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渋沢栄一が愛した東京・飛鳥山「渋沢×北区 青天を衝け 大河ドラマ館」

2021-04-02

NHKの大河ドラマ「青天を衝け」で注目を浴びる渋沢栄一は、生涯で約500もの企業の創設・育成に携わった近代日本資本主義の父。その渋沢翁が別邸を建て、のちに本邸として生涯を過ごしたのが東京・北区王子の飛鳥山。
その飛鳥山に「渋沢×北区 青天を衝け 大河ドラマ館」がオープンしました。今回はこのドラマ館の見どころと、渋沢翁が愛した飛鳥山をご紹介します。

飛鳥山は江戸時代からの桜の名所

写真:写真AC

東京・北区の飛鳥山はJR王子駅の西に広がる標高25.4メートルの東京で1番低い山。飛鳥「山」と呼ばれていますが、王子駅から西側はそもそもが丘陵地帯となっているため、山というより小高い丘と言った方がしっくりくるかもしれません。

写真:写真AC

飛鳥山と言えば桜の名所として知られていますが、これは江戸時代、8代将軍吉宗が桜の名所として整備し、庶民の行楽の地としたのがきっかけ。当時、桜の名所では禁止されていた「酒宴」や「仮装」がこの飛鳥山では容認されたため、江戸の新しい花見の名所として人気を博しました。

写真:写真AC

現在は飛鳥山公園として整備されていて、児童エリアには子供向けの遊具や噴水があるほか、静態保存されているSLや都電の車両に乗って遊べるため、多くの人で賑わっています。
飛鳥山と言えば前述の通り桜の名所で、ソメイヨシノ、サトザクラなど約600本が園内に植えられていますが、実はあじさいの名所としてもおすすめです。飛鳥山の麓、JRの線路沿いの飛鳥の小径(あすかのこみち)には約1,300株のあじさいが約350メートルに渡って植えられていて、例年6月に美しい花を咲かせています。

「渋沢×北区 青天を衝け 大河ドラマ館」が飛鳥山に

写真:風祭 哲哉

この飛鳥山の北区飛鳥山博物館内に2021年2月にオープンしたのが「渋沢×北区 青天を衝け 大河ドラマ館」。
渋沢栄一の生誕地、埼玉県の深谷市にも「渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館」がありますが、この飛鳥山は渋沢栄一が最初別荘として住み、のちに本邸として生涯を過ごした場所。渋沢翁が愛し、近代日本を導いたゆかりの地なのです。

写真:風祭 哲哉

大河ドラマ館入口に描かれているのは、渋沢栄一が見たパリ万国博覧会をイメージした華やかなキービジュアル。中に入ると正面に見えるのは高さ8メートルの大型スクリーンに映し出されるドラマの世界観を表現した映像。
展示ルームに入ると「青天を衝け」の登場人物一覧や衣装、小道具の展示とともに、ドラマの中の象徴的なシーンが映像で流れています。

写真:風祭 哲哉

あなたも1万円札の肖像に?「なりきり1万円札」

写真:風祭 哲哉

「渋沢×北区 青天を衝け 大河ドラマ館」での見どころのひとつが「なりきり1万円札」。
主人公、渋沢栄一が2024年度から新1万円札の肖像画となることを記念して、来場者の顔でオリジナルの1万円札が作れるユニークなイベントが行われています。

写真:風祭 哲哉

1万円札の肖像画になるのはとても簡単で、プリクラのような撮影BOXに入ってボタンを押すだけ。でき上ったデータはその場でQRコードで取り込め、写真データにしたり家で印刷することもできます。
また公園内のおみやげ館内で厚紙に印刷(別途有料)して持ち帰ることもできます。

写真:風祭 哲哉

大河ドラマ館が併設されている北区飛鳥山博物館は北区や近隣地域の自然・歴史・文化を紹介する博物館。大河ドラマ館の入場券を持っていれば期間中はそのまま入場することができます。常設展示室では、渋沢栄一と北区にちなんだミニ展示を開催していますので、大河ドラマ館と合わせてお立ち寄りください。
また、飛鳥山公園内には「渋沢×北区 飛鳥山おみやげ館」があり、多くの渋沢栄一グッズが用意されています。ここでしか買えない渋沢翁の関連商品や北区の様々なお土産が並んでいますので、こちらもぜひ覗いてみてください。
<渋沢×北区 青天を衝け 大河ドラマ館の基本情報>
住所:東京都北区王子1丁目1-3(北区飛鳥山博物館内)
電話番号:03-3908-1364(北区政策経営部シティプロモーション推進担当課)

