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浜松城の内部展示がリニューアル!若き家康の軌跡を辿ろう

2021-04-22

続日本100名城のひとつに数えられる浜松城の内部展示が、2021年1月1日にリニューアル!
等身大の若き徳川家康像をはじめ、三方ヶ原(みかたがはら)の戦いについてを解説した動画や、城下町の成り立ちなどをジオラマ&プロジェクションマッピングで紹介するコーナーも。
館内に設置されたフォトスポットや、天守門にある浜松城出世おみくじも好評です。大人も子どもも楽しんで学べる浜松城へ、いざ!

解説映像で辿る若き家康の軌跡

写真:麻生 のりこ

続日本100名城のひとつ浜松城は、JR浜松駅から徒歩約20分の少し小高い丘の上にあります。
ここはちょうど天竜川の河岸段丘の先端にあたり、遠州一帯を見渡せる絶好地。前身の引間城は現在の国道152号線を隔てた東側にあり、跡地の一角には元城町東照宮が鎮座しています。
浜松城は戦国時代の覇者・徳川家康が29歳〜45歳までの17年間を過ごした城。武田軍との戦いに大敗した三方ヶ原の戦いをはじめ、姉川や長篠、小牧・長久手の戦いも浜松城在城時代のできごとです。

写真:麻生 のりこ

浜松城の天守閣は1958年に建てられた鉄筋コンクリート造の復興天守。内部は地上3階・地下1階建てです。
今回のリニューアルに伴い、それまでの無機質なイメージを一新するかのように床面には天竜杉を使用しました。この天竜杉はFSC認証材なんですよ。
受付を済ませたら、まずは浜松にやってきたばかりの家康の気分になってフォトスポットへ。足元にはデフォルメされた浜松城のイラストも。

写真:麻生 のりこ

こちらは元亀3(1572)年12月に三方ヶ原の戦いへ出陣する様子を表現した、等身大の徳川家康像です。
当時の家康は31歳。若き戦国武将としての雄々しい姿は今にも動き出しそう! 制作は浜松にゆかりのある歴史学者の磯田道史氏と、特殊メイクの専門家・JIRO氏によるものです。
像の後ろには三方ヶ原の戦いの解説映像が流れているので、こちらと併せてご覧ください。

甲冑にジオラマ・パネルなど館内は見どころいっぱい!

写真:麻生 のりこ

さらに天守閣1階では家康と家臣たちゆかりの具足を見ることが。
左側は10代の家康が着用したと云われる金陀美具足(金蛇美具足 / きんだみぐそく)で、右側は壮年期の大戦(おおいくさ)時に携行した歯朶具足(羊歯具足 / しだぐそく)。どちらも複製品で現品は久能山東照宮博物館の所蔵品です。
このほか家康の重臣・本多家伝来の甲冑や、2階になりますがNHK大河ドラマ『葵〜徳川三代〜』放送時に秀忠用として制作した甲冑などを展示しています。

写真:麻生 のりこ

2階では浜松城と城下町の変遷をジオラマ&プロジェクションマッピングで紹介するコーナーが人気。16世紀前半の引間城時代から、現在の復興天守までの移り変わりが学べます。
展示ケースでは歴代城主の家紋入り軒丸瓦や、明治から大正、昭和時代の徳利や陶磁器などの出土品を陳列展示。近年発掘調査が進む浜松城跡の調査風景のパネル展示もお見逃しなく。

写真:麻生 のりこ

3階の展望楼からは、浜松市内の風景を東西南北360度ぐるりと見渡せます。
晴天で空気が澄んでいる時には、東側から遠く富士山の姿を望むことも可能。ただし、同じ静岡県内とはいえ100キロ以上離れているので、それほど大きくは見えないんですけどね。
東側眼下の手前には天守門、その奥には2017年3月に閉校した元城小学校跡地が見えます。元城小学校跡地の南側はかつて二の丸御殿があった場所。跡地には2023年1月にNHK大河ドラマ『どうする家康』の大河ドラマ館がオープンします。
3階の天井には歴代の浜松城主の家紋が描かれています。大河内松平家の「臥蝶に十六菊」や井上家の「八つ鷹の羽車」など、素敵なデザインに見惚れてしまうかも。
※2022年10月現在、浜松城の外装改修工事にともない3階の展望台見学はできません

浜松城出世おみくじは天守門で

写真:麻生 のりこ

天守閣と本丸との間に建つのは2014年に復元された浜松城天守門です。できるだけ廃城期直前の幕末時の姿になるように検討し、発掘調査の結果などから2層の櫓門になりました。1階部分が門部で2階部分が渡り櫓部になっています。

写真:麻生 のりこ

内部は伝統的な木造建築で広さは165×360センチ。梁にはマツ、柱にはヒノキなど、浜松市内産の木材を多用しています。
入って右手の窓下には石落としも再現。石落としとは、攻めてくる敵に対し石や熱湯などを落とすために造られた小窓のこと。こちらから門をくぐる人の姿を確認してみて!

