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伐採すると災いが!大阪市街のミステリアス御神木スポットを巡る

2021.02.15

有名な平将門公の首塚のように、移動や撤去がタブーとされている霊域は全国に少なからず存在します。大阪市内中心部では、道路の真ん中など「なぜこんな所に?」というロケーションに訳ありの御神木が鎮座している例がいくつか見受けられ、近隣住民の方々などの手によって時代を越えて大事に守られ続けています。不思議な霊験だけではなく、歴史的な側面も見どころです。

戦火も止めた!楠木正成ゆかりの槐の木「榎木大明神」

写真:小々石 曲允子

「榎木大明神」の御神木が鎮座するのは、谷町六丁目からやや西、長堀通から北へ伸びる石段の坂を昇った路上。
長い間榎の木だと思われていた御神木が実は槐(エンジュ)の木だとわかったのは、枯れる寸前だった木に延命治療が施された1988(昭和63)年のことでした。しかし、長年の馴染みもあり、現在まで「榎木大明神」の名でお祀りされています。

写真:小々石 曲允子

そして、この槐の御神木に関しては不思議なエピソードがいくつも語り継がれています。都市計画で何度も伐採が試みられたものの、その度に伐採者が不慮の事故に遭い、伐採が断念されたこと。空襲を受けた際、猛火がこの木を境に止まり、ここから東側の一帯は類焼を免れたという怪。4月に入ってから大祭を行うと信者に事故が起こるという言い伝え・・。そうしたこともあり、槐の木は地域の守り神として畏れ崇められ続けているのです。
また、この木に棲むと云われる通称「巳(み)いさん」=白蛇も共に御神体としてお祀りされています。

写真:小々石 曲允子

なお、この場所は熊野や伊勢への旧街道筋に当たり、槐の木は参詣の旅人にとっての目印的存在でもあったようです。
さらには、かの楠木正成公の植樹との伝承もあり、現在で680年程とされる樹齢からも信憑性の高い言い伝えとされています。その霊威のみならず歴史的にも貴重な御神木であると考えられます。
<基本情報>
住所:大阪府大阪市中央区安堂寺町2丁目3
アクセス:
大阪メトロ「松屋町」駅より徒歩約4分
大阪メトロ「谷町六丁目」駅より徒歩約5〜6分

谷町界隈には更に伐採タブーの御神木が「楠木大神」

写真:小々石 曲允子

榎木大明神と同じ谷町六丁目界隈にもう一体、路上の御神木が存在します。
「楠木大神」という名でお祀りされている樹齢5,600年の楠(クスノキ )は元はこの周辺のお寺の境内にあった木。現在は上部の枝が大幅に伐採されていますが、太い幹はまだしっかりと残っており生き永らえているようです。根元の祠には「巳いさん」(蛇)がお祀りされています。

こちらの御神木にも、伐採しようとした工事関係者に災いが起きたという話が伝わっており、そのこともあって車道の真ん中に中洲のようにポツンと神域が取り残された状態で保護され続けています。
横断歩道等もないため、お参りの際には車の通行にくれぐれも気をつけて頂く必要があります。
なお、ここから歩いてすぐの所に近松門左衛門氏の墓所もありますので、こちらにもお参りされると良いでしょう。
<基本情報>
住所:大阪府大阪市中央区谷町7丁目1-2
アクセス:大阪メトロ「谷町六丁目」駅より徒歩約5〜6分

写真:小々石 曲允子

梅田エリアの霊験あらたかな銀杏の木「龍王大神」

写真:小々石 曲允子

大阪の都心・梅田エリアの路上にも、御神木として古くからお祀りされている銀杏(イチョウ)の木があります。
西天満はオフィスビルなどが多く建ち並ぶ界隈ですが、昔から寺院が多かった一帯でもあり、銀杏の木がある場所も元はこの近くにある太融寺というお寺の境内でした。道路整備によりこの銀杏も伐採される予定でしたが、幹を切り始めた時に事故が起こり、伐採者が亡くなるという災難が。そのため伐採は中止され、現在の地に鎮座し続けることとなりました。

写真:小々石 曲允子

こちらの「龍王大神」の祠には銀杏の木に棲むとされる雄の白蛇が祀られており、太融寺境内の「白龍大社」に祀られた雌の白蛇とはつがいであるとも伝わっています。
白蛇は金運にご利益があるとされており、周辺のオフィスやお店で働いている方がお参りされている姿も時々見かけますよ。
<基本情報>
住所:大阪府大阪市北区西天満4丁目3
アクセス:
大阪メトロ「東梅田」駅より徒歩約10〜13分
大阪メトロ「南森町」駅より徒歩約10分

鶯伝説が残る「鶯塚」にも、巳いさんの御神木が

写真:小々石 曲允子

北区長柄東の車道に挟まれた歩道上に「鶯(うぐいす)塚」という史跡が残されています。玉垣で囲まれた一角には、祠と大きな椋(ムク)の御神木、「鶯塚 藤八大明神」と刻まれた碑が建っています。またこの裏側には、地蔵尊がお祀りされています。
鶯塚の由来や伝説はいくつかあり、一つは1200年程前、長者の美姫が飼っていた鶯が姫の死を悲しんで歌を詠み、後を追うが如く死んでしまった。そこでこの麗しい話を後世までも伝えようと鶯を姫と一緒に埋葬し鶯塚と名づけたという伝承。また、この長柄の地はあの7世紀の「大化の改新」が断行された地で、ここはその時期の孝徳天皇に関係の深い高貴な方の御墓であるという伝承もあります。

写真:小々石 曲允子

鳥居には稲荷神社の表示がありますが、ここで目撃されていた2匹の白蛇を祀る「藤八大明神」の碑と御社が大正時代に建立されたという話が伝わることから、こちらも元は「巳いさん」=白蛇が御神木と共にお祀りされていた場所であったようです。
古代以来の由緒ある旧蹟は、御神木と巳いさん、そして地元の方の手によって時代を越えて守られ続けてきたのですね。
<基本情報>
住所:大阪府大阪市北区長柄東2丁目7
アクセス:大阪メトロ「天神橋筋六丁目」駅より徒歩約10分

神宿る木は大阪の街の歴史とともに

大阪市内ではこの他、玉造の白光大神なども路上の御神木を祀る御社として知られています。祟りを恐れたのはもとより、京阪神の町の路地では地蔵尊をお祀りした小さな祠が他地域と比べても多く(地蔵盆という風習もある)、民間信仰が盛んな土地柄であることも御神木の保護と無関係ではなかったかも知れません。
また、こうした街角の御神木には総じて関西弁で言うところの「巳いさん(蛇神)」が祀られているのも特徴的ですね。
枝葉が生い茂る季節にはより存在感が増しますので、近くを移動、散策する際に立ち寄りお参りしてみましょう!
2021年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
太融寺(外部リンク)
https://taiyuji.net

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小々石 曲允子

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