ホーム コラム > のぼせ、イライラ…更年期症状は温めて、緩めて、出す!で解決【医師監修】

のぼせ、イライラ…更年期症状は温めて、緩めて、出す!で解決【医師監修】

2021-03-19

閉経前後5年間の10年間は更年期とされ、のぼせやほてり、イライラや落ち込みなどさまざまな症状が表れると言います。女性ホルモンが減少することが一番の要因ですが、それに伴う血流の変化も体調不良と関係することがあるそうです。産婦人科医の駒形依子先生にそのメカニズムと対策方法を聞きました。

閉経後は子宮に血液が流れにくくなる!?

閉経年齢 女性

閉経前後に表れやすい、のぼせ、ほてり、イライラ、落ち込みなどの症状。駒形先生によれば、これらは女性ホルモンのエストロゲンの減少はもちろん、子宮の冷えも影響していると言います。子宮が冷えていると、更年期症状のほか子宮筋腫をはじめ生理痛や過多月経、おりものトラブルなど子宮関連の症状にも悩まされてしまいがちです。

「血液は、よく使う臓器に流れるようになっています。そのため閉経後は子宮と卵巣の機能が停止するので血液が運ばれにくくなり、冷えやすくなりますではどこに血流が行くかというと上半身に血流が集中して、上半身と下半身の血流のバランスが悪くなるため、のぼせやほてりといった症状が起きやすくなるのです。下半身への血流が減ったままにしておくと子宮の冷えは悪化するので、足先や足首はつねに温かくして冷やさないようにすることが大切です」(駒形先生)

全身の血流バランスが悪いと心も不安定に

女性 更年期

そして、上半身と下半身の血流のバランスは心にも影響を与えると言います。

「東洋医学では、気持ちや感情は血液にのって運ばれるという考え方があります。閉経して上半身ばかりに血流が上がると、いわゆる“頭に血がのぼる”状態になりがちです。生理があったときは、ドロドロした気持ちを経血とともに出せるという面もありましたが、生理がないと口から出すしかなくなり、頭に血がのぼってイライラが爆発ということが起こってしまうのです」(駒形先生)。

さらに、40代は家事や育児、仕事などストレスが多いことも冷えの原因になるそうです。

「日常生活にストレスが多いと筋肉が緊張してかたくなり、体が冷えることがあります。常に体に余計な力が入るため筋肉の緊張状態が続き、血管がいつも収縮した状態になります。温かい血液が流れるためには筋肉が収縮と弛緩を繰り返す必要があり、筋肉を弛緩させるには力を抜いてリラックスする時間が必要です」(駒形先生)

気持ちはため込まず、緩めて出す!

では、具体的にどのようにすれば良いのでしょうか。

「まずはひとりで休む時間をつくりましょう。毎日5分でも良いので、何にも考えずに緩める時間をつくってほしいですね。お風呂にゆっくり入る、お昼寝をするなども良いですよ。

また、つらい気持ちがあるなら、こまめに出すことが大切です。自分はどんなときに、どんなことでイライラしたり、悲しくなったり、いやな気持になるのかを知って、それをちょっとずつ日常生活から減らしていきましょう。出す、といっても話さなくてもいいんです。例えば、夫に気持ちをうまく伝えられなくて、かえってパートナーシップが壊れたということも少なくありません。思ったこと、感じたことを日記に書き出すだけも良いですよ」(駒形先生)

まとめ

足は氷のように冷え、頭はカッカと熱く、心はガチガチに固まっている……閉経前後に陥りやすい心と体の状態は、多くの女性が感じたことがあるのではないでしょうか。5分でも、10分でも、自分を大切にする時間を意識的につくっていきたいと思います。

取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153pなのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。

関連記事

提供元:ウーマンカレンダー

Facebook

あなたにおすすめの記事

P R
お悩み調査実施中! アンケートモニター登録はコチラ

eltha(エルザ by オリコンニュース)

ページトップへ