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埼玉県川越市 初夏の伊佐沼で生きものめぐりを楽しもう

2021.06.07

広々とした田園地帯に囲まれた伊佐沼(いさぬま)は、埼玉県屈指の水鳥の飛来地です。海に面していない埼玉の一角でありながら、毎年初夏になると絶滅が心配されるカモメの仲間 コアジサシが多数飛来。ツバメのように素早く沼の上を飛び交い、運が良ければ繁殖活動を観察できることも!
その他、花いっぱいの公園や田んぼならではの長閑な雰囲気など、沼の周囲は心地よさ満載。1日ゆったりと過ごせる癒し空間となっています。

駅から伊佐沼までの道のりは美しく広い田園地帯

写真:鷹野 圭

伊佐沼に徒歩で向かう際の最寄駅は、JR川越線の南古谷駅。この駅と沼の間には広大な田んぼがあり、両サイドを田んぼに挟まれたまま歩くこととなります。初夏、田植えの終わった田んぼは瑞々しい緑に満ち、のどかな雰囲気が漂います。生きものの豊かな田んぼには、写真のように真っ白なサギが多数飛来することも。主にダイサギ、コサギ、アオサギ……まれにチュウサギが観察できます。それぞれの差は慣れない内はわかりにくいため、双眼鏡と鳥類図鑑があると便利です。

写真:鷹野 圭

上記のサギたちの主食となるのは、主にドジョウやカエルなどの小動物。近年では多くの田んぼで農薬などの影響により生きものが減ったと言われることもありますが、この周辺では決してそんなことはありません。
写真はトウキョウダルマガエル。絶滅危惧種とされていますが、埼玉県内の田んぼではかなりの数が観察できます。畦道を歩いていると突然足下から飛び出し、水に飛び込んで逃げていくこともしばしば。容易に踏まれるほどのんびり屋ではありませんが、念のため足下に気をつけましょう。

写真:鷹野 圭

生きものの豊かな環境があれば、それを食べる「高次消費者」がやってくるもの。その中でも特に食物連鎖の頂点に立つと言われるのが、タカやハヤブサなどの猛禽類です。言い換えるならば猛禽類(トビは除く)が飛来するということは、その場所の自然環境が恵まれているということ。写真のチョウゲンボウも猛禽類の一種です。

初夏の伊佐沼をぐるりと一回り!

写真:鷹野 圭

伊佐沼は埼玉県内の自然の沼としては最大級。その周囲は約2.4kmに及びます。決して狭くはなく歩いて回るなら1時間弱かかりますが、平坦な地形ということもあり、ウォーキングやジョギングにはピッタリです。
写真奥に見えるのが伊佐沼。手前には見ての通り田んぼや畑があります。また、早春期にはアブラナが、秋にはコスモスが開花するお花畑も近くにあり、散策ついでに覗いてみるのも面白いでしょう。ビューポイントは多数ありますので、好みのスポットを探してみてください。

写真:鷹野 圭

写真は伊佐沼の北側の一角。ここには広大な古代ハスの群生地があり、初夏に大きな花を多数咲かせます。地元の有志団体によって守り育てられている伊佐沼の名物です。梅雨時の雨上がりには、葉の上に溜まった水滴が宝石のようにキラキラと輝いており、花とはまた違う魅力を感じます。

写真:鷹野 圭

古代ハスの花をクローズアップ。ハスは朝方によく咲きますので、観賞したい時には早朝から足を運ぶのがおススメです。背丈の高いハスは、花を上から覗き込むのは普通なら至難の業。ただし伊佐沼ではハス群落の中を渡る橋から見下ろすことができるため、写真のようなアングルも簡単に撮れます。
ハスは昆虫たちにとっても貴重な足場となるらしく、初夏にはシオカラトンボなどが花や葉で静止している姿をよく見かけます。

貴重なコアジサシも。初夏の伊佐沼は鳥でいっぱい!

写真:鷹野 圭

広々としてビル街からも遠く離れた伊佐沼は、埼玉県内でも指折りの水鳥の宝庫。年間を通じて何かしらの水鳥が観察できますが、やはり初夏に見られる小さなカモメ コアジサシの群れは一見の価値あり。写真のようにツバメに近い形をしたスマートで美しい鳥で、5月頃から晩夏まで沼に滞在します。
頻繁に跳び回りますが、杭の上で休憩している個体もいるので、双眼鏡やデジカメがあるなら割と簡単に観察できるはず。写真はオスがメスに求愛するために食事を運んできたところです。個体数自体が多いので、こうした貴重なシーンを撮れる機会も意外とあるかも?

