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南海電鉄・汐見橋線で大都会の中にたたずむ「秘境駅」へ!

2021.04.27

南海電鉄の通称「汐見橋線」は、南海高野線の一部で、汐見橋駅(大阪市浪速区)-岸里玉出駅(大阪市西成区)間の4.6kmを約9分かけて結んでいる支線です。この区間を往復する各駅停車だけが運行されていて、運行間隔は、ほとんどの時間帯で1時間にわずか2本。なかには、1日の乗降人員が、100人程度の秘境駅もあります。大都会の真ん中を走る汐見橋線で、郷愁漂うローカル線の旅を満喫してみませんか?

南海高野線の起点「汐見橋駅」とは

写真:モノホシ ダン

汐見橋駅は、南海高野線の起点となっている駅です。汐見橋駅からは、1925年(大正14年)3月に、高野線と南海本線の連絡線ができるまで、高野山方面(高野下まで)への直通運転は、すべて同駅を発着していました。
しかし、汐見橋駅はミナミの中心部から西の外れにあり、利便性向上などの理由によって、1929年(昭和4年)には高野山方面に向かうすべての列車が難波駅発着となり、汐見橋駅からは岸里玉出駅までの折り返し運転のみとなりました。
その後、汐見橋駅の1日の乗降人数は、2000年代半ばには300人程度まで落ち込みましたが、駅の東側に2009年(平成21年)、阪神なんば線の桜川駅が開業すると、接続駅として乗降人数は回復傾向にあります。

写真:モノホシ ダン

現在の汐見橋駅舎は、1956年(昭和31年)に再建されたもので、駅員さんが配置された有人駅。大都会の中に位置する駅とは思われないほど静寂に包まれたコンコースは、天井が高く広々としていて、かつてのターミナルだった面影を残しています。
汐見橋駅は、頭端式1面2線の地上駅で、終着駅の雰囲気が漂います。ホームの屋根を支える柱は、線路で出来ていて、とても趣深い駅舎です。

写真:モノホシ ダン

汐見橋線を走る車両は、2200系が、2両編成で運行されています。2200系は、1969年(昭和44年)から1972年(昭和47年)にかけて製造された南海22000系の改造車です。
22000系は、急勾配で急カーブのある高野山極楽橋駅に乗り入れた登山鉄道車両で、「ズームカー」という愛称で親しまれました。その後ワンマン化改造を受け、汐見橋線などの支線で活躍しています。
2200系は、全長17mと南海本線の車両と比べると短めで、通勤電車としては珍しく2扉車となっています
<汐見橋駅の基本情報>
住所:大阪府大阪市浪速区桜川三丁目8番74号
電話番号:06-6561-5748
アクセス:岸里玉出駅から約9分

「芦原町駅」周辺は、全国有数の太鼓づくりの産地

写真:モノホシ ダン

汐見橋駅を出発して約1分で到着する「芦原町駅」は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅。自動改札機が設置された無人駅で、駅舎は岸里玉出行きホームの岸里玉出寄りにあり、汐見橋行きホームとは、構内踏切で結ばれています。頭上には、阪神高速堺線の高架が駅舎に覆い被さるように走っています。
<芦原町駅の基本情報>
住所:大阪府大阪市浪速区芦原二丁目5番31号
電話番号:06-6671-4025(住吉東駅)
アクセス:汐見橋駅から約1分 岸里玉出駅から約7分

写真:モノホシ ダン

ところで芦原町駅〜木津川駅間では、川のない鉄橋があります。これは昔、木津川の支流が流れていたものの埋め立てられた結果、鉄橋だけが残されたという珍しい場所です。

写真:モノホシ ダン

芦原町周辺は、かつて全国有数の太鼓づくりの産地として栄えた「渡辺村」があったところで、今でも販売等がされています。そのため、芦原町駅の周りには太鼓をイメージしたモニュメントがあちらこちらに見られます。
駅近くの「浪速玉姫公園」には、有名な太鼓職人、太鼓屋又兵衛の屋敷跡もあります。浪速玉姫公園にある“鬼太郎ハウス”を思わせるモニュメントは、デジタルとアナログの両方がついた「からくり時計」で、太鼓と打ち手をモチーフにしています。
からくり時計は、定時になるとガラスが透明になり、回転する台の上で太鼓を打つ2体のからくり人形が現れ、太鼓の音を鳴り響かせるようになっています。時計を支える曲線の柱は、人々の腕を表し、歴史と文化を支えてきたことを表現しています。
<浪速玉姫公園の基本情報>
住所:大阪府大阪市浪速区浪速東3丁目13
からくり時計作動時間:8:00 9:00 12:00 16:00 18:00
アクセス:芦原町駅から徒歩約5分

貨物輸送で賑わった「木津川駅」は“大都会の中の秘境駅”

