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見た目が可愛らしい古墳!松江「山代二子塚」は地層の見学も可能

2021-07-16

山代二子塚(やましろふたごづか)は、島根県松江市にある6世紀の中頃に造営された古墳です。全国唯一の古墳内部の土層を見学できる展示室や古墳の知識を習得できる施設も併設されているため、気軽に古代ロマンに触れることができます。ぜひ、みなさんも実際に足を運び古墳の面白さを体感してみてください。

緑の外観が印象的な古墳

写真:島塚 渓

山代二子塚は全長約94メートルの前方後方墳(ぜんぽうこうほうふん)で、全国で初めてこの名称が付けられました。正方形と長方形の盛り土をつなぎ合わせた形をしており、後方部の正方形のほうが大きくなっているのが特徴です。
山代二子塚の場合、後方部は一辺55メートル高さ8メートルとなっており、高さ6.5メートルの前方部に比べて一段高くなった構造になっています。

写真:島塚 渓

山代二子塚は公園として整備されており、古墳の周囲を歩いて見学できるようになっています。草刈りもきれいにされているため、近くで見ると巨大な抹茶チョコレートのようにも感じられます。2段に分かれた古墳のうち上部だけに葺石が施されており、周囲からは円筒埴輪や須恵器などが出土しています。

古墳の地層を見学できる施設

写真:島塚 渓

後方部の中央には入り口があり、内部は古墳の土層を見学できる施設となっています。もともと後方部は明治40年頃に旧日本軍の軍事施設を設置するためにおよそ半分は削り取られてしいましたが、整備工事で復元され山代二子塚がどのように造営されたか分かるように展示されています。

写真:島塚 渓

内部の土層断面見学室では、古代の人たちが人工的に盛り土をした古墳の築造過程が分かるようになっています。赤い土と黒い土が交互に積み重ねられており、水はけをよくするために、このような工程を施したと考えられています。
また、山代二子塚は「横穴式石室」と呼ばれるタイプの墓室で、入り口を一度塞いでも、石や木を取り除けば何度でも出入りすることができる構造になっています。

写真:島塚 渓

土層の断面に縁どられている白線は、石室があったと推定される場所を示しています。この古墳には一族が同じ石室にまとめて葬られていると考えられていますが、内部は未発掘なので詳しいことは分かっていません。ただ、これだけ巨大な規模の墓なので、出雲地方の最高首長の墓だと推定されています。

古墳への知識を深められる施設

写真:島塚 渓

山代二子塚に併設されている「ガイダンス山代の郷」では、パネル展示などを利用して古墳に関する知識を無料で得ることができます。展示室内には山代二子塚について、クイズ形式を取り入れながら紹介しているミニシアターもあり、気軽に古墳のことが分かるようになっています。

写真:島塚 渓

ガイダンス山代の郷では、近隣に造営されている向山1号墳の石室が実物大で復元されています。この模型展示により、石室の内部構造まで観察することができ、切石を用いて作られた独特な横穴式石室を間近に見学することができます。周辺の古墳の構造や種類もあわせて把握できる非常に有益な施設となっているので、山代二子塚と併せて足を運んでおきたいスポットです。

山代二子塚の基本情報

住所:島根県松江市山代町470-1
営業時間:9:00〜16:30
定休日:毎週火曜日、年末年始
利用料金:無料
2021年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
島根県立八雲立つ風土記の丘 ガイダンス山代の郷ページ(外部リンク)
https://www.yakumotatu-fudokinooka.jp/guidance

【トラベルjp・ナビゲーター】
島塚 渓

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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