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修善寺温泉「新井旅館」は伝統と革新が絶妙にマッチした理想の宿!

2021-06-12

修善寺温泉「新井旅館」は伝統建築が特徴の老舗旅館で、国の登録有形文化財が15棟もあります。特に素晴らしいのが、日本画家が設計した大浴場「天平風呂」。他にも芥川龍之介が長期滞在した部屋など、宿泊棟も名建築揃いです!
一方で、貸切風呂の風情や洗練された盛り付けの夕食には、現代的な魅力も感じます。敷地内の景観も至る所が斬新で、露天風呂は池に見える程の風情。古さと新しさが程よくマッチした、理想の宿です!

修善寺温泉「新井旅館」は登録有形文化財の宿!

写真:藤田 聡

修善寺温泉「新井旅館」は、1872年(明治5年)に創業。約150年の歴史を誇る老舗旅館で、国の登録有形文化財の建築が15棟もあります。
しかし、新井旅館の魅力は伝統的な建築だけに留まりません。宿に到着したら真っ先に、露天風呂や貸切風呂に浸かってみて下さい。先に建築以外の魅力を知る事で、後から建築の素晴らしさが一層分かって来ますよ!

写真:藤田 聡

新井旅館では、大浴場の「天平風呂」が有名ですが、時間帯により男女交代制。天平風呂に入れない時間帯には、露天風呂と「あやめ風呂」に入れます。
この時、特におすすめなのが露天風呂。まるで池のようで、「鯉が泳いているのでは?」と思う程秀逸な風情。文字通りの庭園露天風呂で、「新井旅館の魅力は伝統建築だけじゃない!」と実感するに違いありません。

写真:藤田 聡

内湯の貸切風呂は有料の「睡蓮」と無料の「翡翠」があり、夜中には「睡蓮」も無料開放されます。いずれも2015年(平成27年)にリニューアルオープンした美しい浴場。伝統的な建築が多い新井旅館の中では、異彩を放っています。
「睡蓮」は湯船も浴室も八角形をしている斬新なデザインの浴室で、気分を一新出来ます。写真の「翡翠」には低い位置に池を泳ぐ鯉を眺められる窓があり、芥川龍之介が宿泊した当時からの伝統的な構造。まさに伝統と革新が調和した温泉です!

天平風呂は日本画家が設計!芸術的な風情の温泉

写真:藤田 聡

修善寺温泉「新井旅館」といえば、天平風呂(正式名称:天平大浴堂)の素晴らしさが有名。
そのインパクトは圧倒的で、湯田中温泉の名旅館「よろずや」の純木造伽藍建築「桃山風呂」建築の際に参考にされた程です。

写真:藤田 聡

まずは難しい事を一切考えずに、天平風呂に浸かってみましょう!右に岩風呂、左にヒノキ風呂がある意外とシンプルな造り。その分、修善寺温泉のお湯の本来の良さが、ダイレクトに伝わって来ることでしょう!
新井旅館の泉質は、アルカリ性単純温泉。癖の無い湯ですが、食塩泉と硫酸塩泉の成分が含まれています。夏の暑い日には温めに温度調整されており、快適に入浴可能。もちろん、全浴場の全浴槽が、源泉かけ流しです!

写真:藤田 聡

天平風呂は日本画家の安田靫彦画伯が、自ら歴史考証を含めて設計した、まさに芸術作品そのもの。奈良時代の天平様式の建築が名前の由来です。中央の燈火は、文化勲章叙勲者で金属工芸の先駆者・香取秀真(ほつま)氏の作品。
天平大浴堂は1934年(昭和9年)建築で、既に約90年の歴史があります。しかし、古さを全く感じさせない建築で、今後とも不変の魅力を保っていくことでしょう。
なお日帰り温泉は、食事や部屋での休憩が付いたプランで可能。日帰り入浴のみのプランはありません。

芥川龍之介が滞在した部屋もリーズナブルな料金!

写真:藤田 聡

修善寺温泉「新井旅館」には、様々なタイプの部屋が揃っています。しかし、初めて泊まるならスタンダードタイプの部屋で十分。全ての宿泊棟が、国の登録有形文化財の伝統建築なので、どの部屋でも満足出来ます!
一番リーズナブルな宿泊棟は、大正8年建築の「月の棟」と昭和7年建築の「あやめの棟」。いずれも天平風呂を設計した日本画家、安田靫彦画伯のデザインです。どちらの宿泊棟にも、初代中村吉右衛門や高浜虚子などの文人墨客が多数宿泊しています。

写真:藤田 聡

写真は月の棟10番客室で、芥川龍之介が滞在した部屋です。著名な文豪が泊まった部屋でも、リーズナブルな料金で普通に泊まれてしまうのは、どの部屋も由緒正しい老舗中の老舗ならではで、感謝感激出来ますよ!
芥川龍之介は大正14年に、この部屋や月の棟5番に滞在しながら「温泉だより」を執筆しました。

写真:藤田 聡

新井旅館の宿泊棟「月の棟」は全室庭園向きで、緑豊かな客室眺望が印象的。平等院を模した玄関がある、藤原時代の建築様式です。
昭和35年の改築時には、文化勲章受章者の日本画家・川端龍子画伯に設計考証を依頼。その際に揮毫された「あらゐ」の文字は、フロント正面に掲げられている他、夕食時の割り箸にも焼印されています。

夕食はどの料理も繊細な盛り付けが美しい!