写真:モノホシ ダン

芦原町駅周辺の散策を楽しんだら、ふたたび汐見橋線に乗車して、ひとつ先の「木津川駅」へ行ってみましょう。
現在の木津川駅の駅舎は、1940年(昭和15年)に建てられたもので、築80年になります。芦原町駅と同様に、自動改札機が設置された無人駅で、島式ホーム1面2線を有する地上駅。
コンクリート造りの丸みを帯びたレトロモダンな駅舎は、線路の西側にあり、駅舎とホームは汐見橋寄りの構内踏切でつながっています。
駅前は、舗装されておらず、砂利道が続いていて、駅舎の位置も分かりにくいため、鉄道ファンの間では「大都会の中の秘境駅」とも呼ばれています。

写真:モノホシ ダン

木津川駅は、かつて貨物輸送で賑わった駅です。紀伊山地で伐採された材木などは、貨物列車でこちらの木津川駅まで運ばれ、近くにある渡船を経由して、大正区の方などに輸送されており、貨物取扱駅としてきわめて重要な役割を担っていました。
しかし、1960年代まで大正区に数多くあった貯木場が、住之江区に移転したため、貨物取扱量が激減し、1971年(昭和46年)には南海高野線の貨物輸送も廃止となり、木津川駅の全盛時代は終わりを告げました。
今でも駅の片隅では当時の名残をとどめており、手動式の転轍機や貨物ヤードの側線の一部などが見られます。

写真:モノホシ ダン

ちなみに木津川駅の1日の平均乗降人員は、2019年度で141人。高野線の山間部の駅に並んで乗降客数の少ない駅となっています。
<木津川駅の基本情報>
住所:大阪府大阪市西成区北津守1丁目8番67号
電話番号:06-6671-4025(住吉東駅)
アクセス:汐見橋駅から約3分 岸里玉出駅から約5分

木津川大橋から木津川の眺めを楽しもう

写真:モノホシ ダン

木津川駅で降りたら、せっかくですから駅周辺を散策してみましょう。おすすめは、駅から徒歩10分ほどで行ける阪神高速西大阪線と国道43号線が並行する木津川大橋の下部。橋梁の下には、歩行者と自転車の専用通路があり、ここから駅名の由来にもなった木津川を眺めることができます。

写真:モノホシ ダン

木津川大橋の歩行者・自転車専用通路からは、汐見橋線を走る2両編成の電車を見ることができます。

写真:モノホシ ダン

さらに、木津川の下流に目をやると、木津川にそびえる大きなアーチ型の「木津川水門」の勇姿が。津波や台風の高潮を巨大な水門で防ぎ、上流域が浸水するのを防ぐ役割があります。
この珍しいアーチ型の水門ですが、今後20年ほどで姿を消すことになりました。 南海トラフ大地震で、大津波が発生すると構造的に水門が破損する可能性があることや、地震で電源が失われると機能しないことが理由です。更新後は、上下に扉が動くローラーゲート水門となります。
汐見橋線を訪れたら、あわせて見に行ってみてはいかがでしょうか。
<木津川水門の基本情報>
住所:大阪府大阪市大正区三軒家東3丁目6-7
アクセス:木津川駅から徒歩約15分

レトロな洋風駅舎の「西天下茶屋駅」

写真:モノホシ ダン

なお、汐見橋線では他にも必見の名物駅舎があります。それが洋風のお洒落なデザインが特徴の西天下茶屋駅の駅舎。開業は1915年(大正4年)で、上下別の駅舎があり、こちらは岸里玉出方面の駅舎となります。
<西天下茶屋駅の基本情報>
住所:大阪府大阪市西成区橘三丁目3番23号
電話番号:06-6671-4025(住吉東駅)
アクセス:汐見橋駅から約7分 岸里玉出駅から約2分

写真:モノホシ ダン

おすすめの撮影スポットとしては、西天下茶屋駅〜岸里玉出駅間のレトロな架道橋がイチ押し。1932年(昭和7年)に完成したラーメン橋で、橋の曲線とリベットの融合が時代を感じさせます。撮影場所は橋に並行して架けられた歩道橋上です。

汐見橋線では「朝ドラ」の撮影スポットも

いかがでしたか。本文ではご紹介できませんでしたが、汐見橋線では他にも訪れたい観光スポットがあります。それが西天下茶屋駅の近くにある「銀座商店街」です。
西天下茶屋は、連続テレビ小説『ふたりっこ』の舞台にもなったことから、商店街にはメインキャストの三倉茉奈さんと三倉佳奈さん(マナカナ)のモニュメントが設置されています。
テレビドラマなどのロケ地めぐりが好きな方にもおすすめです。昭和の香りが漂うアーケード商店街の散策とともに、ロケ地めぐりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
2021年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
南海100駅自慢(外部リンク)
http://www.nankai.co.jp/contents/e_project/nankai100/
芦原町駅(外部リンク)
http://www.nankai.co.jp/traffic/station/ashiharacho.html
木津川駅(外部リンク)
http://www.nankai.co.jp/traffic/station/kizugawa.html
大阪観光局公式サイト(外部リンク)
https://osaka-info.jp/
渡し船に巨大水門「大阪のアイランド・大正区」を歩こう!
https://www.travel.co.jp/guide/article/32339/

【LINEトラベルjp・ナビゲーター】
モノホシ ダン

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提供元:LINEトラベルjp 旅行ガイド

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