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首大仏や吉宗ゆかりの神社も!和歌山城下町ディープなスポット

2021-05-06

和歌山市の観光といえば和歌山城が定番ですが、紀州徳川家ゆかりの城下町には、寺社や史跡などディープなスポットがあり、和歌山城下町の観光名所として楽しむことができます。なかでも最もおすすめなのが「御橋廊下」「岡山の時鐘堂」「無量光寺の首大仏」「刺田比古神社」「和歌山市の先人・偉人の銅像」の5つのスポット。和歌山城のほかに、いつもと違った和歌山市の観光を楽しんでみませんか?

斜めにかかる「御橋廊下」と時を知らせた「岡山の時鐘堂」

写真:モノホシ ダン

和歌山城のイチ押しの撮影スポットが、けやき大通りから水堀越しに見る「御橋廊下(おはしろうか)」と「和歌山城天守閣」です。
その水堀に映る姿が美しい御橋廊下は、藩の政庁や藩主の生活の場である二の丸と西之丸庭園とを行き来するためにかけられた徳川期の橋で、斜めにかかる廊下橋としては他に例を見ない建造物です。
現在のものは江戸時代後期の図面をもとに、2006年(平成18年)3月に復元されたものです。

写真:モノホシ ダン

御橋廊下は、殿様とお付の人、奥女中だけが通ることを許されました。この廊下の特徴は、外から見えないように、屋根と壁が設けられ、部屋のような造りになっていることです。
橋の長さは約26m、幅は約3m、勾配は約11%で、無料で実際に渡ることができます。床は小刻みな階段、いわゆる鋸歯(きょし)状になっていて、しかも土足厳禁なので少々歩きづらいですが、お殿様気分で渡ってみましょう。
<西之丸庭園・御橋廊下の基本情報>
住所:和歌山県和歌山市一番丁3番地
開園時間:9:00〜17:00
入園料:無料
休園日:12月29日〜12月31日(御橋廊下は1月3日まで休み)
アクセス:JR和歌山駅、南海和歌山市駅からバス停「市役所前」下車すぐ

写真:モノホシ ダン

「岡山の時鐘堂」は、和歌山城の西側に隣接する小高い丘に位置し、和歌山城の撮影スポットのひとつでもあります。江戸時代中期の1712年(正徳2年)、5代藩主・徳川吉宗のときに紀州藩によって設置され、和歌山県指定史跡になっています。
二階部分に吊り下げられた鐘楼は、大坂夏の陣で豊臣方が使用した大砲を利用して鋳造したものと伝わります。
この鐘は、藩士の登城や、城下に時刻を知らせるためのもので、明治以後も時を知らせ続けていましたが、1921年(大正10年)の時報廃止とともにその役目を終えました。現在は徐夜の鐘つきで親しまれています。
<岡山の時鐘堂の基本情報>
住所:和歌山県和歌山市吹上1丁目4-19
アクセス:JR和歌山駅、南海和歌山市駅からバス停「県庁前」下車、徒歩約3分

“首から上の願い”が叶う「無量光寺」

写真:モノホシ ダン

和歌山城の南側に位置する“寺町通り”は、城下町づくりの際に移転してきた多くの寺院が立ち並ぶエリアです。その中のひとつ「無量光寺」は、首だけの大仏が鎮座する「首大仏の寺」として知られています。

写真:モノホシ ダン

無量光寺は、江戸時代の1829年(文政12年)、10代藩主・徳川治宝が、紀伊国の日高郡出身の名僧、徳本(とくほん)上人の遺徳を偲んで建立した浄土宗の寺院です。
境内でひときわ目を引くのが、頭部のみの大仏(盧舎那仏)、通称「首大仏(おぼとけ)」。高さ3mの首大仏は、もともと末寺の仏像でしたが、1835年(天保6年)に焼失、その銅を使用して作られたのが今の首大仏です。

写真:モノホシ ダン

本来、大仏は座像が基本ですが、ここの大仏はなぜか首から上の部分しかありません。これは再建に巨額の費用が必要で、予算不足のためと推測されています。仮に再建がうまく行き座像となれば、像高約13mを誇り、鎌倉の大仏のようなイメージだったと思われます。
現在、首大仏は「首から上の願いを叶える」といわれ、受験生や頭痛を含めた病気平癒を願って多くの参詣者が訪れます。
御朱印には、首大仏のイラストと紀伊の大仏の文字がプリントされています。ほかに山号の里宮山と、和歌山西国三十三箇所第8番の印があります。
<無量光寺の基本情報>
住所:和歌山県和歌山市吹上5丁目1-35
電話番号:073-423-5738
アクセス:JR和歌山駅、南海和歌山市駅からバス停「小松原5丁目」下車、徒歩約10分

