水場もそなえられています。
ごろごろ水の活用方法はいろいろ。そのまま飲むのもよし。お料理に使うのもよし。コーヒーに入れると、水道水とは違って味がまろやかになるということで、洞川温泉にはごろごろ水で沸かしたコーヒーを出してくれる喫茶店も幾つかあります。
もちろん、生水なので特に夏場は煮沸していただきましょう。
<ごろごろ水採水場の基本情報>
住所:奈良県吉野郡天川村洞川686-139
電話番号:0747-64-0188(ごろごろ茶屋)
アクセス:奈良交通バス「洞川温泉」より徒歩約30分

修験道と結びついた龍泉寺の湧き水「龍の口」

写真:乾口 達司

写真は洞川温泉のなかほどにある龍泉寺。寺伝によると、修験道の開祖・役小角がこの地に湧き水を発見し、お堂を建てて八大龍王をまつったのがはじまりとされます。

写真:乾口 達司

役小角が発見したという湧き水は「龍の口」と呼ばれており、現在も境内の一角でコンコンと水が湧き出ています。
柄杓が添えられていることからもおわかりのように、「龍の口」の湧き水もいただくことができます。

写真:乾口 達司

「龍の口」から流れ出た水は下流で水行場としても使われており、大峰山に登る修験者たちがその水に身体をひたし、清める役割もになっています。
洞川温泉では、天然の湧き水が信仰(修行)とも結びついているわけです。
<龍泉寺の基本情報>
住所:奈良県吉野郡天川村洞川494
電話番号:0747-64-0001
アクセス:奈良交通バス「洞川温泉」より徒歩約5分

穴場の「泉の森」

写真:乾口 達司

洞川温泉湧水群に興味のある方は、ごろごろ水採水場だけでなく、同じく「名水百選」に選ばれているこちらの「泉の森」も訪れましょう。
「泉の森」は「泉の森大神」とも呼ばれており、洞川温泉の表鬼門に当たる位置にあります。そのことからも地元民の崇敬を集めてきたところであることが、おわかりいただけるでしょう。

写真:乾口 達司

橋を渡り、神域を奥へと進むと、ご覧のように、洞窟から大量の水が流れ出しているのをご覧いただけます。これが「泉の森」です。

写真:乾口 達司

簡易の採水場も設けられているため、水をいただくことも可能です。ただし、地元の方が水をくみにやってこられることもあるため、採水の際はご迷惑にならないようにしましょう。
ごろごろ水採水場に比べて、穴場というべき泉の森。こちらにもぜひ足をお運びください。
<泉の森の基本情報>
住所:奈良県吉野郡天川村洞川
アクセス:奈良交通バス「洞川温泉」より徒歩約10分

マスの大群も!大峰山系から流れてくる山上川

写真:乾口 達司

湧き水とは違いますが、大峰山系から流れて来る河川の水にも注目!こちらは洞川温泉のなかほどを流れる山上川ですが、水がとても冷たく、綺麗です。

写真:乾口 達司

橋の上から川をのぞいてみましょう。たくさんの魚が泳いでいるのをご覧いただけます。これはマスの大群。山上川がいかに綺麗な川であるか、わかりますね。

写真:乾口 達司

街中でも各所で天然水に触れることができます。手をつけるととても冷たいですよ。

洞川温泉で自然の湧き水をいただこう!

洞川温泉湧水群がいかに魅力的か、おわかりいただけたでしょうか。温泉を楽しみながら天然の水までいただけるなんて、至福の限りですね。ただし、観光シーズンや休日はたくさんの来訪者で賑わうため、特にごろごろ水の採水場は混み合うことが想定されます。お時間に余裕をもって洞川温泉を訪れるようにお勧めします。
2022年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
大峯山洞川温泉観光協会(外部リンク)
http://www.dorogawaonsen.jp/
洞川湧水群―環境省選定名水百選(外部リンク)
https://water-pub.env.go.jp/water-pub/mizu-site/meisui/data/index.asp?info=60

【トラベルjp・ナビゲーター】
乾口 達司

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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