写真:麻生 のりこ

浜松城に来たならば「浜松城出世おみくじ」も引きたいところ。
引き方は普通のおみくじと同じで、引いた番号のおみくじを右側のトレーから各自出すタイプです。トレーは18番までしかないので、19番と20番を引いた方は入り口スタッフへ申し出てくださいね。ちなみに徳川家康と井伊直政は大吉です。

御城印やグッズは1階売店へgo!

写真:麻生 のりこ

「浜松城の御城印が欲しいな」という方は1階にある売店へ。家康関連グッズだけでなく、真田紐や武田軍旗手拭いに城郭名鑑クリアファイルなど、約100種類以上のグッズを販売中。お城好き・戦国武将好きな方は立ち寄るのをお忘れなく。

写真:麻生 のりこ

館内では地下1階から地上3階をめぐって完成させる、オリジナルスタンプが大人気!スタンプ用紙は受付で貰えるパンフレットの中に入っています。上下をきちんと合わせたつもりでも、左右が合わないとこのようにズレてしまうのでご注意を。

戦国末期の石垣もお見逃しなく!

写真:麻生 のりこ

訪城時には、ぜひ石垣にも注目を。戦国末期の石垣が多く残る浜松城跡では、2014年に本丸南側のコンクリート製擁壁内側からかつての石垣を発見!
発見された石垣は自然石を利用した野面積みであることや石積みの技法から、戦国時代末期の1590年代に築かれたと考えられています。当時の浜松城主は豊臣方の堀尾吉晴。浜松城に本格的な天守閣を建てたのは彼なんですよ。

写真:麻生 のりこ

天守門入り口の左右には、ひときわ大きな石が配置されています。これは鏡石(かがみいし)と呼ばれ、城主の権力を誇示する目的で置かれたと云われています。
長野県の上田城にある真田石や名古屋城の清正石、大阪城本丸入り口にあたる桜門の蛸石など、有名な鏡石はとびきりの巨石ですが、浜松城のものはそれほど大きくありません。

写真:麻生 のりこ

基本的に野面積みの石垣が多く用いられている浜松城では、天守台の石垣も野面積みです。
浜松城の石垣の殆んどは珪岩(けいがん)と呼ばれる石材を使用。浜名湖対岸の山々から切り出され、浜名湖から佐鳴湖東岸までは水運を利用しここまで運んだそう。粗削りに見えても400年以上の風雨に耐えてきた石垣です。
内部展示をすっきりさせつつ、デジタル映像コンテンツやパネルを使用し分かりやすい内容にリニューアルした浜松城。戦国の覇者となった家康の若い頃の軌跡や、その後の町の変遷などを楽しく学んでみませんか?

浜松城の基本情報

住所:静岡県浜松市中区元城町100-2
電話番号:053-453-3872
アクセス:徒歩…JR浜松駅から約20分
バス…浜松駅前バスターミナル1番および13番乗り場発のすべてのバス降車「市役所南」下車徒歩6分
自動車…東名高速道路「浜松」ICから約8.5キロ ・「三方原」スマートICから約6キロ・新東名高速道路「浜松浜北」ICから約17キロ
駐車場:あり(90分間無料 / その後は有料。ただし「浜松城天守閣・天守門」利用者は60分無料付加対応を実施。詳しくは記事末尾の関連メモから公式サイトを参照)
2022年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
浜松城公園(外部リンク)
https://www.entetsuassist-dms.com/hamamatsu-jyo/
浜松で徳川家康「三方ヶ原の戦い」敗走ルートを辿る
https://www.travel.co.jp/guide/article/22519/
浜松駅から浜松城までは「出世街道」! 出世大名家康くんを探しながら歩こう
https://www.travel.co.jp/guide/article/22484/

【トラベルjp・ナビゲーター】
麻生 のりこ

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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