“吉宗公拾い親の神社”「刺田比古神社」とは

写真:モノホシ ダン

和歌山城の氏神で1000年以上の歴史ある神社が、「刺田比古神社(さすたひこじんじゃ)」です。岡という土地の守り神であることから「岡の宮」の名で知られ、徳川幕府8代将軍「吉宗公拾い親の神社」と称しています。
当時、厄年に生まれた子供は“捨て子”にすれば丈夫に育つという風習がありました。そのため吉宗公も誕生と同時に、お城の追廻門付近に捨てられました。これを刺田比古神社の宮司・岡本長諄が箕(みの)と箒(ほうき)で拾ったことから拾い親とされています。もちろんこれらの行為は厄払いの行事であり、本当に捨て子にされたわけではありません。
その後、吉宗公が強運を得て異例の出世をしたことから、出世・開運・厄除けの神社として知られています。またご祭神の大伴道臣命(おおとものみちのおみのみこと)が、神武天皇の道案内をされたことから、交通安全祈願の神社としても有名です。

写真:モノホシ ダン

境内の神馬社に祀られている神馬像は、吉宗公から寄進された白馬をかたどったものです。これは紀州藩5代藩主だった吉宗公が、将軍就任の感謝の念をこめ、黄金装飾の太刀とともに寄進したもので、吉宗公の最初の任地、越前国鯖江産の名馬といわれています。

写真:モノホシ ダン

刺田比古神社の御朱印は、通常の御朱印(300円)と、奈良時代の公卿・歌人である大伴家持(おおとものやかもち)の歌を記した月替わりの特別御朱印(500円)があります。
家持の生涯で最大の業績は『万葉集』の編纂に関わったことで、家持の歌は『万葉集』の全歌数4516首のうち473首を占め、万葉歌人中第一位です。
<刺田比古神社の基本情報>
住所:和歌山県和歌山市片岡町2丁目9
電話番号:073-422-6576
アクセス:JR和歌山駅、南海和歌山市駅からバス停「県庁前」下車、徒歩約7分

和歌山市出身の先人・偉人の銅像めぐりもおすすめ

写真:モノホシ ダン

ところで、吉宗公ゆかりの和歌山城追廻門付近の扇の芝には、テレビドラマシリーズ『暴れん坊将軍』を彷彿とさせるブロンズ製の騎乗像があります。台座は大きな視野で物事を考えた将軍にちなみ丸い部分にて広い世界、即ち地球を表現しています。
徳川吉宗は、1648年(貞享元年)10月、城下吹上邸で生まれたとされ、父は2代藩主・徳川光貞、母はその側室お由利です。
将軍就任以前は越前国葛野藩主、その後、二人の兄の相次ぐ死によって紀州藩第5代藩主を務めました。1716年(享保元年)に8代将軍となり、「享保の改革」と呼ばれる政治改革を推し進め“徳川中興の英主”といわれています。
<徳川吉宗公之像の基本情報>
住所:和歌山県和歌山市吹上1丁目4-14
アクセス:JR和歌山駅、南海和歌山市駅からバス停「県庁前」下車、徒歩約1分

写真:モノホシ ダン

ほかに和歌山城下の銅像では、和歌山城向かいの岡公園にある「陸奥宗光(むつむねみつ」像が。陸奥宗光は、1844年(天保15年)に紀州藩の重臣であった伊達宗広の6男として生まれ、藩の政争で脱藩したあと、海援隊に入隊し、坂本龍馬の片腕となりました。
のちに明治政府に出仕し外務大臣となり、欧米列強との不平等条約の改正や清国との日清講和条約(下関条約)締結などに尽力。日本外交の一大難局を乗り越えた才腕は“カミソリ大臣”といわれ今も語り継がれています。
和服姿の宗光の銅像は、表情は険しく精悍さに溢れ、鋭利な刃物のようなシャープさを感じさせます。
<陸奥宗光像の基本情報>
住所:和歌山県和歌山市岡山丁3 岡公園内
アクセス:JR和歌山駅、南海和歌山市駅からバス停「公園前」下車すぐ

同じエリアには和歌山県立近代美術館や和歌山県立博物館も

いかがでしたか。本文ではご紹介できませんでしたが、徳川吉宗と陸奥宗光に関しては、それぞれ近くに「生誕地の石碑」も建てられていますので興味のある方は、あわせて訪れてみましょう。
またご紹介したエリアには、「和歌山県立近代美術館」や「和歌山県立博物館」があって、各国の近代美術や和歌山の歴史や暮らしを学ぶことができます。雨の日の観光スポットとしてもおすすめですよ。
2021年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
お城の動物園におもてなし忍者も!「和歌山城」を探検しよう
https://www.travel.co.jp/guide/article/43821/
岡山の時鐘堂(外部リンク)
https://www.ticwakayama.jp/sightseeing/%E5%B2%A1%E5%B1%B1%E3%81%AE%E6%99%82%E9%90%98%E5%A0%82/
無量光寺の首大仏(外部リンク)
https://anaba-wakayama.jp/entry/%E7%84%A1%E9%87%8F%E5%85%89%E5%AF%BA%E3%81%AE%E9%A6%96%E5%A4%A7%E4%BB%8F%EF%BC%88%E3%82%80%E3%82%8A%E3%82%87%E3%81%86%E3%81%93%E3%81%86%E3%81%98%E3%81%AE%E3%81%8A%E3%81%BC%E3%81%A8%E3%81%91%EF%BC%89/
刺田比古神社(外部リンク)
https://okanomiya.com/
和歌山ラーメン人気店も!ノスタルジックな「ぶらくり丁商店街」
https://www.travel.co.jp/guide/article/43861/

【LINEトラベルjp・ナビゲーター】
モノホシ ダン

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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