飛鳥山の渋沢栄一ゆかりの施設

写真:風祭 哲哉

別荘時代・本邸時代を通算するとその半生以上を過ごした飛鳥山には、渋沢翁ゆかりの場所がたくさん残っています。
その中核となるのが大河ドラマ館のすぐ脇にある渋沢史料館。ここは渋沢栄一の活動を広く紹介する博物館として、かつて栄一が住んでいた本邸跡に建てられています。
<渋沢史料館の基本情報>
住所:東京都北区西ヶ原2-16-1
電話番号:03-3910-0005
※2021年3月現在、開館日は限定となっており入場には前日までの事前予約が必要となっています。ご注意ください。

写真:風祭 哲哉

飛鳥山の旧渋沢庭園内にあるのが国指定重要文化財の「晩香廬(ばんこうろ)」と「青淵文庫(せいえんぶんこ:写真)」。
晩香廬は栄一の喜寿を祝って贈られた洋風茶室で、内外の賓客を迎えるレセプション・ルームとして利用されていました。青淵文庫は傘寿(80歳)と子爵への昇格祝いに贈呈され、栄一の書庫や接客の場としても使用されました。
ともに外観の見学は可能ですが、内部の見学は渋沢史料館の見学を事前予約した方のみとなりますのでご注意ください。

写真:風祭 哲哉

栄一が設立に尽力した抄紙会社(後の王子製紙)が王子で創業したことが、渋沢翁が王子飛鳥山とかかわることになったきっかけ。「紙の博物館」はそんな洋紙発祥の地である王子に設立された世界でも数少ない紙専門の総合博物館です。
「紙の歴史をたどり、現在を知り、未来を考える」をテーマに、紙に関するさまざまな資料の展示公開を行っています。
<紙の博物館の基本情報>
住所:東京都北区王子1丁目1-3
電話番号:03-3916-2320

王子飛鳥山は乗り物も面白い!

写真:風祭 哲哉

王子・飛鳥山地区は変わった乗り物が見られる場所として知る人ぞ知るスポット。
まずは王子駅近くの「飛鳥山公園入口」から「飛鳥山山頂」までを結ぶ「あすかパークレール(飛鳥山公園モノレール)」。これは高齢者、障害者など誰もが飛鳥山公園を利用しやすくするために設置された無料の昇降設備で、標高差17.4メートル、レールの総延長48メートルを約2分かけて移動する、ゆるくてかわいいモノレールです。

写真:風祭 哲哉

飛鳥山はトレインビューの聖地でもあります。
公園内の茶店「飛鳥山さくら亭」の横にある展望台から王子駅の方向を眺めると、目の前の高架には東北・上越新幹線が、眼下には京浜東北線、宇都宮線と高崎線、湘南新宿ラインの上下計8本の線路が広がり、まさに日本有数の線路密集地。運がよければ同時に何本もの列車がすれ違うシーンが見られるため、鉄道ファンだけでなく子どもたちにも人気のスポットとなっています。

写真:風祭 哲哉

そして飛鳥山の麓をぐるっと半周するように走るのは、東京で唯一残っている都電、東京さくらトラム。スバリ「飛鳥山駅」もありますよ。
明治通りの飛鳥山交差点にある歩道橋から見ると王子駅方面から坂を登ってきた東京さくらトラムが飛鳥山駅へとカーブしていくエモい姿が見られます。桜とさくらトラムの競演も飛鳥山ならではの景観ですよ。

「渋沢×北区 青天を衝け 大河ドラマ館」+アルファが飛鳥山の魅力

飛鳥山のある王子へのアクセスは、東京駅から列車で20分ほど。都心から近いわりに自然が豊かな場所だったことが栄一が飛鳥山を愛した理由のひとつだったのでしょう。飛鳥山の中に一歩入ってしまえば、今もその自然の豊かさは当時と変わりません。
ご覧いただいた通り、飛鳥山は大河ドラマ館以外にも見どころがたくさん。
また、今回はご紹介できませんでしたが、栄一の盟友、古河市兵衛の邸宅だった旧古河庭園や栄一が建築·開通を支援した音無橋がある音無親水公園など、飛鳥山の周辺にも渋沢翁ゆかりの場所がたくさんあります。
ぜひ「渋沢×北区 青天を衝け 大河ドラマ館」+アルファで1日ゆっくりと飛鳥山&その周辺をお楽しみください。
2021年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
渋沢×北区 青天を衝け 大河ドラマ館(外部リンク)
https://taiga-shibusawa.tokyo/
渋沢史料館(外部リンク)
https://www.shibusawa.or.jp/museum/index.html
東京北区観光協会(外部リンク)
http://prkita.jp/

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風祭 哲哉

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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