2021-03-04
京都の中でも、観光名所として知られた有名な寺社が少なく、どちらかと言えば玄人向きの「上京区」。しかしながら実は、特に春の季節になると、境内に桜が咲き乱れ、息を呑む絶景を見せてくれる穴場な寺社が多い、という特徴があります。そこで今回は、上京区の美しい「桜の絶景」をまとめてご紹介!また春の上京区では、普段は堂内非公開の寺社へ現代アート作品を展示する「京都まるごと美術館」も開催されるので必見です。
まず紹介したいのは、堀川通り沿いにある「水火天満宮」。実は、日本初めての天満宮(=菅原道真公を祀った神社)として知られています。
その歴史を物語っているのが“登天石”です。かつて太宰府で道真公が亡くなった後、京都では天変地異が続き、道真公の怨霊の祟りだとされました。そこで、法性坊尊意僧正が、その怨霊を鎮め、道真公が昇天した軌跡となっているのが、この石なのです。
今では、その壮絶でドラマチックな背景とは裏腹に、静かに宮が佇むのみ。特に4月には境内を覆い尽くすように、美しい2本の紅しだれ桜が咲くことで知られ、賑わいを見せます。開花時期がやや異なる紅しだれ桜と八重紅しだれ桜が前後して咲くため、1ヶ月近くにわたって桜を楽しむことが可能です。
<水火天満宮の基本情報>
住所:京都府京都市上京区扇町722-10 堀川通上御霊上ル
電話番号:075-451-5057
アクセス:地下鉄・鞍馬口駅から徒歩10分、今出川駅から徒歩15分
元々、天皇家と近しい近衛家と名残が深く、戦国武将・山中鹿之介の墓所がある「本満寺」。マニアな歴史好きに知られる古刹ですが、春になると圧巻の一本しだれ桜が咲き誇ります。その佇まいは、豪壮で繊細!
遠くから見れば圧巻の迫力を備えながら、一つ一つの花が可愛らしい枝ぶりを鑑賞できます。なお、円山公園に咲く有名なしだれ桜「祇園枝垂れ」の姉妹桜という点も密かなポイントです。
本満寺を訪れたら、ぜひしだれ桜の下に立ち止まってみてください!優しい風が吹けば、ひらりと桜吹雪が舞い、心洗われる瞬間を味わえるはず。
また、桜の風景をどう切り取るか!?フォトジェニックな画角を探すのも楽しいですよ。あまりお客さんが多くないからこそ、ゆっくりとお花見を楽しむことが可能です。
<本満寺の基本情報>
住所:京都府京都市上京区鶴山町 今出川上2丁鶴山16
電話番号:075-231-4784
アクセス:京阪・出町柳駅から徒歩5分、地下鉄・今出川駅から徒歩15分
茶道の名家や茶道具店が軒を連ねる上京区・小川通。その一角に密かに佇む寺院が「本法寺」です。本阿弥光悦の菩提寺であり、長谷川等伯と縁のあるお寺として知られ、伝統工芸と関わりが深い、上京区の性格をよく表していると言えるでしょう。
そんな本法寺ですが、春になると筆舌に尽くし難い桜の絶景を見せてくれます。まず桜彩る仁王門が現れるのが目印です。
そして仁王門をくぐると、そこには多宝塔とソメイヨシノが見事に共演する境内が!一面ピンクに包まれる風景には思わず息を呑んでしまいます。奥行きのある道とともに連なる、朱色の旗も良い味を醸し出していますね。
ほとんど知られていない穴場でありながら、春の京都を代表するような絶景を見せてくれるスポットです。
<本法寺の基本情報>
住所:京都府京都市上京区 寺ノ内上ル本法寺前町617
電話番号:075-441-7997
アクセス:地下鉄・鞍馬口駅から徒歩10分、今出川駅から徒歩15分
4つ目にご紹介したいのは、堀川通から少し西へ行った所にある「妙顕寺」。京都における日蓮宗最初の寺院で、豊臣秀吉が宿所として利用していたことでも有名です。そんな由緒正しいこのお寺も、知る人ぞ知る桜名所。
境内を取り囲むように大きなソメイヨシノが植わっており、春には四方八方がピンク色で包まれます。特に庫裏と桜のコラボレーションは風情抜群!
一方で、妙顕寺には他にも見所が豊富!本堂前には、秋から春にかけて咲く珍しい「御会式桜」のほか、枯山水庭園「四海唱導の庭」では、しだれ桜とソメイヨシノに挟まれる勅使門の景色が見事です。
様々な角度から、表情豊かな桜の風景を愛でることができるため、ぜひゆっくりと堂内拝観を楽しんでくださいね。
<妙顕寺の基本情報>
住所:京都府京都市上京区妙顕寺前町514
電話番号:075-414-0808
アクセス:地下鉄・鞍馬口駅から徒歩10分、今出川駅から徒歩15分
これまでご紹介してきた寺社ですが、実は近年上京区で行われている「京都まるごと美術館」の会場にもなっています。これは普段、堂内が公開されていない寺社に、伝統工芸からインスピレーションを受けた現代アート作品を展示して、一つの美術館として特別公開する試み。2018年から春と秋の年二回行われています。
元々、上京区は職人の町。西陣織や色絵・蒔絵など京都を代表する伝統工芸を受け継いでいる地域です。そしてあまり知られていないもの、実は格式高い寺社仏閣の宝庫でもあります。
「京都まるごと美術館」は、その上京区の二つのアイデンティティを融合させることで、上京区の魅力を再発見するムーブメントなのです。年と季節によって、実施される会場は様々ですが、一度関連MEMOから詳細をチェックしてみてくださいね!
※例年、京都まるごと美術館の春会期は3月下旬〜4月上旬です。2021年春は妙顕寺のみでの開催となります。庭師ユニット:京亀、陶芸作家:原 菜央、インスタレーション:間瀬 拓人、プロジェクト:西陣スピンオフが参加。
いかがでしたか?一見、見所が少ないように思う「上京区」ですが、春に訪れれば、そこには京都のメジャーな桜名所に劣らない、筆舌に尽くし難いほど美しい「桜の絶景」を堪能できます。また、その時期に合わせて、一期一会のアート作品を寺社内で鑑賞できる、京都まるごと美術館も開催されるので、ぜひチェックをして足を運んでみて下さいね。
2021年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
■関連MEMO
水火天満宮(外部リンク)
http://www.suikatenmanguu.com/
本満寺(外部リンク)
https://ja.kyoto.travel/tourism/single02.php?category_id=7&tourism_id=660
本法寺(外部リンク)
https://eishouzan.honpouji.nichiren-shu.jp/
妙顕寺(外部リンク)
https://www.shikaishodo-myokenji.org/
京都まるごと美術館(外部リンク)
https://www.kyoto-marugoto.com/
【LINEトラベルjp・ナビゲーター】
土庄 雄平
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