写真:鷹野 圭

こちらの鳥もコアジサシに似た形ですが、頭部が黒く、違う種であることがすぐにわかります。これはハジロクロハラアジサシといい、コアジサシの集団の中に稀に紛れ込んでいる様子。東京周辺ではかなりレアな鳥なので、バードウォッチャーにとっては伊佐沼でもとりわけ人気の鳥となっています。
飛び方や暮らしぶりなどはコアジサシとほぼ同じですが、大きさはややこちらの方が上。見かけたら近くのコアジサシと見比べてみましょう。

写真:鷹野 圭

この鳥はセイタカシギ。名前の通り背……というより脚が異様に長いのが特徴で、やはり絶滅が心配されています。伊佐沼では秋頃からよく観察できるようになりますが、稀に梅雨時からずっと滞在することも。大きさはサギよりもやや小さいですが、そのインパクトのある外見のため、いればすぐに見つかるはず。写真はテナガエビを捕まえたところです。
セイタカシギを始めとした渡りのシギ・チドリの仲間は、主に春と秋に中継点として関東地方の水辺に立ち寄ります。時には大変レアな渡り鳥が訪れることもあり、目が離せません。

花と緑いっぱいの伊佐沼公園でピクニックも!

写真:鷹野 圭

伊佐沼の西側に隣接している伊佐沼公園には、アスレチックやじゃぶじゃぶ池などがあり、子供達が長時間遊べるレジャー公園となっています。園内北側にはツツジの花壇があり、晩春〜初夏にかけて色とりどりの花が。小高い丘の斜面を覆うようにツツジの花が広がる様は圧巻です。

写真:鷹野 圭

満開のツツジの花には、蜜を求めて多くの昆虫が訪れます。チョウのほか、写真のクマバチのように蜂の仲間が訪れることも。もちろん警戒は必要ですが、見た目に反してとても大人しく、自分から刺してくることはまずないので安心しましょう。吸蜜する姿を写真に撮ってみるのもいいかも!

写真:鷹野 圭

伊佐沼公園には広い原っぱがあり、レジャーシートを敷いたりスポーツに興じる親子連れの姿をよく見かけます。よくある芝生広場よりも若干背丈の高い草も多く、そこにはバッタやカエルなどの姿も(右の手に乗っているのはウスイロササキリ)。伊佐沼と違い水鳥がやってくるわけではありませんが、この公園もまた多くの「命」を支える大事なスポットであることがよくわかります。

伊佐沼を一周しながら「花めぐり」

写真:鷹野 圭

伊佐沼の北側、ちょうど古代ハスの群生地に隣接する農業ふれあいセンターには、季節の花を楽しめる花壇があります。初夏にはラベンダーなどのハーブ類が見事。暑い季節に、ほのかな「涼」を提供してくれることでしょう。花の数だけでなく種類も豊富な花壇では、盛土によって高低差を生み出しており、ボリューム感のある構造となっているのが特徴。こうした立体的な花の魅せ方は、家庭でのガーデニングでも応用できます。

写真:鷹野 圭

混植型の自然風な花壇となっている農業ふれあいセンターのガーデンですが、初夏の代表的な花と言えるのがこのエキナセア。菊のような花が真上を向いて咲き、中央がこんもりと丸く盛り上がった形状はインパクト抜群。色合いも目立つものが多く、大きく育つので花壇で存在感を放ちます。
大きな花には蜜もふんだんに貯められているのか、アゲハチョウなどの大き目の蝶がしばしば食事に訪れます。食事に夢中になっている時は格好の撮影のチャンス!長時間静止してくれることも多いので、スマホなどでも割と簡単に撮影できます。

写真:鷹野 圭

晩春の一時、伊佐沼周辺の一部の田んぼにはレンゲの花が多数開花します。かつては田んぼや畦道でおなじみの花でしたが、今はあまり見かけないかも? 昔ながらの農法の一つに、田植え前の田んぼでレンゲを育て、田んぼを耕す際に刈り取って漉き込み肥料にする……というものがありましたので、そうした歴史あるやり方を踏襲しているのかもしれません。開花時は田んぼが一面ピンクに染まり、なかなかの美しさ。美味しいハチミツの原料にもなり、実際ミツバチがよく飛来しています。

伊佐沼の基本情報

住所:埼玉県川越市伊佐沼
アクセス:JR「南古谷駅」より徒歩約30分。
2021年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
伊佐沼(外部リンク)
https://www.city.kawagoe.saitama.jp/welcome/kankospot/sonotaarea/isanuma.html

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鷹野 圭

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