写真:藤田 聡

いぶし銀のような伝統建築が魅力の新井旅館ですが、夕食は彩り鮮やかで盛り付けも実に繊細。うっとりしてしまう程に美しい料理の数々が、次々に登場します!
どの料理も、やさしい味が口の中にゆっくりと広がり、思わず微笑んでしまうでしょう。

写真:藤田 聡

修善寺温泉は中伊豆の山中にありますが、海にも近いロケーションなので、食事は海産物と山の幸を同時に楽しめます。
刺身も蕗の葉に乗って登場し、色鮮やかな緑が印象的な上に、味わいも絶品。ひと口ごとに、収穫の喜びを感じられる瞬間です!

写真:藤田 聡

修善寺温泉「新井旅館」の料理は、どんなに小さな料理でも盛り付けが本当に素晴らしく、食べずに鑑賞していたくなる程。口コミやブログでも、大好評です。
伝統建築の風呂と部屋が圧倒的に素晴らしく、食事もここまで美しいのに、宿泊料が2万円台からとは、まさにリーズナブルで泊まらないと損ですよ!

館内のダイナミックな風情を散策して堪能!

写真:藤田 聡

修善寺温泉「新井旅館」の館内で、一番のインスタ映えスポットが、月の棟と雪の棟を結ぶ「渡りの橋」。屋根付きの太鼓橋で,床板に間隔を空けて水流を見せる趣向を凝らしています。
「渡りの橋」も登録有形文化財の建築で、日本画家・安田靫彦画画伯の設計。他にも「花の棟」「山陽荘」「吉野の棟」「観音堂」が氏の設計です!

写真:藤田 聡

「渡りの橋」の先にある、雪の棟の廊下も必見。大きな窓から中庭の緑を楽しめる構造になっており、心の底から清々しい気分にしてくれますよ!
なお新井旅館は、建築や館内の風情が素晴らしいので、多数の映画やドラマ・CM撮影のロケ地になっています。

写真:藤田 聡

「雪の棟」の廊下の突き当りには、「華の池」という大きな池があります。右手には準特別室の「桐の棟」、左手には修善寺川沿いの景観を楽しめる人気の「花の棟」が鎮座。2つの宿泊棟の間が全部池というダイナミックな景観に、ただただ圧倒されてしまいます!
最後に新井旅館へのアクセス方法ですが、駐車場は宿を80m西側に通り過ぎた右側にあります。チェックイン前やチェックアウト後にも、荷物はもちろん車まで預かって貰えるので、修善寺温泉の観光を存分に堪能可能。
一方で送迎は、修善寺温泉組合の規定で全宿行っていません。電車で修善寺駅まで来た場合は、路線バスかタクシーを利用する必要があります。バス停は湯回廊菊屋の前にあり、徒歩3分程かかります。

新井旅館で修善寺温泉を満喫!

新井旅館は温泉街の中心部にあり、修善寺温泉の観光にも最適な立地です。温泉街のシンボル「独鈷の湯」も、名刹・修禅寺も、ほぼ隣接した場所にあり、文字通り至近距離。観光スポットとして知られる「竹林の小径」は、宿の裏手にあり、川沿いの宿泊棟「花の棟」から一望出来ます。
四季折々、通年おすすめ出来る温泉地ですが、特に素晴らしいのが秋の紅葉。修禅寺と修善寺川沿いが紅葉の名所ですが、新井旅館の敷地内のもみじも一斉に色付き、素晴らしい美しさになります!
修善寺温泉の紅葉名所や、他の名旅館については、別の記事で詳細に紹介しましたので、ぜひご覧下さい。(記事最後の「関連MEMO」内にリンクあり)
2021年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
修善寺温泉「新井旅館」ホームページ(外部リンク)
http://arairyokan.net/
修善寺温泉「ほたるの夕べ」と「竹林の小径」の夜景を楽しもう!
https://www.travel.co.jp/guide/article/10766/
修善寺の紅葉名所5選!温泉街周辺の無料紅葉狩りスポット
https://www.travel.co.jp/guide/article/13017/
修善寺温泉「あさば」どの部屋でも大満足!能舞台の夜景も必見
https://www.travel.co.jp/guide/article/45764/
「湯回廊 菊屋」で美食と風情を満喫!伊豆・修善寺温泉の老舗旅館
https://www.travel.co.jp/guide/article/37422/

【LINEトラベルjp・ナビゲーター】
藤田 聡

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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