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お殿様こだわりの茶室は必見!松江「菅田菴」で歴史を体感

2021.03.27

島根県松江市にある「菅田菴(かんでんあん)」は、江戸時代の藩主であり茶人としても名高い松平不昧(まつだいらふまい)ゆかりの茶室。菅田庵とそれに付随する「向月亭(こうげつてい)」と「御風呂屋(おふろや)」は、国の重要文化財に指定されている貴重な建造物です。
江戸時代のお殿様のこだわりを体感できる場所になっているので、ぜひ足を運んでみてください。

大名茶人ゆかりの茶室

写真:島塚 渓

菅田菴をはじめとする一帯の施設は、寛政4年(1792年)頃に松江藩主の松平不昧の指示によって建てられたと考えられています。菅田庵の建築に携わった松平不昧は、江戸後期に活躍した当代一流の知識人で、薬用人参の栽培をはじめとする産業振興に力を注ぐとともに、茶人として文化の保護や育成にも貢献しました。

写真:島塚 渓

松平不昧が築いた茶室は現代でもいくつか残されており、菅田庵は松江藩の家老である有澤家の山荘内に建てられた茶室になります。不昧自身も鷹狩の際などに菅田庵に立ち寄ったことが記録に残されており、実際にお殿様が足を運んだ貴重な施設となっています。

工夫が詰まったこだわりの茶室

写真:島塚 渓

菅田庵は、茅を材料にした厚みのある屋根が特徴で、先端には松平不昧が筆をとったとされる陶器製の円形の額が掲げられています。神社や仏閣などで多く見られる「入母屋造り(いりもやづくり)」と呼ばれる形の屋根は、難易度の高い建築様式のため古くから格式高いものとして重宝されてきました。

写真:島塚 渓

屋根の下には体を屈ませて出入りする「にじり口」や刀を掛けておく「刀掛」が設けられています。武士のシンボルともいうべき刀を外し、頭を下げて膝をつかなければ茶室に入れない構造にしたのは、身分の差がなく平等であるという茶道の精神に基づくものだと認識されています。

写真:島塚 渓

菅田庵の天井は低く、窓は限られた場所にしか付けられていないため、室内は薄暗く静寂とした雰囲気が漂っています。その広さは「一畳台目(いちじょうだいめ)」と呼ばれる、わずか一畳と4分の3の大きさの畳を組み合わせただけの極限に狭いスペースとなっています。
亭主と客が緊張感を持って向き合うように設計された茶室となっている一方で、畳の間に幅1尺4寸(約42cm)の中板を設置することで、狭さを感じさせない工夫もされています。

向月亭と御風呂屋も見逃せない

写真:島塚 渓

菅田菴の隣には4畳半台目や6畳、8畳の部屋などからなる向月亭が建てられています。南側は細い竹を並べた縁側として利用され、その前面に広がる飛び石を中心に構成された庭も見どころの1つとなっています。なかでも太い丸竹を両側に配置した延べ段はひときわ目を引き、竹の緑色が庭園に程よいアクセントを与えています。

写真:島塚 渓

菅田菴と向月亭よりわずかに高台にある御風呂屋は、蒸風呂式の浴室を中心に脱衣スペースや雪隠(せっちん)と呼ばれるトイレから構成されています。浴室が付随している茶室は全国的にも珍しく、なかなか他では見ることのできない光景となっています。
江戸時代のお殿様が風呂場で汗を流した後、茶室に入り美味しいお茶を飲んでいたことを想像すると、歴史をずっと身近に感じることができるのではないでしょうか。

菅田庵の基本情報

住所:島根県松江市菅田町106番地
開館時間:10:00〜16:00(入場受付は15:45 まで)
観覧料:大人800円
2021年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
松江観光協会菅田庵ページ(外部リンク)
https://www.kankou-matsue.jp/kankou/desc/?cat=%E8%A6%B3%E5%85%89%E6%96%BD%E8%A8%AD&spot=40017

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島塚 渓

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